カテゴリーから選ぶ
カテゴリーから選ぶ
ヘッドライン |2021.05.12

ひらベジをもっと楽しむ

タグ

5月はバラの季節!
ということで 今週の巻頭写真はバラかと思いきや……?
なんとこの“バラ”、全部野菜や果物を彫ったもの。
手がけたのはカービングパフォーマーのMeicaさん。
今週は彼女と一緒に地場さん農産物の魅力を“ほり”さげます!

 

写真:山中基嘉(1〜3面)

Meica meets 平塚地産地消!
地元野菜に会いに行こう!

毎日食べるものだから、安心・安全であってほしい。 そんな消費者の希望に応える“地産地消”の 本質はどこにあるのか。 仕事で野菜に触れる機会の多いカービングパフォーマーの Meicaと共に地元野菜の魅力を探る旅に出発!

 

平塚は県内有数の農業地域!

 海あり山あり川ありと豊かな自然をもち、都心へのアクセスにも優れる平塚。
 まだ多くの自然を残すこのエリアは、県内でも有数の農業が盛んな地域でもある。農業を生業としている人は約1,900人、経営耕地面積は1,034ha、じつに東京ドーム220個分に及ぶ。ブランド米“はるみ”に代表されるように稲作の生産量は県内トップ。キュウリやトマト・小松菜などの野菜は平塚の特産品にも指定されている。また、畜産業も盛んだ。
 後継者不足などで農家数や耕地面積は減少傾向ではある。だが、それでもこれだけ農業の盛んな地域だ。地元の農産物を口にする機会は多いのではないだろうか。ある地域で生産したものを、その地域で消費する=地産地消という言葉自体は1980年代に生まれたとされるそうだが、2000年代以降、経済的な観点や食の安全性の観点などさまざまな面から支持され、耳にする機会も増えている。消費者にとっては選択肢の1つ、では生産者は地産地消をどう捉えているのだろうか。


写真提供:湘南ひらつか名産品選定委員会

平塚のニューカマー ビーツ


ちえんのうえん
瀬下 亮さん・洸子さん

http://tien.jp/

 “食べる輸血”と言われるほど豊富な栄養価と鮮やかな色合いで近年注目されるビーツ。ちえんのうえんの瀬下さんは3年程前から栽培を始めた。「日本だとメジャーな野菜ではないですが、ほうれん草の仲間で抗酸化作用の高いスーパーフードとして有名です」と瀬下さん。ボルシチに入っている印象から火を通して食べる野菜と思われがちだが生食も可能。「土臭さを感じるかもしれないので、細かくするかスライスにするといいですね。キューブ状にカットして酢漬けにしてもおいしいです」という。
 瀬下さんのビーツは全国に流通している。その鍵になっているのがAmazonでの販売。外国人を中心にビーツの需要は高く、売り上げの半分はオンライン販売だという。「農家は生産に集中しがちで、どう流通させて食べてもらうかまでは考える余裕がない。こうしてITの力を使うことで消費者との付き合い方が変わるかも」という。
 地産地消にも取り組む。「近隣の保育園に無人販売所を設けたりして規格外品を売っています。ビーツはまだ認知度が低いんですが」と笑う。地域での取り組みとオンラインでの取り組みから、さらなるビーツのメジャー化を
目指す。

半分のビーツからみるみるバラを彫り出す。切れ端はまるで花びら

「選ぶコツは?」 「色味が濃い方が栄養価が高いですよ!」

ビーツはAmazonで販売するほか「あさつゆ広場」のような直売所でも販売

 

甘味と酸味を兼ね備えた トマト


富塚園芸
富塚祐介さん

https://www.facebook.com/%E5%AF%8C%E5%A1%9A%E5%9C%92%E8%8A%B8-110996490513607/

【直売所】
平塚市豊田平等寺424
対面販売:10時〜12時
自動販売機:12時〜18時
火・土定休

 トマト農家3代目の富塚さん。「品質が一定になり、収穫量も増える」という完全施設栽培で年間30t程、多いシーズンは20品種近くを生産している。好みの品種は『桃太郎』。「ある年に作ったら奇跡的な出来で本当に桃の香りがしたんです。それ以来、トマト作りにどっぷりハマりました」と笑う。
 トマトは火を通して良し生も良しと幅広い調理方法があるが、富塚さんは「単純なんですがやはりそのままで。刻んでオリーブオイルと塩でもおいしいです。酸味が足りなければレモン汁、うま味が足りなければにんにくを足すといい」そうだ。
 直売所を備える富塚園芸では顧客の反応もダイレクトだ。「ときには、厳しいことを言われちゃいます」と頭を掻きながらも「『おいしい』という声はうれしいですし、お客さまの顔が見えるのは地産地消の魅力です」という。選ぶ際は「スターマークとか言われますけど、水やりを控えればできるので当たり外れはあります。ヘタが立っていて角ばった、ズシッとしたものは身が厚いトマトの可能性が高いです」という。
 目指すトマトはあの日の『桃太郎』。「エキス分の多い、うま味風味がドカっとくるトマトですかね。高いレベルでバランスの取れた、自分がおいしいと思えるものを作りたいです」

「甘い! 実が しっかりしてますね!」

ブドウのような鈴生りのトマト。土壌にはヤシ殼を使用

直売所には山積みのトマトが。ジュースなどの加工品も

品評会でも好成績! キュウリ


湘南きゅうり園
吉川貴博さん

http://nouka.tv/kijima_engei/

 ハウス栽培でキュウリを生産する吉川さん。なんと年に8〜9カ月はきゅうりを出荷する日々を過ごす。
 平塚は交通の便も良く、農業に適した地域だ。鮮度を何より大事にするキュウリにおいては、地産地消の重要性は高い。だが「消費者としては地産地消は大事です。一方で農家の立場からすれば、地域で認めてもらうのは第一歩で、鮮度を維持できるのであればなるべく遠くに届けたいという気持ちもある」という。吉川さんのキュウリは県内市場のほか、八百屋コウタ(宮松町9-1ミツホビル1階)や地場屋ほっこり(大磯町大磯1009)でも販売している。
 好みの食べ方は「日本はサラダなどで生食が多いですが、豚肉や梅と相性がいい。豚肉を巻いて焼いたり揚げたりしてもおいしいです」という。季節によっても違い、春秋のキュウリは肉質が硬いのでサンドイッチなどが、夏のキュウリは漬物やサラダがオススメだ。
 今年2月にはスマート農業のシステムを導入した。パソコンでモニタリングしながら水やりや空調を管理。二酸化炭素を増やしたりミストを散布したりとさまざまな作業をデータに基づいて行なっている。「流通や消費の仕方は、世界的に見ればいろいろあります。国内では規格の厳しさなどもありますが、それに応えてこそプロ。地域に認められる仕事を真摯にしていきます」

PCで栽培の様子をモニタリング。試行錯誤の日々だ

収穫には「キュウリ爪」なる道具を使う。「おー! 簡単!」

 

 

Meicaが見た 平塚農業
農家さんは「アーティスト」! 自由に地産地消を楽しもう

 平塚は都会だと思っていましたが、ちょっと郊外に出ると自然にあふれていて鳥の声なども聞こえるなど豊かなところでした。都心などでは「野菜=スーパーに売っているもの」ですが、瀬下さんが「保育園などに出店している」と言っていたように、いろいろなところに地元野菜へのアクセスポイントがあって、それが食卓の幅につながるのかなと思います。身近なところに生産者さんと触れ合える、接点があるのは大きな魅力ですよね。
 今回取材させてもらった3農家は、一口に地産地消といっても三者三様の考え方を持っていました。個人的には「無人路上販売で規格外品を売る」みたいなイメージでしたが、そういうことではないんですね。吉川さんの「鮮度を維持しつつ遠くへ」という話からは、伝えたい味を正しく伝えられる距離が地産地消なんだと驚きもありました。平塚は都心からも近いですし、農家さんにとってはその範囲は広くてもいい。消費者もそれを意識することで地産地消の価値がより生きてくるのではと感じました。
 農家さんって「アーティスト」です。富塚さんは「糖度や味をイメージして作る」という話をしていましたが、数カ月にわたって自分の表現したい世界を、自分の持てる技術を駆使して目指していく。まさに「アーティスト」だなと思います。目指しているものが明確なので、言語化できる。農家さんとの接点がある価値は、そういった思いを感じ取れる部分にもあるのではないでしょうか。

Meica profile
20歳の頃にタイの宮廷料理から発祥したと言われる野菜彫刻カービングに出会う。調理師専門学校で講師をするかたわら、バンコクで修行を開始。2015年の独立を機に、カービングをしながら35カ国を巡る世界一周の旅に。現在はイベントやプロモーションなどで活躍中。

カービングパフォーマーMeicaの
おいしい!たのしい!地産地消!
produced by湘南ジャーナル
5/16(日)観覧無料

 Meicaのカービングパフォーマンスを目の前で楽しめるスペシャルプログラムを開催! 平塚でとれる野菜や、季節の果物を使って平塚名物“七夕”を表現します。さらに、“映える”写真の撮り方やお家パーティーで使えるテーブルデコレーションをMeicaが披露! 今週末は、ららぽーと湘南平塚へ!

  • 実演時間
    ①11:00~11:30 「食卓をもっと楽しく !野菜やフルーツでデコレーションパーティー !」
    ②14:00~14:30 「がんばろう平塚 ! ~“七夕”に願いを込めて~」
  • 完成時間
    15:00(予定)
  • 会場
    ららぽーと湘南平塚 1F 光の広場

マスクを着用し、会場ルールを守り、密を避けてお楽しみを !

タグ
facebookシェア twitterシェア lineで送る
オンラインマガジン

湘南ローカル情報を日々更新中!

いますぐ使える 最新クーポン

色々な所で使えるお得なクーポンを発行中!

その他のクーポンをもっと見る
湘南ジャーナルDB 湘南のお店情報をまとめて掲載!
湘南ジャーナル まちナビ 最新情報

湘南のお店情報をまとめて掲載!

スタッフブログ

編集部情報を毎週更新でお届けします。

運営からのお知らせ

PAGE TOP