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ヘッドライン |2022.04.13

週末時間の楽しみは 
地元で育てる、食べる。

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「この週末は、土に触れてみよう」という提案。“週末農業”を楽しむ人はいるが、デジタル社会が加速するなか、畑で自然と関わることはなんとなく心地よく感じるという人は増えたように思う。今回紹介する「いかす平塚農場」は、オーガニック野菜を育てるスクールも開催。自然と触れながら美味しい野菜を育ててみませんか?

撮影/加藤藍(1面、3面ゆるぎの里) 文/坂本彩 構成/満山雅人


有機栽培で作られた自慢の野菜。
美味しくて腸が整う野菜で健やかな暮らしを目指したい

 


現在は平塚市の野菜農家で一番大きい圃場(ほじょう)面積を持ついかす平塚農場。
風通しがよく、開けた場所に佇む。市街地から少し離れただけで、畑や田園があるのは平塚の魅力のひとつ。
いるだけで元気になりそうだ

 

 

いかす平塚農場
サステナブルな有機農業が平塚で広まる。

いかす代表取締役の白土さんに話を伺った。白土さんが農業に興味を持ち始めたのは、約10年前。当時は有機農業に興味があったわけではなかったが、炭素循環農法を教えてもらったことを機に、環境によい方法で農業をしたいと思ったそうだ。
「最初はレストラン事業と有機野菜の宅配事業から始め、農業事業は2017年に参入しました。有機栽培の一種の炭素循環農法で作った野菜はすごく美味しいし、この場所もとても気持ちがいい。こんなところが増えてほしいと思いました」
採れた野菜の約7割は個人へ宅配。残りは生協や地元の飲食店へ卸している。営業活動は一切していない。「1番営業してくれているのは野菜なんじゃないかな」。美味しさを知ってもらいたいこと、そして有機野菜を手に取ってもらいたいという思いで、しまむらストアーへは赤字覚悟で卸していた。「有機JASマークを取得して、正式に“オーガニック”と言える野菜は、平塚ではうちだけ。神奈川県でも3件しかない。だから、地元のスーパーで有機野菜の選択肢を作っていきたいんです」
じつは平塚には縁もゆかりもなかった。「当初つながりができたのは“100人カイギ”というコミュニティーでした。地域貢献という意味では、僕らが平塚に来てから4年で30人くらい移住してきました。農業をしに引っ越しているメンバーももちろんいますが、そうでない人もたくさんいます」。人が集まってくる理由はこう考える。
「僕らの畑は微生物がたくさんいるので、エネルギーも満点。いるだけで“ととのう”感覚です。来る人も多種多様。ここが人生の転機になった人も多いんですよ。うれしいですね」。ここで農業を学び、卒業後には独立している人も少なくない。湘南地域にはどんどん仲間が増えている。今後は障害者が農業分野で活躍する農福連携もスタート。「福祉施設との取り組みとして、去年の夏はしんわルネッサンスさんにうちのトマトでトマトジュースを作ってもらいました。今年はstudio COOCA(スタジオ クーカ)さんに週1回くらい来てもらうのを実験的に始める予定です」。有機農業は、考え方と技術を習得するのが最大のポイント。それを学ぶ拠点としての役割を担っていきたいと話す。


株式会社いかす代表・白土卓志さん。人材業界を経て、2015年に同社を立ち上げ、友人と新規就農した


遠方からの参加者も多く、和気あいあいとした雰囲気。
この日はトマト、ナス、ピーマン、キュウリといった夏野菜の種まきをしていた


オンラインから野菜を注文できる。
いかすの乾燥野菜は栄養素や酵素が生きる温度でじっくり乾燥。
健康かつ美味しい!


平塚駅からも車で15分ほど。人が集まりやすい場所がいいという意味では最適


ブルーベリーの観光農園を目指す。細かくした木くずを入れて土壌はフカフカ


当初この場所は荒れていて、ショベルカーを入れて開墾するところから始めた。
写真中央にはその時の切り株が。今では全国でもトップクラスの農作物ができる


いかすのサステナブル・アグリカルチャー・スクールでは、有機栽培について学ぶことができる。
講師は創業メンバーの内田達也さん。27歳で脱サラし、イチから農業を学んだ

 

参加者に聞いてみました!


10年以上稲作に従事している新潟県在住の塩崎さん。
「野菜にも興味を持ち始めたのと、考え方や炭素循環農法に引かれて参加しました」


土に触れるのがとにかく幸せという清水さんは愛知県から学びに。
「将来は体によいものを自分で作って食べたいと思います」


もちろん近隣からの参加者も。4月から就農予定の小川さんは大磯町在住。
「素人なのでわからないことだらけですが、とにかく全力でやってます」

 

いかす平塚農場(株式会社いかす)
TEL 0463-67-6234
平塚市諏訪町12-15
mail:info@icas.jp.net
https://www.icas.jp.net/

 

 

ゆるぎの丘里山農園
美しいこの地区の風景を楽しみながら農業体験を。


取材の日は雨だったものの、晴れれば東京スカイツリーなども見渡せる絶景が広がる

 

 

 4月3日(日)、ゆるぎの丘里山農園で農作業学習の見学会が開催された。年6回程度、専門家の講習を受けながら農業を体験できる取り組みだ。主催は2021年12月に設立されたNPO法人 湘南平塚きさわ里地里山ラボ。ゆるぎの丘では産官学民で里山事業を活性化する取り組みが行なわれていたが、農業人口が減少し、この10年で目に見えて耕作放棄地が増えた。
 そこで、以前から都会に住む人に農業を手伝ってもらう仕組みを作りたいという話があったそうだ。「ようやく実現するんだなと」。参加者の小島周作さんは感慨深そうに語る。小島さんは東京農業大学在学時からこの取り組みに携わり、学士から博士課程まで関わり続けてきた。「農家さんと都市民との交流で里山を保全できるか。成功事例になるよう期待しています」
 一面に広がる菜の花や遠くに見える富士山など、農園までの風景も楽しみのひとつ。豊かな自然の中で農業を楽しむには絶好のスポットだろう。

 



この日は26人が参加。吉沢公民館ホールで説明後、農園へ移動。
道中には八劔神社が佇んでいたり、菜の花畑が広がったりと長閑な風景。
農園の近くには、霧降りの滝などもあるので散歩がてらに立ち寄りたい

参加者に聞いてみました!


東京都・三鷹市在住の青野さん。「家族で楽しみながらやりたいです。
初めてなので、子どもたちにとっても勉強になるといいなと思います」


姉妹で参加された小田原在住の女性。
「いい野菜はなかなか手に入らないので、自分で作りたいと思っていました。
目標は自活力をつけることです!」

 

湘南ひらつか・ゆるぎ地区 活性化に向けた協議会・事務局
TEL0463-58-4179 mail:yurugi.kisawa@gmail.com
https://hiratsuka-kisawa.jimdofree.com/

 

 

GAYAMA FARM
無農薬栽培のお米は 美しいレンゲ畑から。

 “子どもに、家族に安心して食べさせられるお米”をコンセプトに、米作りをしているガヤマファーム代表取締役の菊池創太さん。「学生時代、妻と一緒にバックパッカーとして世界各国を旅して、地に足のついた生活が大切だと考えるようになりました」
 高校教師として、農業高校に赴任したことがきっかけで、10年ほど前から米作りを始める。自分の食べ物を自分で作る、生き方としての農業に魅力を感じ、教員を辞めて就農。夫婦2人で農薬・化学肥料を使わず安心安全に米作りをしている。化学肥料をまく代わりに、田んぼに咲いたレンゲをすき込んで肥料にしている。収穫後にレンゲの種をまくと、春には一面レンゲ畑になるんだとか。そして、希少品種をはじめ、珍しい古代米も無農薬で栽培している。
 この洒落たパッケージゆえに、女性からの人気も高そうだ。キッチンに置いていても絵になるお米はギフトにも最適!


東京都内で開催されたマルシェにも出店

古代米の米粉で作ったお蕎麦“チュルチュル米粉麺”。
安全で栄養価が高く、健康によい食品が平塚から広まっている

お洒落なお米のパッケージ

GAYAMA FARM(ガヤマファーム)
mail:info@gayamafarm.com
http://gayamafarm.com/

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