
全国に約4500のクラブが存在し、小学生から高校生まで約42万人の少年少女が活動している「少年消防クラブ」。平塚市においては平成24年に誕生した「平塚市少年消防クラブ」が活動しており、先月、結成4年目にして総務省消防庁長官賞の「優良少年消防クラブ表彰」(平成27年度は53団体)を受賞したことは以前本紙でもお伝えした。そもそもこのクラブ、何を目的に、どんな活動をしているのか、ご存知だろうか。
少年消防クラブの歴史は古く、全国的にスタートしたのは昭和25年、当時の国家消防庁(現・総務省消防庁)の通知から。今回平塚市のクラブが受賞した「優良な少年消防クラブ・指導者表彰」も昭和29年から継続して実施されているもので、60年以上の伝統がある。そのように全国では歴史あるクラブも活動している中、平塚市で結成されたのは最近のこと。東日本大震災以降、全国的に防災意識が高まる中で設立された。
活動目的を、「防火・防災に関する知識と技術を身に付け、防火・防災思想の普及とクラブ活動を通じて規律正しく明るく元気に育つこと」とする平塚市のクラブ。対象年齢は全国各地区で異なるが、平塚市では「市内在住の小学5・6年生」とし、定員は30人と設定する。なお受賞した27年度は男子10人女子11人が所属してたという(28年度の募集は終了、27人が入団予定)。
消防、救助、救命を学ぶ
では入団すると、何が得られるのか。物質的にはバッジと手帳が配布され、活動服と制服が貸与されるが、本質的には「他では絶対にできない貴重な経験」である。活動は年に10回ほどで、市の消防職員による指導のもと、消防、救助、救急といった3分野の仕事を見て学び、体験して身につけ、発表して人に伝えていく。放水やロープ渡り、平塚市では中学生以上でないと受講できない「普通救命講習」も特別に受けることができ、心肺蘇生法とAEDの取り扱いが学べて修了証も授与される。
こうした団体活動を重ねる中で、基本的な挨拶はおろかチームワークや協調性、責任感、礼儀、規律を重んじる精神、自発性などが養われていくのだという。クラブ運営を担当する市消防本部予防課の田中成実課長代理は「5年生から6年生に上がる1年間を見ても行動面・言動面で成長がかなり見られ、自発的な行動を取られるようになるんです」と感慨深げに話す。
成長に貴重な体験を
市内全域から集まる「学校の違う仲間」と共にする特別な時間。2年間という短い間ではあるが、少なからず彼らの成長に良い影響を与えた居場所であることは間違いなく、卒業後には「中学生になっても参加したい」「お手伝いできることがあれば言ってほしい」といった声も挙がるのだという。
そんな社会教育の場ともなっている少年消防クラブ。指導をはじめクラブ運営や事務的な仕事すべてを市の消防職員が担当してくれているというある意味「安心・安全な習い事」だが、なんと入会費や年会費、被服費などは一切無料。但し定員は30人。そして今年度の募集は既に終了したため入団希望者は来年までしばしお待ちを。
◇問い合わせ=平塚市消防本部予防課☎︎21-9728
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