インタビュー
「常に攻撃的でありたい」
ゴールからの“逆算” 山口 智

本紙初登場!
4季連続のJ1残留を果たし、
湘南のアイデンティティの進化を図る
山口智監督に話を聞いた
2021年に湘南に加入して5シーズン目となりました。湘南での生活はいかがですか?
縁もゆかりもなかった土地ですが、暮らしてみて気候も良いですし、居心地が良い地域だなと思っています。オフには近所を走ったり、カフェに行ったり。あと、一昨年バイクの免許を取ったんです。父親がモトクロスをやっていたこともあって、小さい頃からバイクが好きで。いろいろなバイクをレンタルして、海沿いを走ったりしています。
監督として率いてみてのベルマーレの印象は?
現役時代に対戦したときは、とにかくガツガツ来るな、という印象でした。コーチとして加入した際には「とにかく前へ前へ、強く強く」みたいな考え方が強いなと。自分が所属してきたチームとは異なる考え方だったので、そこにはすごく“衝撃“を受けましたね。このチームのアイデンティティを強烈に感じました。
前監督の浮嶋敏さんがその良さを生かしつつ、スタイルをちょっとずつ変化させようとしていたところで引き継ぐことになり、自分自身がどうそれを噛み砕いてやっていくかと、残留という結果の両方が求められていました。そういった点も含めて、チームみんなで共有をしながら、僕がコンセプトをを示して引っ張っていって、“組織“にしていく難しさはあ
りましたね。ただ、それが逆にこの仕事の楽しいところだなとも感じています。
監督になる前に影響を受けた方はいらっしゃいますか?
G大阪時代に10年間一緒にやった西野朗さんですね。考え方にブレがないところ、選手を本当によく見るところ、常に攻撃的であろうとするところにはすごく影響を受けてきたので、僕もそうでありたいなとずっと思っています。
「攻撃的でありたい」と現役時代からそう思っていたと?
サッカーをやっている意味はそこにあると思うので。自分も点を取りたいと思ってましたし、キーパーやディフェンダーがシュートを止める=チャンスが1個増えるわけです。守備の局面でも、相手の嫌な間合いを取ることやどう奪いに行くかもその先には勝つためにゴールを奪うという意図がある。そこからの“逆算“なんです。ただただ攻めたいということじゃなく、守備も攻撃のために自分からアクションの回数を増やしていく、そのためには相手を見ないといけないというのが自分の大きなコンセプトではあります。
その手段が、昨シーズン途中から取り組まれているポゼッションサッカーであると?
いや、ポゼッションをしたいわけではないんです。その数字が上がってきたのは多分僕の考え方が浸透してきたのかなと思います。相手を見て、ボールを離すのか、持つのか、動かすのかっていう判断ができてきた。イコール失う回数が減って、ボールを奪うことも多くなってきたからこそマイボールにできて、しっかりとした判断のもとゴールを目指せる。全ては攻撃回数を増やすためにやろうとした結果として数字が上がってきているということだと思います。
さらに、昨季は二桁得点選手が3人と、その成果がゴール数にもあらわれています。
その3人については個人的な評価でいうと素晴らしいです。ただ、後ろからの組み立てや崩した先にシュートを決める役割の選手がいる。その選手がいかに相手から詰められず、窮屈じゃない状況をチーム全体の関係性でどう作るかが僕の仕事だと思っています。全員が素晴らしかったから、そのゴールに結実したという考えでいます。
なるほど。さらなる攻撃的な進化を経ての今季の目標を。
J1残留というのは最低限で、まだまだ満足な結果を出せているとは言えないです。もっともっと上を目指していきたい。サポーターの皆さんにはそれを信じて支えてもらっていると思うので、結果で返せるようにしたい。それは本当に毎年そう思っています。
キム選手が優勝宣言しましたが。
優勝はしたいですけど、それを口にできるほどの立ち位置ではまだないと思っているので、いまできることを日々の練習から要求しながら、自らも探究しながら精一杯やって、そこにつなげていきたいです。
期待しています。個人的には、監督がゴールシーンで見せるガッツポーズ、スタイリッシュでカッコいいと思うんですよ。
そんなところまでよく見てますね、ありがとうございます(笑)考えてやってるわけではなくて、自然と出てくるものだと思うので、そういうシーンを選手たちにたくさん作ってもらうようにします(笑)
勝利のダンスもまだ踊ったことがないですよね? 優勝した暁には踊ってもらえますか?
優勝したらなんでもしますよ!
では、スタジアムの横の大きな池に飛び込んでもらえますか?
全然いいですよ! なんでもやりますよ(笑)
約束です! ありがとうございました!




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