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ニュース |2020.06.10

ヒラツカの夏〜2020〜

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本来なら世界的イベントで盛り上がるはずだった2020年の夏。
今年、平塚の街はどのような夏を迎えるのだろうか?

 

1964年の四つ角交差点付近と現在の同所。履きもの店「田村屋」の看板跡が往年の姿を残している

聖火が平塚を駆け抜ける
1964年の時をさかのぼり声援を今に

(写真提供:新藤忠さん 取材協力:平塚市博物館)

2020年は東京五輪の年だった。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期に。今回、平塚の街は聖火リレーのコースに選ばれていた。そして1964年の前回大会でも、聖火が平塚の街を駆け抜けていたのだ。
当時のコースは、四つ角の交差点付近、旧国道1号に沿って茅ヶ崎方面へ。「観客がアーケードの屋根にまで乗って、見に来ていたんですよ」と当時を振り返るのは、聖火ランナーとして平塚の街を走った新藤忠さん(75)。自宅には当時掲げていたトーチが飾られている。アルバムをめくるとよみがえる、1964年の歓声。新藤さんに、当時の様子を聞いた。

聖火ランナーの重責
終わった後から深まっていく

新藤さんは平塚商工会議所の代表として聖火ランナーに選ばれた。今回は年齢を問わず老若男女、誰でも応募できたが、前回は20歳までという年齢制限が設けられていたという。聖火リレー当日の1964年10月10日まで19歳だったという新藤さんは「ギリギリでした」と笑う。五輪の花形イベントというだけあり、練習、練習の毎日。仕事が終わると、週に1、2回、走り方を事細かに指導された。トーチの持ち方、隊列の組み方、聖火の点火方法や受け渡し方など、一つひとつ練習して身に着けていったという。「当時は聖火ランナーとして実感が湧かなかった。『なんで選ばれたの?』と思いながら走っていた」と話す。しかし、4年おきにやってくる五輪を見るたびに、自分もこの聖火リレーを走ったのだと、実感が湧くようになったという。

1964年聖火ランナーをつとめた新藤忠さん(75)

街は変わった
ただ変化の良さもある

自身が走った聖火リレーのコースを、今も歩くことがあるという。「街はだいぶ変わってしまった」と少し寂しげだ。「昔はお店が多く、お客さんも多かった。今はマンションばかり」。道路もきれいに舗装され、マンションなどのビルが立ち並ぶ。ただ、まだ残る建物もあった。馬入橋入口付近にあるホテルは、今も健在。そして、変化する良さもあると新藤さんは言う。「私が持ったトーチは鋳物が使われているんです。今回は都市鉱山で作られたもの。日本が誇る、新しいものの良さってのもあるんじゃないですか」
聖火ランナーが平塚の街を走るのは、来年。また新しい、人の活気や風景が生まれるに違いない。

2020夏
変わりゆく“日常”。“新しい生活”をどう過ごす?

「本当ならこうだったのに」と思うような出来事が波のように押し寄せた2020年の前半。緊急事態宣言が解除されたとはいえ思い描く「日常」とはまだまだ遠い。生活はどのように変わって行くのだろうか。

七夕、海水浴場、花火も中止…… 今年はどんな夏になる?

新型コロナウイルスの蔓延でことごとく中止になった今年のイベント。市内の一大イベントである湘南ひらつか七夕まつりに始まり、湘南ひらつか花火大会も中止に。さらに夏の期間、湘南ベルマーレひらつかビーチパークの海水浴場設置も見送られる。相模湾に面した神奈川県下では、多くの自治体が海水浴場を設置しているが、その多くが開設を断念。平塚の海はもともと観光客でにぎわうというよりは、地元住民などに愛される場所だったが、県のガイドラインに基づいてライフセーバーなどを設置することは難しいと判断した格好だ。一方で、ビーチパーク内のビーチバレーコートは7月1日から段階的に利用再開していく予定だ。更衣室や室内シャワーの利用を制限し、感染防止に努める。地続きの海水浴場とビーチバレーコートで対応が分かれたことについて、落合克宏市長は「ビーチバレーコートの利用は利用者の特定が可能で利用方法の周知徹底が図れる。海水浴場は“密”を避けることが難しい」と話した。

平塚市HP内の新型コロナウイルス情報
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/kenko/page21_00051.html

再開しはじめる公共施設  感染防止の対策は?

緊急事態宣言の解除を受け、市内の公共施設も徐々に再開する運びだ。文化ゾーンに位置する中央図書館は2日(火)から、博物館は20日(土)から、美術館は16日(火)から開館予定。全面的に利用が可能になるわけではなく、密集のおそれがあるプラネタリウムなどは利用できない。各地区の公民館、市民活動センターは16日(火)から開館するが、利用人数に制限が設けられる。市内に5カ所あるつどいの広場、子育て支援センターについては15日(月)から再開となる(一部16日、17日から再開)。市健康課は「“3密”を避けることを原則に、対処方針をアップデートし、利用人数の制限や換気、スタッフのマスク着用などを求めた」という。ひと口に市の施設といっても対応はそれぞれ。画一的な制限でない以上、利用する側にも配慮が求められそうだ。

市の施設の開館状況
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/kenko/page21_00065.html

その手洗い、本当に洗えてる? ストレスにならない自然なケアを

新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、改めて徹底が叫ばれる手洗い。「コロナに限らず、感染予防で手洗いは基本中の基本です。手のしわの間の菌やウイルスを物理的に洗い流すことが目的です」と済生会湘南平塚病院感染管理室の根津美保看護師長は話す。忙しいと水で流すだけという人もいるだろうが「それは濡らしているだけですね」とにこやかにピシャリ。「目安は30秒、ハッピーバースデーの歌を2回歌うぐらいです。指の間や、親指などが洗い残しがちなので、意識するとよいです」。とはいえ、身近に手洗いができる環境がないことも。「そこでアルコール除菌ですね。手洗いとアルコール除菌は一般にはどちらかで十分です」という。それ以上に大切なのは手洗い前後の行動だ。「手が汚れた状態で目や鼻を触るのはダメです。どんなにきれいに洗っても、その後にマスクの外側を触ったり、携帯電話を触ったりしていたら意味はないです。あまり過敏になるのも考えものですが、自然にケアできるようになるのがいいですね」

済生会湘南平塚病院
☎︎0463-71-6161
平塚市宮松町18-1
https://www.hiratsuka.saiseikai.or.jp/

県内では血が足りていない? 献血は不要不急の外出にあたらず

新型コロナの感染拡大の影響で献血に協力する人が減っている。神奈川県下では緊急事態宣言中でも毎日約900人の献血協力者が必要だ。だが、外出の自粛、テレワークや休校などで企業や大学を巡回する献血バスが行く宛をなくしたことで、慢性的な血液不足に陥っている。5月31日、平塚青年会議所(平塚JC・数田俊樹理事長)では献血支援事業を実施した。JCメンバーらも献血に協力したほか、街行く人に積極的にPRしたことで「段違いの反響がありますね」と神奈川県赤十字血液センターの竹内龍太さん。「こういう状況でも、血液を必要とする人の数が減るわけではない。ぜひ献血ルームやバスで協力してほしい」と呼びかけた。

神奈川県赤十字血液センター
☎︎045-834-4611
横浜市港北区大豆戸町680-7

子どもたちとのつながりを守るために “オンライン”教育を採用

小中学校の休校に伴い、多くの幼稚園も休園の道を選んだ。平塚二葉幼稚園(北川一明園長)も新年度が始まってすぐに休園に。だが子どもたちとのつながりを守るため、ビデオ通話アプリを使用してのオンライン授業を試みた。オンラインでも賛美歌、お祈り、牧師である北川園長からのおはなし(説教)などを実施。年少を担当する寺澤南美先生は「幼稚園に来たがらなかった子が会いたいと言ってくれたり、手紙を書くために字を練習したりしてくれました」と振り返る。6月から園も再開し、今後はYouTube配信など、時代に沿った教育を行なっていくという。

平塚二葉幼稚園
☎︎0463-31-0864
平塚市見附町6-18​
https://www.hiratsuka-futaba.com/

ようやく小中学校も再開! ファミリーの本音は?

中学生の長女、小学生の次女、保育園児の長男の3きょうだいを抱える鈴木さん一家。学校も再開し、少しずつ日常が戻るなか、自粛期間中の生活を聞いてみた。「お昼ご飯を作ったりはありましたが、大きな変化はなかったです」と母の千代乃さん。遠出は難しいため、外出は主に近所の公園など。「同年代の子も多く、ご近所さんとの距離が近づいたかもしれません」と話す。一方、何かと行動がやり玉に挙げられる世の中に「近所を散歩しただけでも人の目は気になりました」という。長女の夢彩さんは入学式直後に休校に。新しい友人との時間もなく、部活を決めることもできず過ごしてきただけに「また自粛はイヤだ」と話す。次女の千彩さんもクラス替え後に学校が休校になった。現在も分散登校中で「友達と遊びたい」と学校が恋しい様子だ。

スポーツジムも営業再開   “3密避ける”取り組み徹底

営業停止を余儀なくされたスポーツジムも徐々に再開している。UPPS平塚店もその1つで、施設の消毒や換気などの基本的な取り組みをする一方、さまざまな機器を導入した。入り口にはパルスオキシメーターを設置。血中酸素濃度を測定する機器で、基準値外の場合は利用を控えてもらうという。また、スタジオには遠紫外線C波(UVC)による空気清浄機を設置。密閉空間での除菌に効果があるとされる機器だという。同ジムの嶽石亜希(たけいしあき)さんは「未だに不安な日々は続きますが“正しく恐れる”ことで利用者の方の不安を取り除けるようにしたいです」と話してくれた。

HOTYOGA & FITNESS UPPS平塚
☎︎0463-79-6001
平塚市紅谷町6-30 第二古木ビル3F
https://www.upps.jp/hiratsuka/

「夜の店」は大丈夫?? 対策重ね来店呼びかけ

スタッフの佐々木翼さん

新型コロナの影響を強く受けた業種の1つが飲食店。「4月はそれこそ、売り上げは95%以上減った」と話すのは平塚市紅谷町の居酒屋「たまりば」の店主金子秀和さん。焼き鳥の鶏肉を魚に置き換えた魚串を名物に数カ月前までは多くの来店者でにぎわっていた。緊急事態宣言後の対策として、換気や消毒に気を使うほか、スタッフはフェイスシールドを着用する。だが対策とは裏腹に「緊急事態宣言が明けたからといって、今までどおりとはいかないね」と厳しい表情。「みんな苦しいですから細かなところに気を配ってます。たった2カ月前はマスクやシールドしてたら“おかしな店”だったけど今は逆。対策をするのは当たり前のことですよね。不安も残るけれど、時代に合った楽しみを見つけてほしいですね」と来店を呼びかけた。

ちょっとうまいもの屋 たまりば
☎︎0463-21-8808
平塚市紅谷町14-24 松ビル2F

湘南朝どれ刺身×魚の串焼き たまりば

暗い話題を払拭し 笑顔を広げる取り組みを続けたい

5月29日から営業を再開したららぽーと湘南平塚にある施設「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」では、6月15日の営業再開に向けての準備が佳境を迎えている。子どもたちに人気の同施設だが、それだけに接触や密集は避けにくい。場内に空気清浄機4台を導入したほか、コーティング効果のある消毒を施した。また、入場者数も1/4程度に抑え、社会的距離を確保するという。同店の佐野店長は「休業中に店内の環境整備を整え、現在は公式インスタグラムでお客さま参加型の #笑顔シェアキャンペーンを行なっています。笑顔を広げる取り組みを実施したい」と笑顔を見せた。

チームラボ 学ぶ!未来の遊園地 ららぽーと湘南平塚店
☎︎0463-72-8276
平塚市天沼10-1 ららぽーと湘南平塚3F
https://futurepark.teamlab.art/places/lalaporthiratsuka/

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平塚初心者ライターJ  から見た平塚

平塚って自転車が便利だけど……

通勤や通学、買い物時の移動手段として多くの平塚市民が自転車を利用している。しかし同時に、利用者や市民からの「走りづらい道が多い」「放置自転車が多い」など改善点も多く、市は「自転車のまち平塚」を推進し、問題改善に力を注ぐこととなった。平塚駅西口にはシェアサイクルも用意され、観光客でも自転車で市内散策ができるようにもなったのだ。
ただ、誰でも手軽に乗って移動できる自転車だからか、基本的なルールを知らない人が意外と多い気がする。その第一に挙げられるのが「自転車は車道が原則、歩道は例外」ということ。ただし、道路標識や道路標示で指定されている場合や、運転者が13歳未満の子どももしくは70歳以上の高齢者、体の不自由な方、車道や交通の状況から考えて車道の通行が危険な場合はこの限りではない。
車道を走る場合に最も気をつけたいのが「逆走」。筆者が経験した例だが、自転車で車道を夜間走行中、前方から前照灯が近づいてきた! 右に逃げれば車と接触の可能性があり、左に逃げれば歩道との段差に接触する可能性がある。「危なーい!」と思わず大声で叫んでしまった。
また、手軽なだけに、「今日は飲み会だから自転車で……」と考える人もいるかもしれないが、こちらの罰則は5年以下の懲役または100万円以下の罰金である。自転車損害賠償保険への加入義務化、スマホ片手の「ながら運転」は5万円以下の罰金と、守るべきことは多い。

難読地名、アナタは何個読めますか?

大学生時代、オートバイで北海道ツーリングに出た筆者。広い北海道、間違った道を1時間も進むと50km以上も道迷い……なんてこともあり、頻繁にオートバイを降りて畑仕事をしている方たちに道を聞いたもの。ただし、かの地には難読地名が多く、仕方なく手持ち地図を指差して「ここに行きたい!」と何度も聞いたことを思い出した。ただ、お年寄りには、その地図の文字も小さくてよく見えないもんだから、苦労したなぁ……。
と、そんなことをふと思い出させるほど、平塚にも難読地名が頻出する。例えば遠蔵(えんぞ)、鬼城(おんじろ)、鹿見堂(ししみどう)、城東(きっとう)、神戸(ごうど)、人増(ひとふえ)、達上ヶ丘(たんじょうがおか)、入野(いの)、簀子橋(すのこばし)……。恥ずかしながら私、一つも読めなかった。メンゴ(古っ!)。

富士山がキレイに見えるんです!

富士山のほぼ真東に位置する平塚は、市内の多くの場所から富士山が望める。国土交通省が主催した「関東富士見百景」には、128景233地点が選定。なかでも平塚は7地点が選ばれて神奈川県では最多! また、毎年3月下旬から4月上旬、9月上旬から中旬にかけて、日没時に富士山の先端に太陽がかかる「ダイヤモンド富士」、満月がかかる「パール富士」も必見だ!

 

平塚駅西口でシェアサイクルを借りて自転車の正しい交通ルールを遵守しながら難読地名を次々巡る自転車プチ旅を楽しみ、1日のシメにダイヤモンド富士を見て帰宅……な〜んて“休日の楽しみ方 in 平塚”、一度体験してみたいな。

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