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伝えたい金目の宝地域全体が博物館「金目エコミュージアム」が10周年

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 美しい自然や歴史・文化遺産があちらこちらに残る平塚市北西部の金目地区。ここをまるごと博物館にしようという「金目エコミュージアム」が今年の6月で発足10年を迎えた。地元の歴史を掘り起こし、多くのイベントを開催するなど、地域の魅力に光を当ててきたこの取り組み。これまでの活動を振り返ると共に、会員たちがどのような思いで活動を続けてきたのかを紹介する。
 エコミュージアムとは聞き慣れない言葉だが、生態学(Ecology)と博物館(Museum)を組み合わせた造語。地域全体を展示室と考え、点在する寺社や遺跡といった歴史的なスポットと自然の景観、そこで育まれてきた文化やなりわいを展示物に見立て、それに関して調査し学んだ住民を学芸員とする野外博物館のことだ。1960年代にフランスで誕生したもので、国内では山形県朝日町や千葉県南房総市などにもある。
 金目地区では、歴史再発見事業をベースに、市からの働きかけで平成19年に「エコミュージアム金目まるごと博物館」が発足。その後現在の名称に変更し、歴史・文化、自然・景観、産業、イベントの4つの部会で約70人が活動している。
4部会が活発に活動
 「歴史・文化部会」では、地域の発展に影響を与えた金目川の歴史、そして明治から大正にかけ視覚障害者の教育と自立のため尽力した秋山 博や、自由民権運動家として活躍した宮田寅治らなど、地元の偉人の活躍を掘り起こした。
 また江戸時代から俳句が盛んだったという歴史や埋もれていた作品を冊子『金目の俳句』にまとめると共に、金目公民館主催の「子ども夏まつり」に協力して小学生に俳句を指導している。さらに国の重要文化財がある金目観音や塚越古墳、民権家トリオゆかりの地など旧跡や寺社を案内する「ガイドボランティアの会」を作り、地域内外の人に広く伝えてきた。
 「自然・景観部会」は、富士ビュースポットを選定したり、昔ながらの里山の風景が広がる「平氏ヶ入」など美しい景観が残る場所のガイドブックを作成、それらのスポットをめぐるウォーキングイベントも開催した。
 「産業部会」は、金目でさかんな農業の生産者や工場、店舗を紹介する「金目産業マップ」を発行した他、地域の人が生産者から教わって米や野菜を作る「野菜塾」を毎年開講し、参加する人たちのコミュニケーションの場にもなってきた。
 「イベント部会」は、春に桜まつり、秋には収穫祭を開催してエコミュージアムを周知するほか、自然観察会や小学校などへの出前授業で、金目の自然や歴史について伝えている。
これからの10年へ
 地域を上げて活発に活動している金目エコ。その裏には、将来を見据えた「まちづくり」への思いがある。会長の米村康信さんは、自分の住む場所について知ってもらい「びっくりするような所がいっぱいあるのでそれを誇りにして、地域に愛着を感じてほしい」と話し、その愛着が、この地域をより良くして残していくための「まちづくり」に繋がっていけばと願う。だから様々な機会を通じて、金目の魅力を子どもたちをはじめ多くの人に伝えようとしてきた。
 ただ、活動に対する地域の理解はまだまだと米村さんは話す。そこで各地域の高齢者が集まるサロンで講座を始めると共に、今後歴史と自然の両方を楽しめる、より魅力あるウォーキングなどを検討し、「伝える」ことにさらに力を入れていく。
 また活動の担い手が徐々に高齢化しており、新しい人をどう増やすかが大きな課題だと会員は口をそろえる。今後は自治会と連携を進めるほか、北金目・真田地区に増えている子育て世代にうまくアプローチし、活動に参加してもらえたらと期待している。
 自分の身近にある良さに気づかせてもらう機会は、あるようでなかなかない。金目がどれほどいい所かを熱心に語る人たちの姿を通じて、自分の足元にある魅力を探してみようという気持ちが芽生えてくる。
◆10周年記念パネル展
 8月21日(月)~31日(木)
 (初日は午後より、最終日は15時まで)
 平塚市役所本館1階
◆記念式典
 8月27日(日)10時~12時
 平塚市中央公民館
 研究事業活動の発表、東海大学
 江水是仁准教授による特別講演
◇問い合わせ=市教育委員会社会教育課☎35-8124
◇「かなひ(金目)の歴史ガイドブック」などこれまでの出版物は金目公民館で購入もしくは閲覧できる。
◇金目エコに関する情報は平塚市の「ちいき情報局」HPで。
【写真TOP】金目川の桜と富士(富樫正一さん提供)
【写真下】今年4月の桜まつり(米村康信さん提供)/秋山 博の墓所がある寂静寺/小学生に俳句を指導

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