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バニューシネマパラダイス:シーン87『ハクソー・リッジ』

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0714 映画連載
『ハクソー・リッジ』(2016/アメリカ・オーストラリア)
監督:メル・ギブソン 脚本:ロバート・シェンカン/アンドリュー・ナイト
出演:アンドリュー・ガーフィールド/テリーサ・パーマー 他
シネプレックス平塚他、全国にて公開中。
 戦争映画がアクション映画のジャンルから離脱したのは、『プライベート・ライアン』からではないだろうか。開巻早々、ノルマンディー上陸作戦の銃弾と肉片飛び散る悲惨な戦場を目の当たりにした時から、戦争を「血湧き肉躍る」や「手に汗握る」などの慣用句で語ることが不謹慎になってしまった気がする。現在の世界情勢を見渡せば当然の如く、戦争は「いまそこにある危機」である。そこは殺し合いが受勲に値する世界だ。そんな中、第二次世界大戦の沖縄戦、のこぎり(ハクソー)崖ともいわれた前田高地で銃を持たず非戦を貫く米兵がいた。ドスというこの兵士を米国は良心的戦役拒否者と呼び、人権を認めた上で、軍の統率を守るために戦線から離脱させようとする。しかし、彼は衛生兵として、武器も持たず人命救助を決行する。危機の連続を咄嗟の機転で切り抜ける場面ではかつての戦争アクションの醍醐味を堪能させつつ、昨日の友が瞬時に肉塊と化す様には戦争の恐怖をまざまざと刻みつける。戦争映画の娯楽性と悲劇性を両立し得た奇跡のような作品だ。
kiyoto01
文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!
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