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緑と青の旅 |2018.08.31

緑と青の旅:vol.4 ベルマーレの存在意義とはなにか

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0831 緑と青の旅
 忘れられない光景があります。1998年12月の練習最終日、平塚市大神のベルマーレ平塚のクラブハウス。ロッカールームでは、選手たちが涙を流し仲間との別れを惜しんでいました。なんとも言えない重い空気と大の大人が人目も憚らずに泣く姿に、胸が張り裂けそうでした。
 それは、親会社であったフジタが経営悪化により撤退せざるを得ない状況となったことで、活躍していた多くの選手を放出しなければならなかったために起きた辛い別れでした。
 1999年、チームは存続危機とJ2への降格危機というふたつの壁の前で戦っていました。選手たちは「自分たちがJ2に落とせばクラブは存続できないかもしれない」――そんなプレッシャーの中で戦っていました。そして、ピッチ外では「ベルマーレをなくしてはならない」と存続運動が沸き起こり、多くの市民が署名活動をし、集会を開き、毎日毎日あらゆる場面でベルマーレはこの街に必要だと訴えてくれました。クラブの想いだけでなく、その市民の熱意や行動がなければベルマーレはいま存在していないと思います。まさに、ベルマーレは地域によって生かされ、存続することができたのです。
 わずか4勝しかできなかったチームはJ2に降格しました。しかし、最後まで決して諦めず、何度転んでも立ち上がり必死にボールに食らいつく選手たちの姿は見る人の胸を熱くしました。
 1999年は本当に大きなターニングポイントでした。クラブは「自分たちの存在意義」を考え、地域に恩返しできることは何かと思いを巡らせました。そして、いまこそJリーグの理念に立ち返ろうと「スポーツで地域を豊かにすること」を本気で取り組み始めました。まだまだ道半ばですがその精神をこの20年近く抱き続け、少しずつ成長したいまのベルマーレがあります。1999年、ベルマーレはサポーターの愛情によって、生きながら生まれ変わったのです。
1999年に展開されたサポーターを中心とした存続運動
TEXT:遠藤さちえ(湘南ベルマーレ)
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