
平塚市民病院ではこの春から小児科の患者が増えているという。同病院のウェブサイトでは、待ち時間が長くなり、重症患者の診察が遅れるとの懸念から「小児の医療がピンチです!」と訴えている。その状態を緩和するにはどうすればいいのだろうか。
これまで平塚市と大磯町、二宮町では、入院治療や手術が必要な重症患者を対象とする小児科の救急医療について、休日・夜間は3つの医療機関が交代で担当してきた。ところが今年3月末に、東海大学医学部付属大磯病院と平塚共済病院が医師の減少を理由に休日・夜間の受け入れを停止。このためこれらの時間は小児の救急患者を市民病院が一手に引き受けており、7月の診療件数は昨年が当番16日で166件だったのが、今年は31日で348件と、1日当たりの件数はさほど変わらないものの1カ月の合計は約2倍に。また平日昼間の一般診療の件数も増えているという。
このため同病院では、待ち時間が延び重症患者の診察が遅れるなどの深刻な影響を懸念している。
さらに、医師の負担も大きくなっている。救急の当直が月に3~4回に加え、新生児専用の集中治療室・NICUでの緊急時にも呼び出される。現在常勤の医師は7人で、山田健一朗小児科部長は「応援に来る医師がいなければ診療体制を維持できない」と話す。
医療機関によって異なる役割
そうした外部からの応援の医師が指摘するのが、入院を必要としない軽症患者の多さだという。
同病院HPでは、平日昼間の場合、軽い症状や病気のかかり始めはまず小児科のクリニック等「かかりつけ医」での受診を、休日・夜間の場合は、「平塚市休日・夜間急患診療所」(※1)での診察を呼びかけている。その結果、検査や入院が必要な場合は、紹介状を持って同病院を受診するように要請している。
なお、かかりつけ医がない場合は、県が運営する「かながわ医療情報検索サービス」(※2)で近くの診療所を探すことができる。
病院に駆け込む前に
では、急患診療所も閉まっている深夜に子どもの体調が悪化したケースではどうするか。保護者が子育ての経験が少ない場合や周りに相談する人がいない時は「早く医師に診てもらわないと不安だ」という人もいるだろう。そんな時、家庭での対処方法やすぐに医療機関にかかる緊急性などについて看護師が電話で相談に応じる「かながわ小児救急ダイヤル」(※3)がある(18時〜24時まで)。
さらに日本小児科学会によるウェブサイト「こどもの救急」(※4)では、症状別に受診の必要性を判断する目安を提供している。
もちろん心配であれば診察を受ければよいが、軽症患者を診察する地域の診療所と重症患者を対象とする市民病院のような医療機関との役割の違いを意識し、深夜慌てて病院に行く前にできることを知っておくことで、比較的症状の軽い患者の診察が減り、医師の負担が今よりは小さくなるだろう。
それが、子どもが24時間安心して必要な医療を受けられる環境を維持することに繋がっていくのではないだろうか。
(※1)平塚市休日・夜間急患診療所
平塚市東豊田448-3
☎(医科)55-2145
●内科・小児科・外科の受付時間
月~土:19時~22時30分、
日・祝:9時~11時30分、13時30分~16時30分、19時~22時30分
この他の診療科目など詳細に関しては平塚市のHPを参照。
(※2)かながわ医療情報検索サービスhttp://www.iryo-kensaku.jp/kanagawa/
(※3)かながわ小児救急ダイヤル(18時~24時)
●市外局番が“042″ 以外のプッシュ回線、携帯電話からの場合
#8000
●ダイヤル回線、IP電話、PHSなどまたは市外局番が“042”のプッシュ回線からの場合
045-722-8000
(※4)ウェブサイト「こどもの救急」http://kodomo-qq.jp/
◇大磯町・二宮町の休日昼間急患当番の問い合わせ=大磯消防署☎61-0911・テレホンサービス61-5151、二宮消防署☎72-0015
(写真3)山田小児科部長/(写真4)この写真はイメージです
ヘッドライン
コメント