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ヘッドライン |2022.08.17

地域が未来に約束すること

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“湘南ベルマーレと特別支援学校は、今何をしようとしているのか。”

プロサッカークラブの「湘南ベルマーレ」、障がい児の教育機関である「特別支援学校」、 そして地域メディアの「湘南ジャーナル社」。特に接点のなさそうな3者が、 今このまちに新たな価値を生み出そうと歩き出した。 誰もが実現を願いつつも、その実態はまだまだ不透明な「共生社会」を平塚でどう実現するのか。

取材・執筆=隈元 大吾

◇取り組みに関するお問い合わせ先  湘南ジャーナル社 定成 ☎︎0463-79-9407 ※個人・企業・団体は問いません

ベルマーレが“地域クラブ”として 歩んでいくために必要なこと

湘南ベルマーレ PR部部長 兼 社会連携部/ 渋谷 剛さん
2005年、普及コーチとしてベルマーレに入団し、2015年にフロントへ。現在まで、ベルマーレの地域のなかでの価値創出のためにホームタウンの9市11町を走り回っている。プライベートでは3児の父。アウトドアが趣味のほか、最近ゴルフをはじめ「趣味と言えるレベルになるように練習中」だとか。

学校と社会を切れ目なくつなぐ
地域に求められることとは

 特別支援学校に通う子どもたちは、それぞれに障がいがある。そのため教員は、勉強を教えることはもとより、安全に配慮しながら、彼らの心と体のケアにも日々心を砕く。だが、社会は学校とは異なり、いつも優しく寄り添ってくれるわけではない。手厚く守られる環境に慣れた子どもたちは、卒業して社会に出たときに、それまでの日常とのギャップに直面し、たちまち精神的に押しつぶされてしまう。

 平塚市には、県立平塚盲学校、県立平塚ろう学校、県立平塚養護学校、県立湘南養護学校という4つの特別支援学校がある。2020年より平塚養護学校、2022年より平塚ろう学校の学校運営協議会委員を務める湘南ジャーナル社の定成幸代代表は、これら4校の校長や教員、生徒やその家族と対話を重ね、特別支援学校が抱える課題を知り、「共生社会の推進」や「インクルーシブ教育(障がいのある子どもと障がいのない子どもがともに学ぶ教育システム)の実現」への想いを強くした。

 定成代表は言う。

 子どもたちが社会に出たときにソフトランディングできるようにするためには、一般的な学校と同じようにコミュニティ・スクールとして、地域に開かれた環境をつくり、切れ目ない支援を行なう必要があります。でも特別支援学校は安全の確保が第一に求められるので、それは容易ではありません。そこで地域のヒーローである湘南ベルマーレに、共生社会づくりのお手伝いをしてもらえないかとご相談しました」

 一方、湘南ベルマーレの社会連携部に属する渋谷剛さんは、「定成さんに話を伺った当初は、子どもたちのためにクラブとしてなにかできることはないか、というマインドでした」と振り返る。だが、定成代表とともに特別支援学校へ足を運び、理解を深めていくなかで、徐々に考えを改めたという。 スポーツクラブを媒介とした 共生社会の実現へ 「私たちが本来やらなければならないのは、彼らになにかしてあげるのではなく、まずは自分たちが学ぶことではないか。そうすることで、GIVE(与える)ではなく、子どもたちと一緒にできることがあるはずだと思うようになりました。クラブの発信力や選手の影響力を生かし、ベルマーレを応援してくださっている方々にも広く働きかけていけたらと思っています」  地域に根差し、地域への貢献を志す湘南ベルマーレは、総合型地域スポーツクラブとして「夢づくり人づくり」をミッションに掲げている。

 渋谷さんが続ける。

 「障がいのある子どもたちと時間をともにすることで、アカデミーの子やトップチームの選手には感じるものがあると思います。たとえば点字ブロックの上に自転車があったらパッとどけたり、信号で困っている方がいたらお手伝いしたり、そういうことを当たり前にできる人をつくることにつながるかもしれないし、特別支援学校の子どもたちにとっても、『あの選手がこんなことを言ってくれたから頑張ろうかな』と、夢へのパワーが芽生えるかもしれない。このプロジェクトに賛同し、支援してくださる方が増えたらうれしいですし、先を見据えて取り組みたいですね。ベルマーレのいいところは、クラブとファン・サポーター、パートナー企業、アカデミーの子どもたちも含めて、みんなで一緒に取り組むところ。当事者として関わる人をひとりでも多く増やしていきたい」

 特別支援学校4校が共通課題に取り組み、地域と一枚岩となって共生社会やインクルーシブ教育の推進に取り組むのは、神奈川県内初の試みだという。地域に根差すスポーツクラブを媒介として、「障がいに対する理解の強化」「地域とのパイプ強化」「発信力の強化」を図り、「地域と学校の新たな協働・共生モデル構想」を描いて、共生社会推進協働本部も立ち上げた。平塚市の4つの特別支援学校と湘南ベルマーレ、そして湘南ジャーナル社は、共生社会の実現に向け、固く手を取り合っている。

 

平塚の特別支援学校 4校長座談会 「地域と学校はどう関わっていくか」

県立平塚養護学校/ 村山 学校長
2021年に平塚養護学校の校長に着任。「関わった人がそれぞれに学び、願いが実現できるような学校づくり」を目指す。最近、ロングボードのサーフィンを始め、休日は必ず海へ。「引退するする詐欺」を繰り返しているというマラソンは、2023年の東京マラソンを最後にしたいというが果たして。

県立平塚ろう学校/ 中戸川 伸一校長
2021年に平塚ろう学校の校長として着任。最近のマイブームはTikTok、Instagramなどでダンス動画を見ること。「今の世の中の動きについていこうとね。若者がいろいろやってるのはもちろん、私ぐらいの年齢のおじさんが踊っているのも面白いですよ」とのこと。若い!

県立湘南養護学校/ 本間 修治校長
2022年、湘南養護学校の校長に着任。新潟県佐渡島出身で、趣味はスキーや山登り、自転車にバイクなどアウトドア全般。スポーツ好きでシニアのバスケットボールチームにも所属。「ベルマーレといえば中田英寿選手、代表デビュー戦をサッカー部の部員達と観戦に行ったことを今でも覚えています」

県立平塚盲学校/萩庭 圭子校長
2022年4月に平塚盲学校の校長に着任。取り組みに参加する4校長の紅一点。趣味特技は「特にないんです……」とのことだが、好きな食べ物はあんこ、そして梨。特に旬を迎えた幸水というこだわりも。「あまりに梨が好きすぎて、娘の名前にも『梨』が入っています」という入れ込みよう。

定成
このたび湘南ジャーナル社では、「障がいに対する理解の強化」「地域とのパイプ強化」「発信力の強化」を目指し、平塚市の特別支援学校4校と湘南ベルマーレとともに共生社会推進協働本部(地域本部)を立ち上げることとなりました。この新たな取り組みについて、皆さんの考えを聞かせていただければと思います。

中戸川
共生社会の実現を掲げて国として動いてはいますが、特別支援学校に通う子どもたちが一般の人々と関わる機会を増やしていかなければ共生社会の実現はないと、私はずっと思っていました。そんな折に定成さんと知り合い、いろんな話をさせていただくなかで、こうして具体的な絵を描いてくれた。楽しみですし、日本社会と人々の意識が変わっていくといいなと期待しています。

萩庭
私はこの4月に着任したのですが、ご近所を回った際に、「盲学校は知ってます。でもなにをやっているところか分からない」という声を聞きました。生徒はみんな全盲で白杖をついているものだと皆さん思っている。でも実際には、白杖を使わない弱視の方もいれば、国家資格を取るために試験勉強を頑張っている大人の方もいる。学校としては地域とつながりたいと考えているのに、実際には地域の人たちに知ってもらえてないんですよね。共に生きていくにはお互いを知らなければならないし、思いやるにも支援するにも一方の知識だけでは成り立たない。今回の取り組みによって、特別支援学校と地域がよりつながりやすくなるのかなと思っています。

本間
さまざまな障がいのなかで、じつは知的障がいの子どもたちの数がいちばん多いんです。なおかつ、重度の子から普通の生活を送れる子まで幅が広い。そうした子どもたちが日常生活を送りやすくなるためには、地域とつながりを持ち、地域の方々に知ってもらうことが大事。温かい目で見てもらえれば保護者も住みづらさを感じなくて済むし、本人も地域のなかで生き生きと生活できるはず。また、地域に貢献できることも皆さんに知ってもらいたい。その点、この取り組みを通じて社会で働くための活動の場が広がることに私は期待しています。まずは知的障がいのある子が身近にいることを知ってもらいたいですね。

村山
「共生社会にしないと困る」という文脈があれば共生社会やインクルーシブな教育はもっと進むと思うんですけど、地域にはその“困り感”がないんですよ。だから違うアプローチをしなければならない。いまは「共生社会」という冠ばかりが大きくなってしまい、じつは中身がきちんと理解されていないと思うんです。そこで誰かが示す必要がある。今回ベルマーレさんを核として、障がいのある子もない子も同じ場を共有することがまずはスタートではないかと思っています。みんなが同じ場に一緒にいることで、たとえば障がいのある子と選手が接する様子を見てほかの子が接し方を真似するとか、そうやってお互いの理解が深まっていけばと思っています。

中戸川
この取り組みの良いところは、我々特別支援学校だけでなく、地域も一緒に動いてくれることですよね。それによって相乗効果が生まれるのではないかと僕は思っています。とはいえ、すぐに望むような形で社会とつながれるわけではない。なかには地域に出ていくことに消極的な先生たちもいますが、子どもたちが喜ぶ姿を見れば意識も変わると思います。

萩庭
先生方にとって大事なのは、子どもたちがどう感じているかというところですよね。子どもたちの笑顔がいつも真ん中にあれば、進化していけると思います。

定成
まさに試行錯誤。挑戦しながら進むのかなと思っています。

中戸川
大事なのは、これが単発のイベントではないということです。たとえば特別支援学校の卒業生が地域本部の主力メンバーになることもできるだろうし、持続可能な組織として進化していかなければならないと思います。特別支援学校が4校集まっている地域も、こうやって4校が一緒に取り組むことも全国的に珍しいと思うので、世の中に発信していけるようなものにできたら。この平塚が、みんなが生き生きと暮らせる地域になっていけばいい。そのための方法は何通りあってもいいと思います。

本間
共生社会やインクルーシブな教育は完成形があるわけではなくて、それに向けてみんなが考えたり動いたりするプロセスそのもので実現を目指すのだと思います。私が思い描くのは、たとえばうちの学校の子どもたちが地域の公園に出かけたときに、住民の方に声をかけてもらったり、高等部の子どもたちがベルマーレの選手と一緒に活動したりするような絵。そういうことを何気なくできる社会であるといいなと思いますね。

村山
そうですね。「地域で普通に暮らす」とよく聞きますが、なぜ「普通」ってあえて語られなければいけないのかなと、その言葉が取れたら、それが共生社会なんだろうと思います。障がいは単なる個性であって、その意味では世の中が感性から変わることも大事。教育においても、障がいのある子どもたちが一緒にいることが当たり前になってほしいですね。

中戸川
そう、我々校長や先生たちはいずれ代わりますが、地域の皆さんはいなくならない。だから地域に根差していくことがポイントだと思うし、平塚という地域がこの先どういう街づくりをしていくのかも大事だと思いますね。

萩庭
良い体験をした人が大人になれば子どもにも同じように良い体験をさせようと思うでしょうし、子どもの笑顔を見れば大人は関わっていくだろうし、この取り組みを取っかかりとして、そういう連鎖が平塚からできていくといいのかなって思います。そのためにも、まずは知ろうと皆さんの心が動いてくれたらいいなと思いますね。

特別支援学校ってどんなところ? 生徒と親に聞いた「社会との関係」

社会と特別支援学校の間には、どうやら“壁”があることはわかった。ではそんな特別支援学校に通う生徒は、 特別支援学校に子を通わせる親は社会をどう見ているのだろうか。

デジタル技術で壁をもっと薄く

佐々木 拓海さん
平塚盲学校高等部3年。このたび「もともと好きだった」というパソコンのスキルを活かし、ITパスポート試験に合格。「先生はじめ、周りのサポートのおかげです」

ITパスポートに合格

 佐々木拓海さんは平塚盲学校に通う17歳。全盲ではないが右目はほとんど見えず、左目の視力も0.07程度。メガネなどでの矯正もできない。「教室の壁時計は見えないので、時間は文字盤の選択肢が多いApple Watchで確認します。近くの人は判別できますが、遠くの人を探したり、表情を読み取るのは苦手です」

 そんな佐々木さんは今年春、社会人として必要な基礎的なIT能力を経済産業省が認定する国家資格「ITパスポート」試験にパスした。合格率は50%ほどでそこまで難しい試験ではないが、社会人向けの資格で高校生での合格者はそこまで多くない。

 と、これは一般的な話。佐々木さんには視力障がいがあり、平塚盲学校では初の合格者。本人が「試験が難しいというよりは視力の問題がありました」というように、健常者と同じ試験にパスするには“特殊な努力”が必要だった。

 「筆記試験とCBTというPC上での試験があるのですが、僕は筆記試験に限定されました」という。視覚障がい者にとってPCは障害によるハンデを埋める有用なパートナーだが、利用はかなわなかった。書類のやりとりによる申し込みプロセスも煩雑だった。「紙の試験であればルーペが必要なのですが、その許可にも時間がかかりました。それによって受験を諦める人もいるのかな、と思います」。PCではないので、見やすい大きさまでテキストを拡大もできないし、もちろん読み上げソフトもない。試験の本質ではない部分でのハードルがあった。

IT技術の進歩と共に

日常生活ではスマートフォンの恩恵をかなり受けているという。

 「Googleレンズを使った文字認識は、視覚障がいに特化した機能ではないですがよく使います。iPhoneのアクセシビリティ機能もかなり活用しています」。デジタルの技術は進歩している。だが人的な部分で追いついていないと訴える。 「試験の話もそうですし、例えば障害者手帳はカードもあるんですが、でもこれがただのプラスチックの板。NFC(近距離無線通信規格の1つ)など発達している今ですから、例えば障がいの情報とかが記録されていて読み込めると便利では、と考えたりもします」

 ユニバーサルデザインが考え方の基本になった現代だが「どうしても健常者の側から考えたものになっているかなと。障がい者が便利だと思う機能やツールなどは健常者も便利に使えるものがあると思うので、こちら側からの意見が反映されるといいなと思います」

 佐々木さんは将来「PC関係の仕事に就きたい」と考えている。デジタルの技術を使うことで、健常者との差が縮めやすい領域だ。「まずは能力開発校に進む予定ですが、スタートラインが変わらないような仕事に就きたいなと思います」  領域によっては、健常者と障がい者の間の壁はかなり薄くなっていると感じている。「IT技術によって、それがもっとなくなっていくといいですね」

 

子を通わせる親たちの声

平塚養護学校PTA会長/ 江村 絵美さん 染色体異常による障がいのある中学部3年生の子どもを通わせる。

米井 純子さん 重症心身障がい児であり、医療的ケア児でもある小学部3年生の保護者。

濱﨑 幸枝さん 子は染色体異常による障がいのある中学部3年生。「平塚きょうだい児支援の会ワッフル」主宰

障がいのある子ども

江村 第一子だったので、普通の子育て経験もないのにいきなり「障がい児の親」になりました。どうやって育てていけばわからなかったのですが、成長していく様をみていくうちに徐々に心の整理がついていったという感じです。

米井 うちの子は気管切開をしていて、24時間、痰を吸引するというケアが必要で、栄養は経管栄養です。産んだその日のうちに手術が必要で「どうなっちゃうの?」と。私も第一子で、この世にたった1人のわが子を「元気に産んであげられなかった」という気持ちでした。

濱﨑 うちは第二子でした。早産で産声もなく、産んだその日のうちにNICUに入ることになり「ちゃんと産めなかった」という罪悪感がありました。

米井 全然首も座らないし寝返りも打てずで、悶々とする日々でした。今は、この子は周回遅れというわけではなく、普通の子とは別の競技に出ているんだな、という気持ちです。

学校外の生活を支える

米井 放課後デイサービスというものがありますが、母親の労働の有無によって(利用できる)支給日数が違うんです。うちの子はいうなれば「要介護5」相当なんですが、1年生の時には週に2回しか利用できず、私自身が体調を崩してしまいました。県内では横浜や藤沢・茅ヶ崎は週5回利用できます。伊勢原や秦野は週3回です。

濱﨑 私も睡眠時間4時間程度で、肉体的にも精神的にも参ってしまった時期がありました。そんなときにそういうサービスが使えないのはどうなんだろうと思いました。

江村 うちの子は歩けるので行動範囲は広いですが、レスパイト(一時入所)が使えないという場合もあります。

保護者に必要なもの

濱﨑 「話せる場所」だと思います。私も同じような境遇のお母さんと思いを共有できる場所が救いでした。今、きょうだい児(障がい・疾病などのある子どもの兄弟・姉妹)支援をしているんですが、彼らもまた寂しい思いをしたりする。ここに行けば楽しいと思えるような場所が必要だと思います。

米井 自分の子が生まれて、重い障がいがある子のことを知ってほしいという気持ちが大きくなりました。地域の小学校と交流した時、子どもは良くも悪くも素直ですから「なんで歩かないの? なんで喋らないの?」と質問してきます。それがないとずっと壁があるままです。

江村 生まれた時が一番大変で、向き合っていくだけで精一杯です。支えてくれる人は必要ですが、専門性も必要です。そのあたりの人手やサポートはまだまだ改善の余地があると思います。障がいのある子を知る機会って相当、限定的ですよね。小さな気づき、思ってもらえることが第一歩だと思います。

 

特別支援学校のコミスクへの期待 〜平塚に根ざして〜

横浜国立大学/渡部 匡隆(わたなべ まさたか)教授
1990年、筑波大学心身障害学研究科心身障害学専攻博士課程単位取得満期退学。以後、教育心理学、特別支援教育などの研究に従事。平塚養護学校学校運営協議会委員。『みんなで考える特別支援教育』など著書多数。趣味は散策と映画鑑賞。最近のマイブームは寺社仏閣めぐり。

学校と地域がパートナーに

 「コミスク」と初めて聞く方も多いのではないでしょうか。コミスクとは、コミュニティ・スクールの略で、学校運営協議会が設けられている学校のことです。今、「地域とともにある学校づくり」が求められています。それを支える仕組みとして、近年になって、学校には学校運営協議会が、地域には地域学校協働本部が設けられるようになりました。地域とともにある学校づくりを目指して毎年、導入率が高まっていますが、令和3年度の文部科学省の調査では、全国の小・中学校で学校運営協議会は約3割、地域学校協働本部は約6割の導入率となっています。皆さんの地域にある小・中学校はいかがでしょうか。特別支援学校の導入率は、学校運営協議会は約2割、地域学校協働本部は約1割となっています。ところが、神奈川県立特別支援学校の学校運営協議会の導入率は100%です。地域とともにある学校づくりにかける神奈川県の強い思いが感じられます。平塚にある4つの特別支援学校、平塚盲学校、平塚ろう学校、平塚養護学校、湘南養護学校も、もちろん設置されています。

“インクルーシブ先進都市”に

 子どもたちを取り巻く環境や学校が抱える課題は複雑化・多様化しています。そこで、学校と地域がパートナーとなり、一体となって地域学校協働活動を推進し、輝く子どもたちの未来を創造していくことが期待されています。平塚は、湘南ひらつか七夕まつりをはじめ長い歴史と文化があるとともに、全国に先駆けて明治時代、大正時代に盲学校、ろう学校が設置されるなど視覚障がい、聴覚障がい、肢体不自由、知的障がいとさまざまな障がいのある子どもたちへの教育が熱心に行なわれてきた地域として知られています。
 とは言っても、多くの方が障がいのある人についてよく知らない、あまりふれあったことがないなど、もう一つ身近になり得ていないこともあると思います。中国地方のある特別支援学校は、地域学校協働本部と連携して協働活動を積極的に推進し、年間に延べ1400名を超える地域や団体の人々が協力するなかで、地域にアンテナショップが設置され、それらを中心に地域の人々との交流が育まれています。協働活動を通して、子どもたちの学びの場、卒業生を支える場づくりが進むとともに、地域の憩いの場づくりや障がいのあるなしに関わらず一言、声をかけられる関係づくりが進んでいます。地域の人から、「昨今のコロナ禍の中で地域の絆の確認の場所として、ぬくもりのある人間関係の潤滑油として生徒の笑顔が地域住民の活力剤となっています」という声も聞かれています。
 今回、平塚にある4校の特別支援学校が緩やかなネットワークを形成し、地域学校協働本部と連携して幅広い地域の人々や団体の協力を得ながら、さまざまな協働活動が計画されています。それらの活動が少しずつ、そして長く続いていくことで、障がいのある人だけでなく、誰にとっても住みやすいまちになることが期待されます。「やさしいまち、平塚」が始動しようとしています。

 

みんなの「たのしめてるか。」開催決定!

8月27日(土)10:00〜16:00

共生社会の実現を目指し湘南ベルマーレが主催する、障がいの有無に関係なく、老若男女誰でも参加できるイベント「みんなの『たのしめてるか。』」を開催! ボーダレスフットボール、チャレンジラリー、フードトラックの出店など盛りだくさんの催しを楽しめます。一部参加申し込みが必要なものもあるので、詳細は公式ホームページをチェック!

公式HP
https://www.bellmare.co.jp/291727

世界の医療団ブース出展!
リユース回収 〜おうちでたからさがし!〜

おうちでつかわないゲーム機や本、とけい、CD・DVD、はがき、きってをさがそう! みつけたら、ブースにもってきてね。せかいの子どもたちのためにつかわれます!

■ゲームソフト・ゲーム機・CD/DVD  どんなものでもOK
■本  ISBNがついていて2010年より新しいもの。  ひとり3冊まで
■時計  壊れていてもOK。置き時計不可
■切手  未使用品に限る
■はがき  未使用品に限る。書き損じはがきも可

 

 

 

 

 

 

 

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