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介護福祉士を目指した2人の外国人候補者
国家試験に合格しそれぞれの道へ

 2017年1月20日号の本紙で紹介した2人のインドネシア人介護福祉士候補者を覚えているだろうか?
 ティチェ・プトリさん(写真左)とメイサリ・パンジャイタンさんは、日本とインドネシアとの間で結ばれた経済連携協定(EPA)を利用し、介護福祉士になるべく3年前に来日した。2人は母国で大学を卒業し、看護師資格も所有。だが当時、働き先を見つけるのは難しく、家族を養うために日本の社会福祉法人伸生会での挑戦を始めた。
 来日から3年。2人は昨年から今年にかけて行なわれた国家試験に合格し、晴れて介護福祉士として歩み始めた。

厚かった言葉の壁

 3年前、母国で半年間日本語を勉強してきたということも手伝ってすでに簡単なコミュニケーションは十分に取れていた2人。改めて今の気持ちを聞くと「仕事をしながら勉強するのは難しかったです。でも“おかげさまで”合格できました」とすっかり日本人らしい答え。だが依然として言葉の壁はあるようで「日本語のコミュニケーションは今でも誤解が生まれることもある」と苦心しているようだ。
 この3年間は文字どおり仕事と学業に追われる日々だった。だが同僚職員と旅行に行ったり、市内のインドネシア料理店で母国の味を楽しんだりしながら乗り越えてきた。EPAを利用して来日することに対しては「よっぽど覚悟がないと大変」と本音も。だが裏を返せば、彼女たちは強い意志をもって道を切り開いた。その自信は表情にも垣間見える。
 試験に合格したことで、協定のルール上は今後も日本で働くことができるようになった。プトリさんは「引き続き日本で経験を積みたい。介護だけでなく、看護にも挑戦できれば」と話す。一方のメイサリさんは「2年前に結婚したのでインドネシアに帰り、看護の仕事を探す予定」という。だがこのコロナ禍で、もうしばらくの滞在を余儀なくされている。

合格を共に喜ぶ

 2人を間近で見てきた伸生会の大畑直施設長は「仕事をしながら勉強してというのは大変なこと。本当にすごい努力をして、頑張ったんだなと思う」と褒めたたえた。同時に「周りの職員もサポートしてくれましたし、彼女たちと仕事をすることを通して施設のサービスも改善された部分がある」と周囲の理解にも感謝を述べた。
 福祉業界全体において、人材不足は今なお大きな課題だ。「EPAの制度は土台もできていますし、引き続き外国人を受け入れていきたい」と、大畑さんは今回の事例を手応えに感じている様子。外国人の働き手が、さまざまな技能を身につけて日本の社会に溶け込んでいく流れは今後も広がっていくだろう。
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