東京大学生産技術研究所の北澤研究室(北澤大輔准教授)が技術マネジメント会社の株式会社マネージメント企画(前田輝夫代表取締役社長)と協働で研究開発する、波エネルギーで走る“揺れない船”の実証実験が18日、ひらつかタマ三郎漁港(平塚新港)で行われた。
“揺れない船”は、実際に人やものが乗船するキャビン部分と海面に接するフロート部分に分かれている。この2つはバネとギア(歯車)で繋がれており、加速度センサーの信号に応じてギアが動くことでキャビンの揺れを1/4以下にすることができるという。同時に波のエネルギーを吸収することで発電も可能。この電気を船の動力に使うことで3割程度の燃料削減も見込む。加えてキャビンを水平に保つ傾斜センサーなど様々な技術が搭載されており、世界的にも先進的な研究という。
今回の実験船は全長3.3m、全幅2.1mの2人乗りと小型のものだが、将来的にはエネルギー削減が求められている漁船、揺れの抑制が重要な洋上作業船、観光やレジャー用の船などに広く応用が期待される。北澤准教授は「3年後までを目安に実際の船に機能を搭載できれば」と展望を語った。
今回の実験は、研究開発を行う東京大学生産技術研究所が波力発電関連分野での新産業創出などで平塚市と協力し、平塚海洋エネルギー研究会を設置している縁から実現した。漁業関係者の協力を得て実験船を相模湾沖まで曳航し、揺れの程度やエネルギー効率などをデータ採集した。実際に目に見えるほどの効果もあり、今後の実用化に期待がかかる。
【写真上】“揺れない船”には学生が乗り込み作業を行なった
【写真下】バネ機構で波のエネルギーを吸収する/漁船に引っ張られながら情報を収集する
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