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宇宙へ挑み続ける若者たち東海大学チャレンジセンター学生ロケットプロジェクトの活動

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 戦後、故・糸川英夫教授のペンシルロケット発射実験から始まったとされている日本のロケット開発のルーツが平塚にあった――。そんな平塚とロケットの関係を紐解く特別展「知られざる平塚のロケット開発」が平塚市博物館で開催されている(12/18まで、開催概要は同館HPへ)。旧海軍火薬廠で兵器開発の一環として進められていた研究・開発が、戦後のロケット開発の礎になったという。そんなロケット技術の始まった平塚の地に、ロケットを通じ、宇宙に夢を見る若者たちがいる。
 東海大湘南キャンパスで60人の学生が日夜ロケットの研究・開発に勤しむ東海大学チャレンジセンター学生ロケットプロジェクト(TSRP、小川誠仁代表)は1995年に設立された。当初は他大学との共同打ち上げで一部の計器を担当していただけのTSRPは、計器・機体・エンジンなどのロケットに必要なシステムを全て自主開発したいと考えるようになり、現在も続くハイブリッドロケットの開発に着手する。機体や計器の設計だけにとどまらず、製作や運用、果ては材料の加工までほとんどを自主開発で行っている。
ハイブリッドロケット
 ハイブリッドロケットとは固体の燃料と液体の酸化剤を使用したロケットのこと。安全性が高く、学生にも取り扱いやすいが、低機能というわけではなくJAXA(宇宙航空研究開発機構)でも研究が進むシステムだ。もちろんこれらのエンジンもすべて学生の手による自主開発。TSRP広報担当の谷口友望さんは「他大学でも学生によるロケットプロジェクトは行われているけれど、自作のエンジンはほとんどない。20年の歴史の積み上げの賜物」と胸を張る。
 TSRPは、学生が自由に企画立案したプロジェクトを支援する東海大学チャレンジセンターに所属しており、そこから予算を得て活動している。とはいえロケットを1機飛ばすのに必要な予算は数十万、日頃の研究開発も含めれば潤沢な資金があるとは言い難い。「スポンサーは絶賛募集中です」と谷口さん。「外部の方に活動を伝えて、楽しそうと思ってもらわないと」と広報活動にも力をいれている。
夢の途中
 最終的な目標は高度100km、つまり宇宙への到達だ。現在の打ち上げ実績は最高で2.4km。宇宙はまだ遥か遠く、プロジェクトは夢の途中だ。ただエンジンに限らず、あらゆる面で経験や技術が着実に蓄積されてきた。過去の学生が生み出してきた成果が今の学生の新たな挑戦を後押ししている。
 彼らは何を求めてプロジェクトに参加するのか。ロケットがかっこいいから、ものづくりをしたいから、理由は十人十色ではあるが、彼らを突き動かす原動力はほとんどロマンだけだ。その純粋な想いが、日本の宇宙開発の未来を切り開く可能性と新たな力を生み出し続けている。
 そんな彼らの活動の軌跡は博物館の特別展でも垣間見られる。さらに期間中、的川泰宣JAXA名誉教授による講演会(11/12、先着70人)や東海大・神大の両学生による講演会(12/18、先着70人)、JAXAとのコラボ企画「ロケットカーをつくろう」(11/4までに要申込)などの関連イベントが多数行われる。ぜひ足を運んで広大な宇宙に思いを馳せてほしい。問い合わせは同館☎︎33-5111まで。
【写真TOP】プロジェクトのメンバー
【写真下左から】秋田県能代市での打ち上げ実験。写真提供=東海大学チャレンジセンター学生ロケットプロジェクト/自主開発のエンジンと燃料/博物館での展示の様子/広報の谷口さん。手に持っているのは開発した無火薬式分離機構

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