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どう防ぐ「孤立死・孤独死」 平塚市と県住宅供給公社が協定締結

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 誰にも看取られずに亡くなることを指すことが多い、いわゆる「孤立死・孤独死」。ここ数年、社会問題として取りあげられることが増えてきたが、その対策として平塚市の平塚田村団地を管理する県住宅供給公社と平塚市が先月22日、「孤立死・孤独死等対策に関する協定」を締結した。この協定締結の背景には、どのような現状があるのか。

 同公社では孤立死の件数が近年増加傾向にあることから、居住者団体や管理会社で作る「孤立死等防止対策検討会」を実施。これまでにも新聞販売組合との間で協定を結び、75歳以上の単身者を対象とした管理会社による訪問事業などを行ってきた。
 さらに、市町村が地域包括支援センター等を通じて支援の必要な居住者を訪問していることから、県内の市町村に呼び掛け、2月に初めて座間市と、3月には平塚市・横浜市と相次いで協定を締結した。
 これにより平塚田村団地においては今後、郵便受等に新聞や郵便物がたまっているなど異常を感じ、入居者の生命の危険が予見される場合は誰でも公社に通報し、公社は入居者や親族等に連絡して安否確認を行うこととなった。その際は必要に応じ警察や管理会社と連絡を取って玄関開放に協力するという。
田村団地の現状
 同公社によれば、公社で孤立死に分類されたケースは平成21年度以降2件。また平塚市によれば、部屋の電気が点いたままの状態や、日課の散歩に出ないなど、普段と比べ様子が異なるケースがこれまでにもあり、安否確認ができずに警察を呼んだこともあったという。それが今後は公社に連絡すれば対応してくれることになり、市高齢福祉課では「大変な進歩」と話している。
 ただ田村団地自治会会長の門脇国夫さんによると、公社からの詳しい説明はまだなく、入居者への周知をどう行うかなど協定実施の具体的な点については今後協議しなければならないという。加えて門脇さんは、支援が必要な要援護者の情報は個人情報保護のため共有できず、見守りの必要な人がどこにいるか団地内の住民が分からないことも問題だと感じている。更なる情報収集や、市の高齢者よろず相談センターなどとの連携も必要になるが、現在でも負担の大きい自治会役員の仕事がより増えるため、対応できるか不安もあるという。
求められる顔の見える関係作り
 市によれば、市内でどの程度「孤立死」が起きているか、実態はよく分からないという。それと言うのも、どんな場合が孤立死に該当するのか国による定義がなく、分類できないためである。ただ市内に一人暮らしの高齢者が多い団地がある上、民生委員から孤立死にあたりそうなケースを時折聞くという。そこで市では今回の協定に加え、市高齢者よろず相談センターを核とした見守りや支え合いを行っていくとしている。
 田村団地自治会の門脇会長も、例えば、回覧板をただ次に回すだけでなく渡す際に入居者同士で会話をしてもらい、安否確認を行うことなどを今後検討できればとし「できるだけ顔を会わせて話をするのが一番です」と話している。団地内にはポストにも名前を出さず地域との関わりを避けたい人もいるといい、見守りや支え合いも簡単ではないかもしれない。しかし、孤立死を「生きている間の孤立状態への対応を迫る問題として受け止めることが必要である」(平成22年版高齢社会白書)とする指摘もある。まずは地域社会とのつながりを築くこと。それが孤立死・孤独死の防止につながる大きな柱となっていく。
【写真上】平塚田村団地
【写真下】協定締結の様子(平塚市提供)
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