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インタビュー

ALL IN 新生湘南ベルマーレ クラブは次の未来へ-

写真:©SHONAN BELLMARE

取材・執筆/隈元 大吾

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『湘南はこうあるべき』と
思ってもらえるプレーヤーに

真田 幸太 SANADA KOTA

――真田選手は厚木市に生まれ育ち、湘南ベルマーレU-15からアカデミーに所属して、2018年にトップチームへと昇格しました。高校3年時の2種登録を含め、トップチームで過ごした最初の3年間をどのように振り返りますか?
「ついていくので精一杯の毎日でした。ただ、トレーニングのおかげで2種登録の頃から身体が動くようになった実感があったので、間違いなく自分のためになった3年間でした」

――その後、2020年から4年間はJFLや地域リーグで研鑽を積みました。育ったクラブを出ることはどのように受け止めていましたか?
「ずっと湘南でプレーできたらいいなとは思いつつも、プロは甘い世界ではないし、一度外を経験してみたいなとは思っていました。ちょうどそう考えていたときに、アカデミーでお世話になったGKコーチのジョアン(ミレッ)が奈良クラブに来るという話を聞いて、もう一度ジョアンに教わりたいと思い、奈良に移籍しました」

――外に出たからこそ得られた気付きはありましたか?
「湘南の強度やひたむきさはすごいなとあらためて思いました。練習からみんな意欲的で目がギラついているし、曺さん(曺貴裁元監督)がつくった空間はすごいと感じた。もちろん地域リーグでは働きながらサッカーをやっている選手もいたので、そういう環境の違いもあったかもしれないけど、それでもあらためて気付かされるところはありましたね」

――そうした強度やひたむきさがベルマーレのアイデンティティと言えますか?
「そうですね。ある意味その経験があったからこそ、自分の基準も明確になりました」

涙のワケ

――真田選手はその後2024年にベルマーレに復帰し、2025年にはJ1初出場を含めて9試合に出場しました。
「降格してしまいましたけど、2025シーズンがなければ自分の選手としての価値は上がらなかったと思いますし、GKとしていままで取り組んできたことは間違っていなかったと思えた。智さん(山口前監督)も、『そのままでいてくれ』と言ってくれました」

――そんなことがあったんですね。
「はい。解団式の最後あいさつに行ったときにそんな話をしてもらいました。『ありがとうございました』と言った瞬間、自分はボロ泣きしてしまい、気付いたら智さんも泣いていて」

――それはどういう涙だったのですか?
「ほんとに成長させてもらったんですよね。智さんは全体練習後に必ずタケさん(油原丈著GKコーチ)やほかのスタッフと一緒に僕の4対2とかの練習にずっと付き合ってくれていたんですよ。ベルマーレに戻ってから僕は毎日のようにそれをやり、おかげで視野が広がったと思います。シュートもよく打ってもらいました。智さんは技術があって上手いじゃないですか。それで『こうしたらええんちゃう』みたいなことをボソッと言うんですよね。そうやって自分は智さんの感覚を学ばせてもらった。そんな思い出がよみがえって、気付いたら泣いていました」

大切にしている指揮官の言葉

――今年の百年構想リーグから長澤徹監督がチームの指揮を執っています。長澤監督に言われて大切にしている言葉はありますか?
「徹さんが折に触れて言う『立ち振る舞い』はとくに意識しています。もうひとつ徹さんがしてくれた話があって、お坊さんはたくさん修行を積んでいるけど、それでもメンタルが落ちることってあるみたいなんですね。ただ、脳波を測ると戻る(立ち直る)のが早いそうなんです。百年構想リーグで自分は気持ちに波がありました。でもお坊さんとて落ちることはあるんだから、同じように早く立て直す努力をしようと、僕はそう受け止めました。徹さんのいろんな言葉は自分のなかで繋がっていますね」

――どのような選手でありたいか、最後に聞かせてください。
「ファン・サポーターの方が自分のプレーを見て『湘南の選手はこうあるべきだよな』と思ってもらえるプレーヤーでありたいなと思います。GKなので走る場面はあまりないけど、ひたむきさは表現できるはず。そうして自分が活躍し、試合に勝つことがクラブのためになると思っています」

写真:©SHONAN BELLMARE

観るひとを沸かせる選手に

石橋 瀬凪 ISHIBASHI SENA

プレーをチョイスする大切さ

――石橋選手は2025年にベルマーレに加入しました。プロ1年目のシーズンをあらためてどのように振り返りますか?
「シーズン当初はなかなか試合に絡めませんでした。でも5月のルヴァンカップFC東京戦の前々日、相手の対策を踏まえた紅白戦でFC東京側の選手として出たときに、自分のいいところを出そうと思ってドリブルを仕掛けたら2、3回突破でき、その日のメンバー発表で自分の名前が呼ばれて。そこからリーグ戦にも絡めるようになっていったので、そこがきっかけだったかなと思います。結果はまったく残せていませんが、自分としては成長した1年だったと思っています」

――どのようなところに自身の成長を感じましたか?
「とくに攻撃面で、当時監督だった智さん(山口監督)に、高い位置では自分のプレーをどんどん出すように言われた一方で、当初は低い位置でもドリブルで突っ込んでしまい、怒られることが多かった。チャレンジするドリブルと相手を剥がすドリブルの使い方を智さんに指摘され、状況を考えてプレーをチョイスするところは成長したかなと思います」

――今年1月にはU-23日本代表としてアジアカップ優勝を果たしました。
「そのときはすごくうれしかったんですけど、同じポジションでは横山夢樹(C大阪)が出ることが多かったんです。夢樹はひとつ年上ですが、プロに入ったからには年齢は関係ない。だから優勝できたうれしさはあるんですけど、自分としてはなかなか試合に出られなかった悔しさも残った大会でした」

大事なのは次のシーズン

――横山選手は影響を受けた選手と言えますか?
「そうですね。同年代ですし、同じ左サイドのドリブラーとして意識するところはあります。また同い年の佐藤龍之介(バレンシア)も、J1の舞台で活躍し、スペインに渡ったり、A代表に入ったりしているので、すごく影響されますね。ただ、すごいとは思うんですけど、すごいなと思っていたら負けだと思うし、自分もできるという自信は持っています」

――そうした経験を経て、百年構想リーグは先発出場も大幅に増えました。この半年間はどんなシーズンでしたか?
「序盤戦はたぶん自分の情報が相手に入っていなくて、うまく突破できるシーンがわりと多かったと思うんですけど、試合を重ねるにつれ、どんどん抜きづらくなっていった。そこでもまたプレーの選択を求められました。チャレンジするところであっても、相手が何枚もいるなかに突っ込むのは違う。ドリブル以外にもパスやミドルシュートを持てば違う自分を見せられるのかなと感じた半年でした」

――とはいえ順調にステップを踏んでいると思いますが、自分としてはどうですか?
「たしかに出場機会は増えてきてはいますが、大事なのは次のシーズンだと思っています。試合に出ることは当り前と思われるぐらいの選手になり、そのうえで結果を出したときに、いいステップを踏めていると思えると思うので、2026/27シーズンが大事かなと思います」

毎試合得点に関わりたい

――数字などの目標は立てていますか?
「明確な数字はないんですけど、毎試合得点に関わりたいと思っています。それは大きな目標だと思いますが、目標を大きくするのは自由だと思っているので、毎試合得点に絡みたい。百年構想リーグでは1得点1アシストと全然結果を残せなかった。やっぱり得点に関わるのがいちばん自分をアピールできると思うので、そこは大事にしたいです」

――ステップアップの先にどんな未来を思い描いていますか?
「海外でプレーしたいと思っています。なかでも僕は、個人技で沸かせるスペインのスタイルが好きなので、スペインでプレーしたいですね」

――自身のプレーでファン・サポーターを沸かせるような選手になりたい。
「そうですね。サッカーはひとによっていろんな楽しみ方があると思うんですけど、僕はドリブル突破したときにスタジアムが沸くのが好きだし、自分がサッカーを観ているときもドリブラーにすごく惹かれるので、次は自分がそっち側になりたい。観るひとを沸かせる選手になりたいです」

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