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バニューシネマパラダイス:シーン58『サウルの息子』

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『サウルの息子』(2015年/ハンガリー)
監督・脚本:ネメシュ・ラースロー 共同脚本:クララ・ロワイエ
出演:ルーリグ・ゲーザ 他
2月13日より、横浜・シネマジャック&ベティにて公開。
とにかく窮屈な映画だ。なにがってまずは画角。最近の映画は16:9のスクリーンサイズで上映されるが、本作は4:3のスタンダードサイズ=いわゆる昔のテレビ画面サイズなのだ。その上、カメラはほぼ主人公サウルにピントを合わせ貼り付いて動くから、視界も狭い上に空間の広さすらわからない。イライラするし、息苦しい。が、これこそ本作の真骨頂である。アウシュビッツ強制収容所でユダヤ人でありながら同胞の死体処理に従事するサウルは、いずれはガス室に送られる運命。そんな彼の視界の端に裸にされた何百というユダヤ人の死体がずるずると運ばれる様子が映る。生半可なホラーより怖く、画面の閉塞感と息苦しさがそのままこの場所の絶望感として見ているこちらの胸に迫る。サウルは死を看取った名もなきユダヤ人少年を弔うため、ラビ(ユダヤ教聖職者)を探して収容所の中を命がけで巡る。彼は少年を息子と呼ぶ。少年はサウルにとって、人間としての最後の尊厳なのだ。絶対に足を運んで観て欲しい !! 0129 映画
文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。
映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。
現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。
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