
自分たちが住む平塚市の課題を捉え、より住みやすいまちに、また、選ばれるまち、住み続けるまちにするために議論をしようと昨年初めて企画された市民参加による大規模対話集会「平塚ダボス会議」(河野太郎実行委員長)が2日、今年も開催された。第2回目となる今回は、「教育」をテーマに教育関係者を招いた基調講演、パネルディスカッション、ワークショップなどが行われ、盛況のうちに幕を閉じた。会場では、どんな議論が交わされたのか。
オープニングセッションとして、まずは河野実行委員長と落合克宏平塚市長による対談が行われた。河野実行委員長は「『孟母三遷の教え』という故事があるように、教育には環境が重要であり、都心では小学校区によって明確に地価が異なる例もある。やはり『選ばれるまち平塚』を目指すなら、教育についても考えていきたい」とし、落合市長は「まちの魅力となる大きな一つは『いかに教育が充実しているか』が必要だと思う。また、定義は難しいが『学力』の底上げ、ふるさとへの愛着や誇りを育むことが欠かせない要素であると思っている」とした。
基調講演とパネルディスカッション
基調講演の講師に招かれたのは「数理的思考力」「読書と作文を中心とした国語力」「野外体験」を三本柱に、将来「メシを食える大人」「魅力的な人」を育てるとして首都圏中心に広く展開している学習塾「花まる学習会」の高濱正伸代表。全国各地の公立学校での授業や講演など公教育にも貢献する高濱代表による熱のこもった講演が行われ、「公立学校が抱えている問題」「子育て環境の変化」「子どもの学力・思考力を伸ばす方法」といった話に、会場からは感心の声や笑い声などが起きていた。
講演後は河野実行委員長を進行役に、平塚市教育委員会の大野かおり教育指導担当部長、県立平塚中等教育学校の鈴木 靖校長、高濱代表を迎えたパネルディスカッションが行われた。大野担当部長は「平塚の子どもたちのようす」「教育現場の取り組み」「地域との連携」について話し、鈴木校長は「学校の紹介」「国公立大学、難関私大への合格について」「中高一貫校のメリット・デメリット」などを紹介。また、「学力の目標」「『生きる力』の測り方」などについてもそれぞれの見解が述べられた。
ランチミーティングとワークショップ
昼食の時間にはランチミーティングとして、地域学習や地域活動に力を入れてきた市立大住中学校の栗木雄剛校長と、地域活性に取り組む(公社)平塚青年会議所の城田孝子理事長によるトークセッションが行われた。この中では「学校と地域との関係づくり」を軸に、これまでに取り組んできた事例を挙げ、「中学生が地域に参加する意義、必要性」などが紹介された。なお会場で販売された弁当は、「自分で作るお弁当コンクール」で優勝した大住中生徒の作品が商品化されたもの。
午後の部では、元衆議院議員で現在は(公社)東京財団の政策プロデューサーを務める亀井善太郎研究員と少年補導員・県西地区会長の小倉滋朗氏をコーディネーターに「地域における解決したい課題」「解決のためにすべきこと」を考えるワークショップが行われた。参加者はグループに分かれて発表し、様々な意見を共有した。
クロージングセッションでは、平塚市の金子 誠教育長が「貴重な意見、提言をいただいた」と総括し、「昨年と同じ流れで、学力に対して指摘を受けるかと思っていたが、高濱代表の講演は、これまで見聞きしてきた視点、論調と全く違うものであり、心の中で拍手を送っていた」と評価。最後には「学力の定義づけはこれから大きな課題となってくる」と会議を締めくくった。
【写真下左から】落合市長/河野実行委員長/高濱代表/大野担当部長/鈴木校長/栗木校長/亀井研究員
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