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役立つ防災の知恵を伝えたい家庭の主婦らで作る「平塚パワーズ」が結成20年

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 真っ赤なお揃いの上着を着て、活動する元気な女性。地域の防災訓練などでよく見かける彼女たちは、「女性防災クラブ平塚パワーズ」のメンバーである。設立から今年で20年。家事や仕事、介護、子育てなどと両立しながら、日々の暮らしの中で防災に役立つ知識や道具を考え、地域のためにとの思いで活動を続けてきた。
 19日に行われた富士見地区自主防災会連合会防災訓練。応急手当を学ぶコーナーでは、パワーズのメンバー菅野由美子さんが三角巾の畳み方を説明した後「覚えられなくても大丈夫。両はじを持ってグルグル回せば使えますから」と簡単なやり方も教えていた。
 「平塚パワーズ」は、阪神淡路大震災をきっかけにその翌年(平成8年)、普段家庭にいる主婦に知識や技術を身に付けてもらい地域の防災を支えてもらおうと結成された。現在40人の会員が活動している。
地域で役立つ存在に
 20年経った今では地域の防災訓練でも頼りにされるが、「以前はこうじゃなかった」と菅野さんは振り返る。消火法や救出用のロープの使い方を中心に学んでいた最初の数年は「女性に何ができるの」と言われ、訓練にもなかなか呼んでもらえなかったという。
 そこで設立後10年が過ぎた頃から、「暮らしをよく知る自分たちにできること」を活動のテーマにしてきた。その中で生まれたのが段ボールトイレ。阪神大震災の際に避難所でトイレが少なく苦労したことを聞き「避難所に段ボールがたくさんあるから使ったら?」と、7年ほど前に本格的に開発を始めた。試行錯誤の末、平成23年の東日本大震災直前に完成。段ボールとガムテープ、それにカッターと身近にある材料で作れることから、仙台市をはじめとする被災地でも作り方がコピーされ多くの避難所などに配られたという。
 他にも、下着やタオル、歯ブラシなどを縫い込んで作る防災ずきんを考案し、それだけ持って逃げれば避難所で数日間は過ごせるようにした。またビニール袋を利用し少ない水を効率よく使って温かいメニューができる非常食の作り方を考えるなど、災害時の暮らしを少しでも良くするため、女性ならではの知恵を編み出してきた。
 また5年前の東日本大震災を機に住民の防災意識が高まったことも、パワーズの活動を後押しした。今や防災訓練に加え、市内の保育園や学校など、ほぼ毎週末様々な場所に呼ばれるほどになった。
今後に向けて
 これから特に考えていきたいのは、高齢者や女性、子どもなど様々な人が避難所でどうすれば安心して過ごせるかということ。それには運営に色々な人の意見が反映される方がよいのではと考え、今年6月には避難所を体験する講座を開催。何が必要か、避難所のスペースをどう使えば良いか、食料はどこへ依頼するかなどを参加者で話し合ったという。
 こうした活動を5年、10年先も続けていくために「新しい人にもっと入ってほしいのです」と会長の木村美江子さんは願っている。数少ない若手で、子どもが幼稚園の頃から参加している鈴木康子さんは「小さい子がいると地域の訓練にはなかなか出られませんが、園に行っている間に研修を受けてスキルアップするとか、できることがたくさんあるんですよ」と加入の呼びかけに力を込める。
 今年も熊本、鳥取そして先日の福島と相次いで地震に見舞われ、自分たちの住む町でもいつ起きるか分からないということを改めて突きつけられた。パワーズが20年にわたって積み重ねてきた暮らしに根ざす防災・減災の知恵を引き継ぎ広めていくことが、今後一層求められていく。
◇パワーズのブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/hiratsukapowers
問い合わせ先=平塚市災害対策課☎21-9734
◇段ボールトイレ作製の動画:https://www.youtube.com/watch?v=FBzOlDwUaYw

【写真TOP】富士見地区の訓練の様子
【写真下】組み立て式の段ボールトイレ。作り方はパワーズのブログや動画で/バンダナを使った応急手当/20周年を祝う木村会長(左端)とメンバー

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