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コネクト |2017.04.07

青少年会館の食堂「たんぽぽ」閉店 友人らに見送られ46年の歴史に幕

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 平塚市青少年会館の食堂「たんぽぽ」が先月31日、46年の歴史に幕を下ろした。最終日には市職員、友人ら関係者が集まり、店主の菊池聰子さん(77)の労をねぎらい、最後のコーヒーを共に味わった。
 「誰も何も教えてくれないのよ。何するの?」と言うようにサプライズで開かれたお別れ会。市職員から菊池さんへ花束とたんぽぽの看板の絵柄が入った皿が手渡されると「本当に長い間お世話になりました」と謝辞を述べた。高校時代の友人も駆けつけ「46年前に来て、今日が2回目。最後にジャージャー麺を食べました」と笑顔で最後の時を見送った。菊池さんは「やっぱりお店続けたいなー!」と最後まで食堂の“おばちゃん”として元気に振る舞った。
 翌1日、店舗を訪ねると菊池さんは片付けの真っ最中。「ガスも止まっちゃったからコーヒーもチンしたやつでゴメンね」と言いながら昔の思い出を語ってくれた。菊池さんは46年前、県職員を辞め、かねてよりの「カフェをやりたい」という願いを青少年会館で叶えた。「一番多い時は100人以上の人が来てくれたね」と朗らかに話すように、近隣の公共施設や合同庁舎、市職員の憩いの場だった。「ホットドッグが70円だったかな? 休日に子どもたちが100円玉を握りしめて来てくれるのが嬉しかった」と当時を振り返る。“おばちゃん”には当時の新入庁者から色々な悩みや愚痴・相談も寄せられた。「それが今じゃ市の中でも偉い人になっちゃってね。びっくりだよね」と笑う。だが近年は1日で15人程に客数が減り「年齢もあるしもういいかな」と閉店を決意。最後の1ヶ月は日刊紙などで報道されたこともあり、往年の姿を取り戻すかのように客足が伸びたという。「たんぽぽの綿毛を飛ばそうと思ったのに最後にもう一花咲いちゃった」と笑顔だ。
 色々な思い出が刻まれたこの店に菊池さんと同じ46年選手がもう1人いる。錆びついた旧式のキャッシャーはレジ代わりに最後の日まで菊池さんと共にたんぽぽの経営を支えた。今後のことは特に未定だとしつつも「北海道あたりに旅行に行きたい。1ヶ月ぐらいかけて」と話す菊池さん。風に乗ってたんぽぽの綿毛はどこに行きつくだろうか。

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