平塚市中原の日枝神社の神輿がこのほど約30年ぶりに修復され、19日にお披露目式が行われた。
この神輿は江戸時代末期の作と伝えられる。屋根の上の鳳凰まで含めると高さは2m30cmほどで、屋根に三つ巴紋があったり装飾のため貝殻を小さく切って貼り付ける螺鈿が使われている点が珍しいという。
前回大きな修理が行われたのは31年前の昭和62年。近年傷みが目立ち始めたことから、2年前に地域の団体を集めて実行委員会を立ち上げた。同神社氏子総代会の原 興平会長によると、多額の費用がかかることもあり最初は修復が必要かどうか意見が分かれていたという。しかし担ぎ手である神輿保存会のメンバーが、自分たちの神輿に誇りを持っていることが次第に伝わってきたこともあり、本格的な修復を行うことを決定。地域の住民や商店、企業に対して寄付を依頼し費用を集めた。
修復を担当したのは、千葉県市川市で神輿の製作や修復を行う中台製作所。10人ほどの職人が彫刻の修復や金箔、螺鈿、表面の漆塗りなどを新たにやり直すなど様々な工程を分担した。前々回の修復が行われた約60年前の姿に戻したいとの同神社関係者の思いを受け、10カ月かけて新品さながらに蘇らせた。
19日のお披露目式には、関係者ら60人以上が参加。安全祈願の神事が行われた後、早速保存会の会員が掛け声に合わせて本殿前まで神輿を担ぎ上げた。30年近く担ぎ続けてきた神輿保存会の富山広文会長は「中原の誇りです。地域の子どもが大きくなったら一人でも多くの人に担いでもらい、後世に受け継いでいきたい」と話していた。
昭和30年代から40年代にかけて、担ぎ手減少のため神輿の出ない時期もあった。それを復活させようと尽力した小川詔三さんも輝く神輿の姿に笑顔を見せ、「中原の人は祭りへの思いが強い」と浄財を寄付してくれた人たちに感謝していた。
同神社の今年の例大祭は9月16日に行われ、美しい輝きを取り戻した神輿が地区内を練り歩く。
【写真】屋根上の鳳凰も輝きを取り戻した
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