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ニュース |2014.10.10

「まちのはんこ屋さん」が日本一に 厚生労働大臣賞受賞の水嶋祥貴さん

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 平塚市明石町に店を構える「東曜印房」の一級印章彫刻技能士・水嶋祥貴さん(37)が、今年4月に行われた第二十回全国印章技術大競技会で厚生労働大臣賞を受賞した。授賞式は先月神戸市で行われ、同月30日には落合克宏平塚市長を表敬訪問し、喜びを報告した。
 (公社)全日本印章業協会が主催し、日本中のはんこ職人が腕を競う同大会は、同部門のほかにもゴム印や篆刻、書など全部で8部門ありそれぞれに金賞が用意されているが、同大臣賞の授与は1人のみ。今回、水嶋さんは「木口密刻の部」に初出品し、自身初となる大臣賞を受賞した。
 同部門で今年、課題とされたのは「思無邪」の3文字。これは『論語』の為政第二の中で、孔子が「詩経を一言で言えば『思い邪なし』」と言ったとして出てくる言葉だ。水嶋さんは、文字の周囲に「見栄えもしますし一度彫ってみたかった」という龍を彫り、表現した。
 「いくら彫っても全然進まなかったのは辛かったですね」と振り返る作品制作には2カ月を要し、仕上げとなる最後の段階では大変苦心したそうだ。「でき上がったはんこを実際に押してみたら鱗が太く感じて。『誰も気付かないよな』とも思いましたが、やはりこだわろうと彫り直しました」と制作当時の苦労を語る。審査の結果「龍の輪郭と顔、鱗のスマートさのメリハリが効いていて良かった」と評され、報われたという。
 自身がこれまでに受賞した数々の賞の中でも最高の栄誉となる大臣賞を受けた水嶋さんだが「これ(競技会)は練習ですからね」と割り切っている。「腕を競うのは、お客さんに良いはんこを渡す為の練習であって、本番は日々のはんこ作りです」。「今後、はんこの価格は上がりますか?」という少し邪な質問にも「大臣賞をとっても価格は変わりませんのでご安心を」と笑う。「僕は芸術家ではなく職人で、決まった値段で良いものを出すのが職人の役割だと思っています。だからこれからも同じ気持ちではんこを作り続けます」と飾ることなく答えてくれた。
 そんな職人が作るはんこをお求めの際は、東曜印房(☎21-0181)へ問い合わせを。
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