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ヘッドライン |2012.09.21

海に還る

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海と共に生きてきた人々が直面した「障がい」という現実。身体はままならないがもう一度海へ入りたい、サーフィンをしたい。その想いを現実にするGreenGravityGround×mo3store「Re+Turn」スクール。同情や哀れみ、ビジネスなどではない。「もう一度海へ」その想いだけが人々を動かしている。

今回で3回目を迎える同スクールは「病気や怪我等の後遺症で海に入る事が難しい人を海へ!!」をテーマに始まった。理学療法士であり、サーフィンやスケートボード等のコンディショニングを行うGreenGravityGroundの大島さんは「病気や怪我で障がいをもった人が一頻りのリハビリを終えて家に帰る、それがゴールではない」と考えた。そこで、ボードショップmo3storeの店長で平塚を中心に活動する劔持さんに話を持ちかけた。近郊のサーファーや考えに賛同するボランティアが集まりスクールは動き出した。

2人の参加者
 今回のスクールには2人が参加。藤原さんは3回目、松本さんは初めてのスクール参加となった。藤原さんはウインドサーフィンのインストラクターであったり、松本さんはオーストラリアへのサーフィン留学をしていたりと、海と共に生きてきた2人。しかし突然の出来事はそんな2人の人生を一変させた。藤原さんは事故をきっかけに心肺停止に陥り、生死の境をさまよった。奇跡的に蘇生したものの、身体を自由に動かせる訳ではない。松本さんも脳血管障がいの後遺症で右半身に麻痺が残った。


 
波の上で
 しかし家族のサポート、スクールという環境、そして何より本人の勇気が2人を海に還らせた。松本さんは初参加ということもあってか最初は緊張気味だったが、徐々にサポーターとの呼吸が合ってくると数年来の波に乗り出した。ボードの上の彼女は終止笑顔で海に戻ってきた喜びを窺わせる。藤原さんは3回目の参加ということもあり慣れたもの。スクールを目標にリハビリに励み、ついには膝立ちができるまでになった。再びボードの上に立つことも夢ではない。
 再び海に還ってきた喜びは2人を変えた。彼らは世間一般でいえば障がい者であり弱者かもしれない。しかし再び波に乗るという目標ができたことでリハビリが変わった、生活が変わった。彼らはただ一人の挑戦者として海に還ってきた。  スクールとして開催すると実際の活動は夏期に限られる。しかし「少しずつでも、こういった活動が続けられるといいよね」と、大島さんと劔持さん。こちらの2人の挑戦もまだ始まったばかりだ。
 
 

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