
先月行われた統一地方選挙で再選を果たした落合克宏市長(57)の2期目の就任から1カ月。これにあたり本紙では「これまでの4年間、これからの4年間」をテーマにインタビューを行った。人口減少、超高齢化の危機が叫ばれ「地方創生」が求められている昨今、市長が描く、まちの未来は。
この記事は湘南ケーブルテレビ局(SCN)との共同企画により制作しました。同局で放送中の「情報カフェ! 湘南館ワイド」では「落合市長のプライベートを探る!」と題し、好きな食べ物や趣味、苦手なもの、カラオケの十八番など他ではまず知ることができない市長の素顔を、同局馬場桃加アナと共にご紹介します。※放送日程は文末に記載
──まずはこれまでの1期目を振り返って概観すると、どんな4年間だったのでしょうか。
落合 1期目、市長に就任した当初は東日本大震災の直後でしたのでやはり「安心安全」がテーマとなった4年間だったと思います。地震対策や津波対策など、災害対策が一番大きな取り組みとなりました。
具体的には、ハザードマップをはじめ地震・津波対応マニュアル、防災ガイドブック等を作成し配布するなど市民の皆さんへの周知や津波避難ビルの指定、海抜表示も進めてきました。また集中豪雨への備えとして「平塚市総合浸水対策基本計画」を策定しました。やはり「安心安全」の上に市民の皆さんの安定的な生活が成り立ちますので、「安心安全」は行政の一番大きな課題だと思っています。
──ハード整備を進捗、完了させてきたという印象もあります。
落合 前市長の大藏(律子)さんから引き継いだ事業ではありますが、いわゆる3大事業ですね。大神の環境事業センターと新庁舎の1期工事、そして現在工事中の市民病院。いずれも100億円を超える施設を3つ、環境事業センター以外は今も継続中ですが、取り組んでまいりました。
強調したいのは、これらの事業を「健全財政の中で、基金等を活用しながら、きちんと計画してやらせてもらっている」という点です。そしてこれらの整備によって市の色々な施策、福祉や子育てなどに”しわ寄せ”が行くことなく、健全財政を維持する中でハード整備ができたということは、とても有り難いことですし、ぜひとも皆さんに御理解いただきたいと思います。
──安心安全、ハード整備以外で挙げるとしたら何があるでしょう。
落合 もう1つ基本となるのが、市民の皆さんと色々な対話をしてきたことです。「ほっとミーティング」と題した市民との対話集会を企画し、実施してきました。1年目は災害対策がありましたので市域を4ブロックに分けた大きな地域ごとに。2年目、3年目はそれぞれのまちづくりをテーマに連合自治会単位で開催し、最終年は過去の対話で多く話し合われた議題をテーマに行いました。
ゴミの出し方から少子高齢化など色々な議題で市民対話をする中で、実際に高齢者の見守り支援など福祉施策に反映できたものもあります。やはり「市民の皆さんの声を聞く」ということは、今の市民生活の課題を捉え、施策を進める上ではとても大切であると、強く感じました。この姿勢はこれからも持ち続けていきたいと思っています。
──では今後の4年間についてですが、平塚ではどんなことが想定され、何が求められ、どう進むべきであると考えますか。
落合 一言で言うと「少子高齢化と人口減少社会」に対応する施策をしっかりと進め持続可能なまちをつくっていくことが、この4年間の一番大きな課題だと思います。
そこで充実すべき領域は、福祉や子育て支援などの社会保障と考えています。将来を担う世代のために子育てと教育、それから生き生きと元気で健康寿命を延ばす福祉政策。ただ、それらを拡充するために、社会保障の基盤となる部分を崩してしまえば本末転倒です。ですから、市の財源にもなるお金を上手く市内で生み出し、使い、また生み出す、という仕組みづくりが求められていると思います。
ですので、平塚を取り巻く道路インフラが整備されてきた好機を逃さず、ハード面からも「新しいまちづくり」を着実に進めていくことが、将来へ向けての私の役目ではないかと思っています。
──どんなまちを目指しますか。
落合 1期目で3大事業を進めたことから「ハード整備中心」と言われることもありましたが、決してそんなことはありません。福祉や子育てなどのソフト面の施策もしっかりやってきました。特に4年をかけて「待機児童ゼロ」を達成し、また、高齢者対策については、ある経済誌で、高齢化対応度全国自治体ランキングの「生活支援・予防」部門の全国9位に選ばれたこともあります。そのように「住みやすいまち」に必要な分野も一生懸命やってきました。
社会保障政策をしっかりと進めながら、同時並行して市の経済を活性化していく取り組みをしていきたい。そのためには、市内で経済が好循環するようなまちをつくることが必要だと思っています。すなわち、子育て世代から選ばれ、これからも住み続けたいと思ってもらえるまち。それにより定住人口を維持し、交流人口を増加させたい。そんな施策を先頭に立ってやっていかなければならないと思います。
ーー具体的な施策としては、どういったものが考えられますか。
落合 高齢福祉では、見守りや介護を充実させ、また、要介護にならないためのスポーツを通した健康づくり促進する「健康チャレンジ」というものを考えています。
また子育て関係では、小児医療費無料化について、対象を義務教育の中学3年生まで引き上げようと今検討している所です。その他、学力向上も教育委員会と連携して取り組んでいく予定です。昨年の夏休みには「自主学習教室」といった学習支援事業も実施しました。
待機児童についても、引き続きゼロを維持するための働きかけも継続していきます。民間の保育所、私立幼稚園の預かり延長などですね。子育てしやすい環境というのは「住みやすいまち」に直結しますので、今後ぜひともやっていきたい。
ーーどんなに「住みやすいまち」でも住んでもらうに為には、まず知ってもらう必要がありますよね。
落合 そのために、総合的なシティプロモーションに取り組んでいこうと考えています。現在検討中ではありますが、庁内に新たな担当を設置し、戦略的に平塚の魅力を発信していきます。
ーーこれから4年間、どのように発展を遂げるか、楽しみですね。
落合 これまでの4年間で土台は作ってきましたので、ここから展開していくということになります。今回の選挙では”マニフェスト”ではなく”約束”という形で出させて頂きました。基本的には「安心安全を基本とした子育て世代から選ばれるまち」と「高齢者障がい者福祉を充実させ、住み慣れた地域で地域包括ケアを含めた支え合いの仕組みづくり」を推進します。
それから「企業活動、創業支援、産業間連携を通した地域経済の活性化」ですね。これまでにも産業間連携による6次産業化事業では「平塚漁港の食堂」やトマトジュース、湘南レッドのパンなども誕生しました。平塚はおかげさまで県内でも有数の高い生産力を誇る工業、農業、漁業がありますし商業、観光に関しても今年65回を迎える七夕まつりなど色々な良い資源がありますので、さらなる活性を促していきたいと思います。
そしてハード面では、来年の秋に「(仮称)ららぽーと平塚」が開業します。医療施設、住居などで構成される大規模複合開発により、ここでまた1つのまちができます。また、平塚の「北の核」(県内では「南の核」)となるツインシティという大きな事業。さらには国道134号4車線化、圏央道開通による首都圏や北関東方面からの観光客増加を見込み、「海岸線の魅力化」も図っていかなくてはいけません。
ーー総括すると。
落合 総合的には、安心安全の土台の上に「選ばれるまち、住み続けるまち」づくりを進めながら全体としてまちの魅力を効果的にシティプロモーションで発信する。おおよそはそういうイメージです。お約束しましたことは、より具体に着実に、進めてまいりたいと思っています。
ーーでは最後に、市民の皆さんに向け、改めてメッセージを。
落合 皆さんの信託を受け2期目の重責を担わせていただくことになりました。また真摯にこの職に向き合って、この4年間、市民の皆さんにとって暮らしやすい、そしてこれからも住み続けたいまちづくりを進めます。そして市外の方には、ぜひ平塚に行きたいな、住んでみたいな、と平塚を選んでいただけるまちにしていきたいと思います。そのためには、これからも市民の皆さんと一緒に、市民の目線に立ったまちづくりを進めていきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
湘南チャンネル(CATV002ch)「情報カフェ! 湘南館ワイド」は6/1(月)まで放送中(12時~12時40分、19時~19時40分ほか)。
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