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ヘッドライン |2018.11.16

広がる湘南オリーブの輪各地で栽培に意欲、湘南造園株式会社の取り組み

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近年、湘南オリーブの栽培が盛んだ。法人、個人を問わず多くの農家が栽培に取り組む中、湘南造園株式会社では中井町を中心に平塚や秦野、愛川などに2500本ほどを栽培している。仕掛けているのは湘南ベルマーレの会長としても知られる眞壁潔社長。湘南の新たな特産品として、また地元に根付いた農業の形として、オリーブ振興はどこへ向かうのか。同社の取り組みを追った。
 中井町の山間部を車で走らせると、山肌に日頃見慣れた広葉樹とは違う、セージグリーンの葉を茂らせた木々が整然と植えられている姿を見ることができる。ここが湘南造園のオリーブ栽培地のひとつ「湘南ファームビレッジ中井オリーブ園」だ。天気がいい日には西に富士山を、相模湾には江ノ島を眺めることもできる。
 同社がオリーブ栽培を始めたのは5年ほど前。商工会を中心に「湘南オリーブ振興協議会」を設置し、栽培を推進していた二宮町に声をかけられ、物は試しと100本ほどを植えたという。国内でオリーブといえば小豆島を代表に瀬戸内地域や熊本が有名だが、西湘エリアもまた適度な降水量と日照時間から栽培には適した場所。眞壁社長は「ここまでになるとは予想外だが見事なもの」と今では自身も栽培にのめり込んでいる。
新しい農業の形に
 実際のところビジネスとして、オリーブにはどういった可能性があるのか。同社では昨年、試験的に小豆島での搾油を行い、知り合いの飲食店などで使用してもらったところ評判を得た。そこで今年はイタリアからオリーブの搾油機を購入。試験的にオイルを搾り、関係者が総出で文字通りの“一番搾り”を見守った。眞壁社長は「マーケットを追っても今の湘南の生産量だと世界には追いつけないし、勝てない。だから、地産地消を大切に計画をしていけばいいと思っている」と話すとともに「若手が興味を持ってくれるような新しい農業の形を作ってゆくことも課題。若者は、農業をやりながら他のマーケティングなどの仕事をやる。給料ではなく、やりがいで仕事をする若者が増えている。その方が楽しいよね」と将来を見据える。
オリーブが生み出す未来
 協議会では現在「湘南オリーブ」ブランドの確立を目指し様々な取り組みを進めている。栽培技術の確立、遊休荒廃農地の解消とともに加工商品の活用、販売のあり方を模索している。眞壁社長は「オリーブへの取り組みは湘南エリア全体でやらないと、と思う。天災の多い日本で生産量を見込むには組合をつくって、みんなで搾り、品質も収穫量も安定させていくのがいいと思っている。自分たちの方針は大切にしながらも、協力しあって進めて行きたい」と話す。
 湘南といえば照りつける日差しに砂浜と、とかく夏のイメージが強い。その一方、西湘エリアには青々とした大自然が広がる丘陵地帯も残る。5年後か、10年後か、山間にそよぐオリーブ畑は欧州のそれにも通じるような湘南の新たな表情を見せてくれるはずだ。その中心になるのが「湘南オリーブ」というブランド。これらのオリーブ振興が湘南の新たな価値を生み出していくと信じ、本紙でも積極的に応援し取り組みを追いかけていきたい。
【写真】
1)収穫は全て手作業。地道な作業だ
2)太陽の光を浴びて輝くオリーブ
3)国内の畑ながら異国のような風景 Ⓒ Nobuo Yano
4)同社の初搾りオイル
5)搾油機の調整に試行錯誤

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