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ヘッドライン |2018.11.10

明治記念大磯邸園を一般公開改元から150年、今なお残る「政界の奥座敷」往年の姿

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 伊藤博文、大隈重信、陸奥宗光など、大磯に居を構えた明治期の政治家らの邸園を整備・保存し地域の観光資源として生かすべく整備が進められている「明治記念大磯邸園」の一部が現在一般公開(12/24まで)されている。平成30年が明治元年(1868年)から起算して満150年の年に当たることを記念しての公開で、国交省が県、町と連携して平成28年から計画してきた。今号は「政界の奥座敷」に今なお残る、元勲らの気配を辿る。
 整備の対象となっているのは、旧伊藤博文邸「滄浪閣」、旧大隈重信邸、旧陸奥宗光邸、旧西園寺公望邸とその庭園、周辺の緑地帯など。現在の一般公開では旧西園寺邸を除く各邸宅の外観、庭園のほか、旧大隈邸、旧陸奥邸の内部を見学することができる。この2邸宅は長く古河電気工業株式会社の所有であったが、9月に国が同社からの寄贈を受けた。今後、土地部分も買い取る方針だという。残り2邸宅や庭園部分などについては平成30年度内を目処に整備の基本計画を策定する予定で、来年度以降、順次整備が進められるとみられる。
大隈邸・陸奥邸の内部
 旧大隈邸・旧陸奥邸の外観、内装には往年の姿が今も残る。今回の公開に向けて設備の更新も行われたが、柱や壁などの主だった部分は当時のまま。窓ガラスには歪みや気泡が特徴の「大正ガラス」が使われている。
 旧大隈邸内には歴史資料を展示。大隈公の肉声が吹き込まれたレコード『憲政における輿論の勢力』を聞くことができるほか、明治天皇から伊藤博文に下賜された杉戸絵などを見ることができる。居室であったとされる「神代の間」には半化石化した杉である「神代杉」が使われており、邸宅が建設された明治30年と変わらぬ姿を見せてくれる。
 明治27年に持病の結核の療養のために建てられた旧陸奥邸は関東大震災で大破してしまい、現在の邸宅は大正13年に古河家により改築されたものだ。浴室には当時から残るというシャワーが現存するほか、庭園に面したモダンな和室には古河家との交流があった横山大観が描いた掛け軸が残る。
新たな観光の核に
 先月23日、明治改元の日でもあるこの日には記念式典が行われた。出席した塚田一郎国交副大臣は「観光や地域振興に繋がるように」と挨拶。中﨑久雄大磯町長は「(大磯は)政財界の重鎮らが競うように愛した場所。物的、精神的な遺産として未来の子どもたちの誇りの場になるようにしたい」と期待を込めた。
 邸宅内部の見学はガイドツアーへの参加が必須で、予約が必要。11月から新たに団体向けに確保してあった枠を解放しているため、日によってはまだ個人でツアーに申し込むこともできそうだ。
 日本の近代化の歴史を伝える貴重な建造物や庭園にぜひ足を運び、明治期からこれまでの大磯が辿ってきた足跡に思いを馳せてほしい。
明治記念大磯邸園
公開期間:12月24日(月)まで
会場:明治記念大磯邸園
(大磯町西小磯85ほか)
開園時間:9時〜16時30分※最終入園は16時まで
休園日:水曜日
(詳細ホームページを確認)
入園料:無料
公開内容:①庭園観覧=会期中自由に観覧可能②邸宅観覧=事前申し込み制、ガイドツアー形式にて観覧可能
問い合わせ:
【邸宅ガイドツアーの事前申し込みに関するお問い合わせ】明治記念大磯邸園 事前予約窓口
☎︎050(8882)0344 (9時〜16時)
【邸宅ガイドツアー当日受付および現地への連絡に関する事】明治記念大磯邸園明治150年記念公開総合案内☎︎080-4126-9122(9時〜16時)
 
ホームページ
https://meiji-ooiso.com/ 
この記事は湘南ケーブルテレビ局(SCN)との共同企画により制作しました。湘南チャンネル(CATV002ch)で放送中の「情報カフェ! 湘南館ワイド」では、邸宅内部や展示品を一部紹介します。今回の番組は11/13(火)から11/19(月)まで放送予定(12時~12時40分、19時~19時40分ほか)。

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