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新しい「ものづくり」の発信地ファブラボ平塚から生まれる次世代の価値

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 「ファブラボ」という言葉を聞いたことがあるだろうか? ファブラボは、デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワークのこと。神奈川大学湘南ひらつかキャンパス(平塚市土屋2946)では、この市民工房を全国に先駆けて大学内に設置。さまざまなアイディアを実現する場所として多くの学生や市民が利用している。

この記事は湘南ケーブルテレビ局(SCN)との共同企画により制作しました。湘南チャンネル(CATV002ch)で放送中の「情報カフェ! 湘南館ワイド」では、学生たちの制作物や活動の様子をお送りします。今回の番組は5/29(月)まで放送中(12時~12時40分、19時~19時40分ほか)。
 ファブラボのファブ(Fab)とは「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(素晴らしい)」という2つの意味が込められた造語。レーザーカッターや3Dプリンタ、木工・金工機器などアナログからデジタルまでの様々な機材を配備している。最先端の機器を揃えた工房というだけであれば日本に数多くあるだろうが、「ファブラボ」を名乗るためには「一般市民に開かれていること」「ファブラボ憲章の理念に基づき運営されていること」「共通の推奨機材を備えていること」「国際規模のネットワークに参加すること」という4つの条件をクリアする必要がある。ただ機材があるだけでも、ただオープンな空間であるだけでもない、最先端の工具を備え、「(ほぼ)あらゆるものを作り出せる環境」として一般に開かれた工房でなければならないというわけだ。
大学内にある意義
 同大学ではもともと、2014年10月からKU Fab Studioという工房を学内に備えていた。だが昨年4月、国際的なファブラボネットワークに集う人々との新たな繋がりを求めリニューアル。大学のキャンパス内に設置される初めてのファブラボとして現在週に2回の一般開放日(今学期は月曜・土曜)を設け、多くの人が自分のアイディアを実現する場所として利用している。このファブラボ、工房というだけに工学系の学部の持ち物かと思いきや経営学部内に設置されている。その理由を同学部の道用大介准教授に聞くと「ビジネスや製品のアイディアを持った学生は多いのですが、頭でっかちなものになりがちなんです。実際に自身が技術的な部分を体験することで実践的な学習をし、レベルアップしてほしいと考え、ファブラボを作りました」。一方で学内にオープンな工房を設置するデメリットもある。費用、管理、責任……、だがそういった様々なハードルを乗り越えて有り余るメリットがファブラボにはあった。学生だけでは、学術機関だけではたどり着けなかった答えをファブラボのネットワーク上で見つけることも多いという。
ファブラボの目指す未来
 実際に学生のアイディアも形になってきた。経営学部4年の辻良太朗さんは視覚障害者も健常者も使える囲碁盤を作り、6月に開かれる囲碁の国際大会に来る欧州の視覚障害を持つ棋士に紹介するつもりだという。同学部4年の石川拳大さんは木製サーフボードを制作。サーフィン日本代表の強化選手にも選ばれる彼はボードの原点とされる木製ボード「アライア」を作ると共に、海を取り巻く環境に目を向けた映像を制作しており、現在クラウドファンディングでこの資金を調達しようと奮闘している。今春、同大を卒業した原田明穂さんは自分のアイディアを形にするため今もファブラボに通う。テキスタイルを貼ったオリジナルの下駄を制作し、自分が納得できるものづくりを突き詰めている。
 道用准教授はファブラボの今後について「ものづくりに関して、生み出すプロセスを体験した学生が、今現在ものづくり環境を取り巻く停滞感に風穴を空けてほしい」と期待を込める。「今までの勉強だけでなんとかなると思っている人はもういない。教育も変わるべきだし、その一助にファブラボがなればいいですね」と語った。
ファブラボ平塚 http://www.mgmt.kanagawa-u.ac.jp/fablabhiratsuka/index.html
石川さんのクラウドファンディング https://camp-fire.jp/projects/view/24029
【写真TOP】
左から辻さん、原田さん、石川さんと事業を行う山崎篤さん、石川さん

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