高齢者がまるで学校の授業のような形で学びながら様々なことを語り合う「藤の花学校」が、平塚市西真土の高齢者介護施設「ういすたりあ」で始まって1年あまりとなる。施設では、地域の高齢者にも広く参加をよびかけている。
この取り組みが始まったのは、「ういすたりあ」を運営する法人の伊藤克之理事長が、都内にある学校形式のデイサービス施設を知ったことがきっかけ。入居者らの脳の活性化と意欲の向上に役立つと考え、そこでの手法を取り入れ昨年5月から始めた。
この施設では1時間程度の授業が週に3回ほど行われ、職員やボランティアが先生役を務め、毎回十数人が参加している。訪ねた日は「国語」の授業に80代から90代の9人が出席していて、黒板に向かって座る様子は教室のよう。問題に四字熟語「悪戦苦闘」が出たことから、先生役の石田 忍施設長が「これまでの人生で悪戦苦闘したこと」を質問。参加者は、自治会長を務めた時の経験や自らの仕事で苦労したことを上げていた。石田さんによれば、このように昔のことを思い出すことが脳の活性化に繋がると考えられるという。他に算数、社会の授業もあり、保健体育の時間には簡単な体操を行ったり熱中症の予防法を学んだりするほか、音楽の授業ではボランティアによるフルート演奏などもある。
毎回参加している84歳の女性は事前に予習を済ませて意欲的に授業に臨んでいる。「家では1人なのでここに来る日が一番の生きがいです」と笑顔を見せ、ここで知り合った女性と打ち解けた様子で話していた。
石田さんは「自宅にこもりがちな高齢者が、歩いて外に出て人と話すことで刺激になる。そのためにいろんな選択肢があっていいと思います」と言い、普通のデイサービスとは違ったこの取り組みが広がっていけばと話している。
同施設では、ほぼ毎週土曜日に地域の高齢者にも「学校」を開放している。今月は29日(土)13時30分~14時30分、費用は200円(22日は実施しない)。
◇問い合わせ=☎51-2900
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