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バニューシネマパラダイス:シーン27『ふたりのベロニカ』

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『ふたりのベロニカ』(1991/フランス=ポーランド)
監督・脚本:クシシュトフ・キェシロフスキ 脚本:クシシュトフ・ピェシェビッチ
出演:イレーヌ・ジャコブ/フィリップ・ヴォルテール ほか
紀伊国屋書店より、DVD発売中。松竹より、12月21日Blu-ray発売。
 連載一回目で紹介した『幕末太陽傳』と並び、マイフェイバリットな一本である。同じ日にポーランドとフランスで生まれた、同じ容姿と名前を持つふたりのベロニカ。互いに、音楽の才能に恵まれながら、ポーランドのベロニカは声楽家としてその才能を開花させようとした矢先、舞台上で突然の病死を遂げる。同じ頃、フランスのベロニカは、不可思議な予兆を感じ、声楽が自分の心臓に負担をかけるとわかって、その道を断念する。新たな人生を歩みはじめた彼女は、見えない糸にたぐり寄せられるようにひとりの男性と出会う。シンクロニシティ=共時性という言葉がある。俗にいう虫の知らせというもので、まったく異なる場所にいながら、同じ感覚を共有することをいう。僕らは常に、不可思議な偶然のもと、誰かの運命と背中合わせに、今日という日々を生きているのかもしれない。ドキュメンタリーを多く手掛けてきた監督ならではの、生の輝きと死の近接性に満ちた、ほろ苦い寓話である。
文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。
映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。

 

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