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ヘッドライン |2018.10.01

タペストリーで広がる世界各地への出展が相次ぐ関口あさみさん

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関口さんが作るものは、ウールを多く使った暖かみのある作品から、白い糸で編んだ模様が涼やかな印象を与えるものまで、1枚1枚違った表情を見せる。その元になるのは、季節の花や海の波の色、時には街の夜景や色のきれいな鉱石など。それをそのまま再現するのではなく、使われている色を分解して、色や素材の配置を考え再構成するという。横糸で自在に模様や色のグラデーションを作りながら、別の色の糸の束(フリンジ)をいくつも横糸に結びつけて縦のラインを出し、それが合わさって一枚の絵のような作品が生まれる。素材はウールやシルク、化繊の毛糸、さらには和紙から作ったひもなどで、異なる素材と色、編み方で立体感を出している。
「表現者でありたい」
 元々、俳優を志し表現の世界を目指していたこともある関口さん。今の創作活動を始めるきっかけは、5年前にがんの疑いがあると指摘されたことだった。当時息子はまだ2歳前で、半年ほど経過観察が続く間「本当にがんだったらどうしよう」と大きな不安を抱える毎日を送った。その中で生まれてきたのが「表現したものを形に残したい」という思い。そこで、子どもがいても家で1人でできることを考えるうち、ある時タペストリーに出会った。「自分で作ってみたい」と思ったことから独学で取り組もうと、手法を本やインターネットで調べ、「闘病しないで済むならその道に進もう」という願いが、不安でつぶれそうな心を支えていたという。その後腫瘍を切除してがんではなかったことが分かり、3年前から本格的に制作を始めた。
 とは言え、まとまった時間を取ることは難しい。子どもが寝ている夜間に制作し、代わりに昼間に短い時間眠るようにしていた時期もある。今も、時には夫や母ら家族と協力しながら時間を確保。「夏休みは大変でした」と振り返る。
 出来上がったものを自身のインスタグラムで紹介しつつインターネットで販売するうち、セレクトショップや雑貨店のバイヤーの目にとまり都内を始め各地の展示会や百貨店などに出すようになった。昨年は東北から関西まで19カ所に出展。作品を見た人からの「作ってほしい」との声に応えてきて、知りえなかった人と一緒に仕事をするようになり「社会とのつながりが見いだせた」と話す。
10月から教室を開始
 多くの人に作品を見てもらう中で、「作り方を教えてほしい」と言われることが増えてきた。そこで10月から、平塚市内で教室をスタートする。自身の制作と家事・育児とのバランスを考えた上で月2回に設定。糸や色との手遊びを楽しむ人が増えたらと願う。
 今後は、色の組み合わせが面白いものを作りたいという関口さん。日々の暮らしの中にある風景を、自分の中で組み変えて新しい作品を生み出していく。
関口さんのHP
http://asamisekiguchi.com/index.html

(写真)
1)木枠を使い糸を編んでいく
2)温めていた札幌の夜景を作品に
3)波打ち際(左)、あじさい(右)をモチーフに
4)素材感が楽しめる作品
5)色の組み合わせが好きなアメジスト
6)平塚駅前広場地下道にある「天の川」

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