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バニューシネマパラダイス:シーン77『沈黙 -サイレンス-』

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0210 映画連載
『沈黙 -サイレンス-』(2016/アメリカ)
監督・脚本:マーティン・スコセッシ 脚本:ジェイ・コックス
出演:アンドリュー・ガーフィールド/リーアム・ニーソン/窪塚洋介 他
シネプレックス平塚他にて公開中。
今更だが、カトリックとプロテスタントの違いをざっくりと勉強してみた。プロテスタントでは聖書を第一に重んじ、信徒は神の子イエスと直接対話する。一方、カトリックではローマ教皇を頂点とする教会を第一に重んじ、信徒は神父を介してのみイエスと対話出来る。つまり、カトリックには明確なピラミッド構造の権威が存在するのだ。隠れ切支丹とは、カトリック信者のこと。幕府が布教する神父の眼の前で信徒を拷問にかけ神父を転ばせ(棄教させ)たのも、まさにこの権威を失墜させるためである。本作の主人公・ロドリゴ神父は、師であるフェレイラが日本で棄教したとの噂を聞き、漂流した切支丹キチジローを案内役に日本へとやって来る。彼もまた凄惨な拷問に殉じていく切支丹たちを見届ける。一方、キチジローはロドリゴを幕府に売り渡す癖に、彼の前に現れてはぬけぬけと懺悔する。キリスト教における裏切り者ユダを思わせるこの男は、背信者に赦しを与えることが出来るのかと、ロドリゴの信心を試すかのようだ。キチジローはユダであり、同時にイエスでもある。演じる、窪塚洋介の好演が光る。
kiyoto01
文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。
現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。
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