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大磯が目指す“観光”の形町民自身が楽しむ“持続可能なまちづくり”

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 横浜、鎌倉、箱根に続く観光地になるべく、大磯町が県による「新たな観光の核づくり事業」に選ばれてから今年で3年。目指す観光のかたちを議論する中で、町民自身がまちを楽しみ、それを町外の人と分かち合うという方向性がまとまった。その具体的なイメージを伝えるため「9つの価値観」が先月示された。その先には、まちを好きになり移り住む人が増えることで、活性化に結びつけばとの思いがある。「価値観」がどのようにまとまったのか、また実際に移り住んできた人はどう感じているのだろうか。

 この「新たな観光の核づくり」では、住民自身が参加し地に足の着いた活動を行うため、まちづくりに関わってきた団体を中心に推進協議会を結成。その中の「ブランド戦略部会」が方向性をテーマに2年以上にわたり議論を重ねた。
まちを楽しむ観光へ
 部会長・岩田匡弘さんによると最初は自身を含め、「観光」という言葉にバスで一度に大勢の人がやってくるようなイメージを持つ人もいたという。
 一方で静かな環境を好み「観光地化」を快く思わない人もいる。同部会ではそうした意見を汲み取ると共に、会のアドバイザーである跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授・安島博幸さんからは「一度行けば十分という一過性の観光地はどんどん衰退している。それよりも自然や歴史、文化に根付いたライフスタイルを売りにしない手はない」との指摘も受けた。そうした流れから、少人数で訪れた人が楽しくゆっくりとした時間を過ごす中で町を気に入ってもらいリピーターとなり、「住みたい」と思う人を増やしていくことを目指そうという合意ができた。
 そして、その方向性の具体的なイメージを持ってもらうため、まちの楽しさを表す「9つの価値観」がまとめられた。
まちを気に入った人たち
 リピーターから住人になった1人が、デザイナーの森川正信さん。知り合いができたことがきっかけとなり、港で開かれている大磯市に3年前から通い始めた。何度も訪れるうち「海と山が近くにあるのんびりした風景と共に、もの作りする人たちが生き生きと暮らしている感じ」が気に入って5月に横浜から移り、今回「9つの価値観」を紹介するリーフレットを作成することになった。「これから暮らしの場としての大磯を楽しめたら」と期待している。
 また都内から引っ越して4年になる坂本桂太朗さん・年名佐葉子さん夫妻は、すでに楽しむ術を見つけている。坂本さんは左義長に参加したり高来神社の神輿保存会に入るなどの中で「皆さんが伝統的な行事を大切にしていると知りました」と話す。年名さんは「都内スーパーのものと比べると地場産の食材は鮮度が全然違い、塩だけで本来の味を楽しむことができます」と喜んでいる。
 
 人それぞれに楽しみ方がある一方で、「友だちに良さをうまく伝えるのが難しいんです」と年名さんは話す。四季を通じて何度か訪れ、様々な体験をしてみないと分からない魅力をどう発信し「住みたい人」を増やすことに繋げていくか。「9つの価値観」が1人1人それを考えるきっかけになるかもしれない。
 なお、町では”大磯町の楽しさ”と「9つの価値観」を一言でいい表すメッセージとそのロゴデザインを募集中。締め切りは今月30日で町内外から応募できる。
◇問い合わせ=町産業観光課☎61-4100
9つの価値観
1自然との共生
海と山、大磯の豊かな自然を大切に守り、使いながら、豊かな産物を享受しよう!
2つながり
みんなの思いや考えを出し合える”ともに楽しむ場”を作り、地域の人とつながろう!
3文化の継承
長い時間をかけて受け継がれてきた、今の暮らしに繋がる「自然的」「歴史的」に魅力のある「大磯の文化」を大切にし、楽しみ、次の世代に継承していこう!
4地元優先
地域を第一に優先的に考え、地域の資源を大切にし、使用していこう!
5独自性
個人が作るものを大切にし、”地域のヒト”を育てていこう!
6手作り
手作りで、品質の良いものを大切にし、”地域のモノ”を育てていこう!
7地産地消
地域の資源を使ったものを消費して、”地域のシゴト”を育てていこう!
8歩いて楽しい
地域のヒト、モノ、シゴトを育て地域に根ざした個性豊かな”お店”があふれる”歩いて楽しい大磯町”を作っていこう!
9創造
地域の産物や風景資源を見直し、次の新しい価値観を創り出し、大磯の暮らしを楽しくしよう!
写真左上から時計回り
日本初の海水浴場といわれる大磯海岸/「地場屋ほっこり」の大磯産野菜/300年続く俳諧道場「鴫立庵」/神輿の山登りが有名な「高麗寺祭」

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