
明治元(1868)年の神仏分離令以降、基本的には分けられて信仰されてきた神道と仏教ではあるが、古来、高句麗より渡来人が移り住んだとも言われる地・高麗の、神仏習合の信仰の対象として存在してきた高麗山で16日、高来神社(大磯町高麗)などによる珍しい神事が執り行われた。
高麗山山頂、奥宮のある広場を会場に今回新たな試みとして行われたのは「大磯・高麗山『元がえり』の祈り」という行事。内容は、同神社の渡辺幸臣宮司による祝詞の奏上をはじめ、真言宗般若寺(山口県)第90世住職の福嶋弘昭和尚による護摩法要、演奏やそれに合わせた巫女舞奉納などで、地域住民ら約30人が参列した。また、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌『残酷な天使のテーゼ』などで知られる歌手・高橋洋子さんも行事参加者として出席し、最後には高橋さんのリードによる『君が代』も歌われた。
そもそも、今回の行事を発案したのが高橋さんだったという。日頃より不安定な世界情勢に心を憂い、平和や安寧を願っていた高橋さんが「祈りの神事をぜひ”大磯で”実施したい」と、親交のあった大磯町民に話を持ちかけたことから始まった。その後企画を練り、高来神社の渡辺宮司に相談してみると快諾。そして今回の大変珍しい神事が実現したという。
初めての行事を終えた関係者は「現代において形はどうあれ、地域の人々がずっと大切にしてきた信仰の対象を大切に守っていくことは今も昔も変わりません。できれば今後も定期的に開催し、地域の絆を深めていきたい」と話していた。
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