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バニューシネマパラダイス:シーン6『太陽を盗んだ男』

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『太陽を盗んだ男』
1979年 東宝
監督:長谷川和彦 脚本:レナード・シュレイダー/長谷川和彦
出演:沢田研二/菅原文太/池上季実子 ほか ショウゲートより、DVD発売中
 兄ィが、俳優を引退した。もちろん、菅原文太のことだ。震災後、『東京家族』を降板し、「いまは映画を撮っている時ではない」と休業していたが、『おおかみこどもの雨と雪』で、声の出演ながら健在ぶりをみせてくれた矢先の引退宣言であった。兄ィの代表作といえば、『仁義なき戦い』『トラック野郎』だが、『太陽を盗んだ男』も忘れてはならない。冴えない中学教師の沢田研二が、手製の原爆で政府を脅迫し、ナイターの延長やローリング・ストーンズの来日を要求する、時代風刺にみちた社会派エンターテインメント。兄ィ演ずる山下刑事は、ヘリから落ちても銃で撃たれても死なないターミネーターのごときしぶとさで、沢田を追いつめる。古臭くて侠気に溢れ、男の色気をぷんぷん匂わせた昭和の大人であった。俳優引退の理由は「いまは全部デジタルでしょ。そういうの合わんのだよ」。いまでは山梨の耕作放棄地を開墾している。首尾一貫した男の生きざまに胸が熱くなった。
文とイラスト:竹内清人 1968年生まれ。
映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。
現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。

 

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