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戦争の記憶を今、伝える戦後70年、消えゆく生の証言

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 今年は戦後70年。節目の年ということで、各地では戦争に関する展示やトークイベントなど様々な取り組みが行われている。この地においても、空襲や機銃掃射により目の前で家族を殺された人々がいた。映画でも小説でもない、現実にあった凄惨な光景を彼らは平和のために思い出しては語り、一方でそれらの話を聞き書き、後世へ残そうとする人々もいた。そして迎えた戦後70年の夏。我々は今、語り部たちの高齢化により、生の証言を失いつつあるという現実に直面している。

この記事は湘南ケーブルテレビ局(SCN)との共同企画により制作しました。同局で放送中の「情報カフェ! 湘南館ワイド」では、二宮町に残された洞窟陣地のお話を「戦時下の二宮を記録する会」に伺いました。湘南チャンネル(CATV002ch)で7/27(月)まで放送中(12時~12時40分、19時~19時40分ほか)。
戦時下の二宮を記録する会
『ガラスのうさぎ』で知られる二宮町には、戦争体験者を中心に平成18(2006)年に発足した「戦時下の二宮を記録する会」という団体があった。体験談を聞き書きした冊子『ひとしずく』を出版してきた同団体だったが、町内に残る洞窟陣地を調査してまとめた第5号を最後に、現在は「ほぼ解散状態」だという。理由は会員の高齢化だ。体験談を語ってくれた数十人の語り部も、今はほとんどがこの世を去ったそうだ。
1人の会員は「今でさえ吾妻山は菜の花がきれいで平和ですが、山には今も洞窟陣地が残されています。多くの人はそんなことを知らないと思いますし、このままでは忘れ去られてしまうでしょう。今伝えないと、なかったことになってしまう」と危惧し、「会としては二宮で起きた戦争もしっかりと後世に伝えていきたい」とする。特に若いお母さんと子どもたちに知ってほしいと考える同会では現在、戦時下の二宮を分かりやすく伝える紙芝居を制作中とのことだ。
平塚の空襲と戦災を記録する会
70年前の7月16日から17日にかけた一晩で、B29爆撃機132機により44万7,716本の焼夷弾が落とされたという大規模な空襲を受けた平塚では、平成元(1989)年に発足した「平塚の空襲と戦災を記録する会」(江藤 巖会長)が、約250人分に及ぶ聞き取り調査を中心に活動を続けてきた。70年目の節目ということで今月18日には平塚市博物館で空襲体験者6人によるリレートークを開催(市と共催)した。また、自身も空襲体験者である江藤会長(82)も20日、開催20周年を迎えた「大野地区平和を感謝する集い」(相原捨治実行委員長)で、自分は瀕死の状態にあり、姉、弟、妹の死を目の当たりにした自らの体験談を語った後、「平和は誰かに与えられるものではなく自分たちで努力して作っていくものです」と平和の大切さを強く訴えた。
江藤会長は「戦後80年の時には我々も生きているかわからないので、焦っている部分もあります」と体験者が少なくなりつつある現状を踏まえつつも「市内にはまだまだ元気な方もいらっしゃるはず」とし、「是が非でも体験談を寄せてほしい。その1つ1つが貴重な資料となり、平塚市の正しい歴史を紡いでいくには、なくてはならない存在となるのです」と話していた。
空襲の体験談を同会に話せる人は、まずは博物館☎33-5111︎へ。
戦争と平和に関するイベント
◇平塚市図書館=特集展示「平和の本」(~8/30)、平和映画会(中央図書館で8/16までの日曜日14:00〜)
◇平塚市博物館=平塚空襲展(9/3まで)、平塚空襲体験者の証言 朗読会(8/15)
◇平塚市役所=平和普及展(~7/24)、原爆と人間展(7/31~8/7)
◇平塚市総合公園=市民平和の夕べ(8/16 18:30~20:00)
◇大磯町郷土資料館=歴史講座「大磯と空襲」(8/2 14:00~16:00)
◇中地区教育文化研究所主催 平和学習会「映画と語り」=二宮ラディアン(7/24 9:40~11:20)、秦野市文化会館(7/29 9:40~11:20)、伊勢原市民文化会館(7/31 9:40~11:20)、平塚市中央公民館(8/3 13:20~15:00)
【写真上】=18日、博物館で開催された空襲体験者のリレートーク
【写真下】写真2と3)=20日、松が丘公民館「大野殉国碑前」で行われた平和を感謝する集い

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