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ヘッドライン |2022.05.27

このまちで働く人のしごとStory
WORK 01

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眞壁 颯人 さんのしごと
人生の最後に受ける“おもてなし”

株式会社サン・ライフ
湘南式典グループ副総支配人
眞壁 颯人 さん

 地元で生まれ育ち、地元で働くことを選んだ眞壁さん。地域の人のために、葬祭ディレクターとして働く彼の言葉の端々には包み込むような優しさ、温かさがある。できれば縁がないとうれしい、でも誰しもがお世話になる葬儀場という場所で、彼は日々、心を込めた“おもてなし”で多くの人を見送っている。
撮影:加藤藍 取材・文:湘南ジャーナル社 名久井啓祐

“葬祭ディレクター”という仕事

 小さい頃から野球に励み、内野手として鳴らした眞壁さん。高校卒業に際し進路を考えたとき「人と関わることが好きでしたので、老若男女問わず人に関わりお手伝いをする仕事に就きたいと考えました」。たどり着いたのが“葬祭ディレクター”という仕事。「私は親族が多く、身内のご葬儀に参列することも多かったのですが、そこで活躍する方々の姿から、ご葬儀という“人生の最後に受けるおもてなし”に興味を持ちました」

時代とともに変わる“葬儀”

 入社9年で携わった葬儀は数え切れない。「率直に、こんなに多くのご葬儀があるのだな、と。湘南エリアでは年間で2500件以上、月200件を超えることもあります」。当初は、亡くなった人に向き合う仕事への恐怖もあったという。しかし今では「生前の故人さまを想像してその思いを大切にし、ご遺族を陰ながらサポートしたい」と考えるようになったそうだ。コロナ禍は葬儀のあり方も変えた。参列できなかった人にも故人の人生を振り返る機会をもってもらおうと、メモリアル動画の制作サービスも始めた。小規模な葬儀が増えたことで「ご親族だけで故人さまへ思いをはせる時間が増え、ご家族でも気づかなかった新たな一面を知れたことで温かいご葬儀になったというお声をいただいたこともあります」。「眞壁さんが担当で良かった」と言われるたび、「この仕事に就いて間違いなかった」との思いを深めている。

心に刻む“クレドの言葉”

 一度として同じものがない葬儀の現場で頼りになるのが「クレド」の存在だ。「そのなかに『できない理由ではなく、できるようにするために何ができるか考える』という旨の行動指針があるのですが、実感をもって大切にしています」。箱根の温泉を愛した故人を送る時には、「現地まで足を運び、温泉を持ち帰り湯灌(亡くなった人の生前の疲れを癒すため、家族が逆さ水で体や髪を洗い清めること)をさせていただきました。故人さまによろこんでいただけたとしたらうれしいですね」。普通なら難しいと思うことでも、まずは最善を尽くす。「もちろん、私1人ではできないこともあります。ですが共通の思いがあれば、みんなで成し遂げることはできると信じています」

つながる“おもてなしの心”

 頼られる立場にもなったが「学ぶことも多い」と謙虚さを忘れない。「最低限、社会人としてのマナーや振る舞いはきちんとしたい。礼儀作法や人に対する接し方を教えてくれた野球部時代の経験は大いに役に立っています」。ふと眞壁さんが目指す“理想の葬儀”を聞いてみた。「ご葬儀というと暗いものになりがちですが、私が携わることで少しでも明るく、心安らぐ瞬間をご提供したいです」
 今年は“意外な驚き”も。「2年前に私が担当したご葬儀の故人さまの娘さんが入社してきたんです。向こうから『眞壁さんですよね』と声をかけてくれたのですが、そのご葬儀がきっかけでこの仕事を選んでくれたみたいで」と照れ笑い。彼が幼い頃に見た葬祭ディレクターからこの仕事を志したように、彼の“おもてなしの心”もまた、会社の未来へとつながった。

 

「毎朝、爪と靴のチェックは欠かさないです。お客さまのお宅に上がらせていただく時に、靴が汚れているのは失礼ですから。いい靴ではないかもしれませんが、常にきれいにというのは心がけています」

サン・ライフに勤める全てのスタッフが肌身離さず持ち歩いている、社訓や行動指針が書かれた小冊子“クレド”。葬儀の前にも全員がクレドを読み返し、毎回新たな気持ちでそれぞれの葬儀に臨むのだという

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