監督:白石和彌 脚本:池上純哉
出演:役所広司 / 松坂桃李 / 真木よう子 他
シネプレックス平塚ほか全国公開中。
バニューシネマパラダイス
|2018.06.11
バニューシネマパラダイス:シーン106『孤狼の血』
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『孤狼の血』(2018/日本)
幼いころ、ヤクザ映画というものに何の関心もなかった。そこには洒落た小道具や巧みな伏線もないと、評価を拒んでいた。高校を卒業してビデオ屋でバイトをしていたころだってそうだ。うちの店にも組関係の方がよく顔を出していた。気のいいお兄ちゃんもいたが、絡んでくる強面もいて、「おい兄ちゃん、網走番外地のビデオあるか?」と聞かれて、「申し訳ありませんが、当店にはないです」と答えたら、「バーカ、あれは歌のタイトルで映画じゃねーよ!」とドヤされた。「いや、映画だよ」とは言い返せなかった。しかし、
せっかくビデオ屋にいるんだからと、『仁義なき戦い』を観てみた。己の不勉強を心底、恥じた。スゴイじゃんか。俺の大好きな群像劇だし、男たちの熱い友情と女たちの漢気がある。小石が雪崩を起こすように事態を悪化させていく様は見事な人間喜劇だし、戦後復興期をしぶとく生き抜く日本人を描いた、反骨精神あふれる社会派ロマンだ。と、一切表題に触れていないが、いま掲げた魂をすべて受け継いで、『シャブ極道』のころのキレた役所広司とヤクザ映画の東映が復権の狼煙を上げた本作は、予備知識なく観るべき娯楽作だ。
せっかくビデオ屋にいるんだからと、『仁義なき戦い』を観てみた。己の不勉強を心底、恥じた。スゴイじゃんか。俺の大好きな群像劇だし、男たちの熱い友情と女たちの漢気がある。小石が雪崩を起こすように事態を悪化させていく様は見事な人間喜劇だし、戦後復興期をしぶとく生き抜く日本人を描いた、反骨精神あふれる社会派ロマンだ。と、一切表題に触れていないが、いま掲げた魂をすべて受け継いで、『シャブ極道』のころのキレた役所広司とヤクザ映画の東映が復権の狼煙を上げた本作は、予備知識なく観るべき娯楽作だ。

文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!
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