うららかな日曜日の昼下がり、ベルマーレの試合をテレビで見られると聞いて、市内のとあるラーメン屋の暖簾をくぐった。
試合30分前。どこからともなく人が集ってくる。「大将、ビール!」そんな周りの声に乗せられ、私もつい「ウーロン…ハイ下さい」と言ってしまった。
熊本で行われたロアッソ熊本との試合は一進一退の接戦に。同点に追いついた後半34分、右サイドを突破した古林のクロスをこの日がJ初出場のルーキー大槻が右足で合わせ逆転。立ち上がり、客同士でハイタッチをして喜ぶ。しかし試合終了目前の後半42分、コーナーキックのこぼれ球から熊本の竹富にゴールを割られ、追いつかれてしまう。店内に広がるため息。試合はそのまま3‐3の同点で終わった。
「勝てたよね」「惜しかったな」「いやよく二度も追いついたよ」……。饒舌になった人々は、初対面ということなど関係なく互いに感想を言い合い、試合の余韻に浸る。
「大将、お会計お願い――」
試合が終わると、人々はそれぞれの場所へ帰って行く。
遠くで戦うベルマーレ選手の勇姿を肴に楽しく酒を呑む。これも一つの応援の形であろう。
そんなことを考えながら、酔って重くなった腰を上げ、ちどり足で私はひとり家路についた。
本紙編集部 藤井 亮