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「生かすための施設」を目指して県動物保護センターが建て替え、広く寄附を呼びかけ

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 神奈川県動物保護センター(平塚市土屋)は、これまで犬猫共に3年間、殺処分件数ゼロを続けている。県ではその先を見据えて、老朽化した施設を建て替え「生かすための施設」に転換する方針だ。その費用を幅広く募るため、寄附の呼びかけとインターネット経由で不特定多数の人々から資金を集める「クラウドファンディング」に現在取り組んでいる。どのような施設を目指すのか。行政が寄附を募る理由とは。

 犬約60頭、猫30匹ほどが現在収容されている同センター。動物が快適に過ごせる環境とは言いがたく、多くの犬は冷暖房のない半地下室で集団で暮らす。岩屋 修業務課長は「皮膚病などの病気に感染したり、集団飼育によるストレスでケンカすることもあります」と犬の様子を気にかける。猫も狭いケージの中で過ごし、自由に動き回ることはできない。
 こうした動物たちに新しい飼い主を見つけることが、殺処分ゼロの継続に必要である。そのためセンターでは譲渡会が毎月開催されているが、場所は玄関前や会議室などで、希望者がゆっくり動物とふれあうことは難しい。またこれらセンターの活動は、多くのボランティアの協力で成り立っている。収容期限を超えた犬や夜間も世話の必要な子猫を預かるほか、収容中の動物のシャンプーなどを行っているが、彼らが安心して活動できるスペースもない。
建て替え費用を寄附で
 こうした現状を変えたいというセンター職員の要望は強く、施設の老朽化もあり、建て替えが決定。平成31年4月の開設を目指す。
 県では新しいセンターに殺処分室は作らず、さらなる動物愛護に取り組む「生かすための施設」にしたいと考えている。具体的には、個室を中心とした飼育室など動物が快適に過ごせるような環境を整備すると共に、子どもたちが動物のいのちの大切さを学べ、ボランティアが活動しやすい施設を作りたい。そうした取り組みへの理解が広がるようにと、県は約11億円の建設費用を寄附で集めることを目指し、「神奈川県動物保護センター建設基金」への協力を呼びかけている。
 この中に「ふれあい譲渡室」を作るため、県は現在「クラウドファンディング」も行っている。こうした手法にチャレンジすることで、寄附する人にとって使途が具体的に分かりやすくイメージしやすくなる上、インターネットを使うことで普段動物と接点のない人たちにも周知ができると県では期待する。
 期限は来月28日23時。目標の500万円以上が集まれば、一般の家庭のような雰囲気の中、犬や猫を飼いたいと思う人が、収容されている動物を抱っこしたりふれ合ったりしてゆっくりとお見合いできるような譲渡室が作られる。
賛同者の輪を広げたい
 クラウドファンディングは期限まであとひと月ほど。22日15時現在で約250万円集まっている。一方基金に寄せられたのは約7,800万円(11日現在)と目標の11億円にはほど遠く、まだまだ周知されているとは言えないという。センターの岩屋さんは「譲渡室ができれば多くの人に動物を見てもらえ、貰い手が見つかりやすくなる」と多くの方に寄附を呼びかけている。
 部屋の中からこちらをじっと見つめる引き取り手のない犬たち。今回の取り組みによって、小さくとも一人一人の気持ちが形になれば、そうした動物が少しでも減ることに繋がっていくのではないだろうか。
◇クラウドファンディングや寄附、譲渡会に関する詳細は同センターのホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f80192/から。
◇一般の見学も可能(要予約)
同センター☎58−3411
【写真下】
譲渡会の様子/もう使われることのない処分室/動物のために良い環境をと願う岩屋さん

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