
日本でも馴染み深く、多くの人が「メリークリスマス!」と発声する12月25日はキリスト降誕を祝う祭りの日。一方で、日本で古来より信仰されてきた仏教の世界においては4月8日が釈迦の誕生を祝う「花祭り」の日(灌仏会、仏生会、降誕会とも)。この花祭りに合わせ、教善寺(平塚市平塚)では5日、6年に1度の恒例行事「花祭り大法要 稚児行列」が行われた。冠、烏帽子など華やかな稚児の衣装に身を包んだ地域の子どもたち29人は、法螺貝を吹く僧侶らの後に続いて町内を練り歩いた。
一般的には寺社で祝い事の時などに実施されることが多い稚児行列だが、同寺では「子どもたちの健やかな成長を願う」地域の恒例行事として親しまれてきた歴史がある。同寺は昭和51年に放火に遭い本堂を焼失しているため、古い記録は殆ど残されていないが、焼け残った写真の限りでは、古くは丑年の昭和12年、先先代が実施していたという記録がある。その後丑年の昭和60年、先代の時に本尊「聖観世音菩薩」を修復。同時に稚児行列も復活し、以来本尊御開帳の丑年に実施してきたが、御開帳のタイミング(12年に1度)だけでは参加できない子も出てきてしまうため6年に1度のサイクルで行うとし、続けられてきた。
お寺の行事ではあるものの地域のイベントといった色が濃く、信仰や宗派を問わず親しまれてきた。3年前に他界した先代の遺志を継ぎ、当代住職としての開催は初めてとなった石田時和住職(40)は「お寺は昔から地域の人たちのためにある場所。亡くなった人のためだけでなく生きている人たちのためにも、稚児行列を始めとする地域貢献を続けていきたい」と話していた。
ちなみに同寺は時宗のお寺。正確には、永海山 妙音院 教善寺という。夏には珍しい古代蓮の「大賀ハス」が咲くほか、墓所には神奈川県警殉職第1号の殉職警官・祝井盛武氏の墓があることで県警関係者からよく知られている寺でもある。
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