湘南から世界へ
３人制バスケットボールのプロチーム
SHONAN SEASIDE.EXE（ショウナン シーサイド ドット エグゼ）

平塚のプロスポーツチームといえば？
昨年産声をあげたSHONAN SEASIDE.EXEは、
トップリーグの3×3.EXE PREMIERで日本一、
世界を目指す３人制プロバスケットボールチームだ。

ボールは一般より小さい６号サイズ。重さは７号と同じ

３x３とは？

　「３x３」（スリーエックススリー）は国際バスケットボール連盟が基準を統一した３人制バスケットボールのこと。よく耳にする「３on３」と違い、３x３には世界で統一されたルールがあり、東京オリンピックの正式種目にも採用されている。
具体的には「１チームは３人でプレー（控え選手は１人）」「コートは５人制の約半分」で行なわれ、「１試合10分または21点先取」「シュートを打つまでの時間制限は12秒」といった点や、より身体接触を許容するようなジャッジなどからスピーディーで迫力ある試合展開になりやすい。５人制では３ポイントラインの内と外での点数比は1.5倍（ライン内側は２点、外側は３点）だが、３x３ではライン内は１点、外は２点とアウトレンジの優位性が高まっているため、スピードやシュート力で身長や体格の差を埋められる可能性を秘めている。試合会場はスポーツ施設に限らず、ある程度の広さと高さがあればどこでも設営可能。屋外や、ときにはショッピングモールなどでも開催される。DJやMC、パフォーマーが試合を盛り上げるなど、バスケットボールでありながらもより高いエンタメ性を兼ねそなえる。
　国内では3×3.EXE PREMIERがプロリーグであり、全国から42チームが所属する。さらに７つのカンファレンスに分けられた内の１つ、CENTRAL MAIN ISLANDに属するのがSHONAN SEASIDE. EXEだ。

選手兼GMの岩田涼太さん

新たなプロチームとして

　現在チームには選手兼GMの岩田涼太さんをはじめ６人が所属している。岩田さんは地元平塚出身で「Bリーグ」の横浜ビー・コルセアーズなどでプレーしたトッププレイヤーの一人。岩田さんはオーナー企業である株式会社湘南テクノの大和田 貢社長の甥であったことから、選手だけでなくGMとしてもチームマネジメントなどを一手に引き受け、チームの認知拡大やレベルアップに日々粉骨砕身している。
　全世界で猛威を振るう新型コロナは３x３の世界にも影響を与えた。2020シーズンはリーグ戦が2014年の発足以来初の中止に、JAPAN TOURの試合は無観客開催となった。それでも岩田さんらは日々練習に励み、今年５月に開催されたJAPAN TOUR 2021 OPENの２、３ラウンドで連続優勝。今年のリーグ戦に弾みをつけた。８月には地元トッケイセキュリティ平塚総合体育館でCROSS CONFERENCE CUPというリーグ内の全チームが集う大会も行なわれる。東京五輪も控えており、３x３界隈がますます活性化していきそうだ。

シューティングマシンも完備

平塚市内にホームコートが完成

　このほど、平塚市内にホームコート（岡崎字谷田4430-1）が完成した。名称はShonan Ball Field。チームカラーである濃淡のブルーのコントラストが美しいコートは夜間の練習も可能。今後はトップチームの練習に加え、スクール事業やレンタルコートとしても活用していくという（HPから利用受け付け可）。岩田さんは「小さい頃から自分のコートを持つのが夢でした。子どもたちにバスケができる場所を提供したい」と喜ぶ。
　民間のバスケットコートは全国でも数える程で30カ所以下しかない。日本では中高の部活動でバスケットボールが盛んな一方、それ以降の年代ではスポーツとしてバスケットを楽しむ機会が少ないとされている。各地のスポーツ施設などに加え、より気軽にバスケットに親しむ場になるはずだ。
　今後は「プレイヤーとしてはまずは日本一、そして世界に勝負できるようになりたいです」と語る岩田さん。一方でGMとしては「一発屋ではなく、『湘南って強いね』と毎年言われるようなチーム作りをしたい」という。「お金の面とか、本当に運営は大変」と言いながらも「湘南はスポーツも盛んですし、より認知されて応援してもらえるようなチームにしていく」と静かに、だが力を込めて語った。世界に羽ばたくスポーツチームが、また１つ湘南に生まれた。

SHONAN SEASIDE.EXE公式HP コートの利用についてもコチラから！
HP：https://www.shonan-seaside-3×3.com/