
5月の青空を雄大に泳ぐ「風物詩」……、とは言っても近年、市街化された地域では見かける機会が少なくなった「鯉のぼり」。その理由には少子化や住宅事情の変化などが考えられているが、いずれにせよ端午の節句に男児の成長を祝って掲げられるものであるため、家庭の男児が成長すれば基本的に「不要」となる存在であることは今も昔も変わらない。この地域では、不要となった鯉のぼりを集めて再び大空へ掲げようと続けられてきた「鈴川鯉のぼりまつり」などが知られているが、平塚市内のホテルサンライフガーデン(榎木町)においても昨年から、各家庭で眠っていた鯉たちが一斉に泳ぎ始めた。
ガーデン(庭)と名が付けられているだけあって同ホテルの庭は丁寧に整備されており、その都度季節を感じさせる花が植えられる。この庭に、季節感を出す「鯉のぼりを泳がせたい」との意見が出るのは道理で「社員一同の思いだった」とフラワーコーディネートを始め館内のデザインなどを担当する清水喜子統括マネージャーは言う。そして昨年から譲り受けの呼びかけを始め、集められた眠る鯉は100匹以上。一番大きなサイズで約8mに上るのものもある。そして古いものは修繕を施し、腹部には”元持ち主の家庭の男児”の名前を記入して掲げた。
西洋のチャペルを背景に日本文化の鯉のぼりという、ミスマッチな光景との懸念もあったそうだが結果は好評。婚礼を挙げる全てのカップルからも「そのままで」と喜んでいるとのことで、宿泊客も客室から眺めて楽しんでいるという。また見物に訪れる一般の来場者も増え、”元男児”が見に来ることも。「夜間のライトアップもオススメです」と話す清水さんは「5/20(水)、21(木)には『2015ローズガーデンばらフェスタ』が開催され、多くの珍しいバラがご覧になれますのでお気軽にお越しください」と呼びかけている。同フェスタは10時~17時、チャペル棟1階、入場無料。同時開催のフラワーコサージュ教室は参加費500円。問い合わせは同ホテル☎︎21−7111まで。鯉のぼりの掲揚は5日まで。
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