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バニューシネマパラダイス

バニューシネマパラダイス:シーン74『湯を沸かすほどの熱い愛』

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『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016/日本)
監督・脚本:中野量太
出演:宮沢りえ/杉咲花/オダギリジョー/ 他
2017年1月7日より、シネマジャック&ベティにて公開。
 2歳の息子を見るに付け、最近、ふと思うのは、自分はこの子がいくつになるまで一緒に過ごせるだろうか、ということだ。40を過ぎての子供だから、成人式の頃には僕は還暦を過ぎている。ただでさえ長年の不摂生のせいで健全とは言い難い身体だから、息子と向き合う時間を大切にしている。本作の母ちゃんはある日、突然、余命2ヶ月の宣告を受ける。残された時間に自分が出来ることは何か?
 家出中の夫を連れ戻し、傾いた家業の銭湯を立て直し、高校生の娘を独り立ちさせること。自らに掲げた目標に向かい、実にアクティブにロックにひた走る。夫探しに協力する男手一つで幼い子を育てる探偵、帰ってきた夫の連れ子、娘の大切な人探しの道中で出会うヒッチハッカー、失った余命の分だけ、不思議と人との縁が生まれていく。自らがこの世界を去った後も、家族と出会った人々との間で繋がり続けるであろう「愛」を残して彼女は颯爽と旅立つ。母は強く気高く美しい。新人監督の脚本に惚れ込んだ宮沢りえが、逞しくも軽やかに演じている。僕は我が子にどれだけの「愛」を残してやれるのだろうか。
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文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。
現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。
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