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コネクト |2018.12.17

コネクト:仲間と走る時間が支えに フル百回楽走会  

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 平塚市総合公園で、そろいのピンクの帽子やTシャツで走っている人を見かけたことがあるだろうか。彼らは「フル百回楽走会」のメンバーで、記録よりもフルマラソンの完走回数を重ねることを目標にしている。100回を超える人がザラにいるというが、なぜそんなにも走れるのだろうか。
 
 全国各地約200人の会員の連絡役として事務局長を長年務めるのが、平塚市に住む吉野孝敏さん(76)。これまでに400回以上フルマラソンを完走している。会員にはそれを上回る500回、600回を達成した70代もいて、最高は1700回を超えるというから驚きである。
 それだけ回数を重ねられるのには訳がある。各地の大きなマラソン大会には通常、完走までの時間制限がある。だから6時間以上かかる人は出場できないことが多い。それならと、この会では「手作り大会」と称して各地で独自に大会を開催。平塚市総合公園では、1周約1.7kmのコースを25周走る大会が、毎週水曜日と最終週の日曜日に行われている。厳密には正確な距離ではないが、「記録を目指すわけじゃない。記録を目指すと無理するから10年で終わっちゃう。うちでは長く走り続けることが目標なんです」と吉野さん。走っているうちに体ができてきて、慣れると月に5回フルを完走できるようになるという。疲れれば歩く程度の速さに落とし、休憩して栄養を取り、自分の体と相談しながらそれぞれのペースでゴールを目指す。
 その時に支えになるのが、仲間の存在。自分より回数の多い人を目標にしたり、声を掛けたりして、互いにエネルギーを分けあう。中でも会員の植田秀夫さん(73)は今年5月に入院した時、水曜になると「みんな走っているだろうな、一緒に走りたいな」とベッドで思っていた。それが病気を早く治そうという意欲になったと振り返る。10月からまた参加するようになり「フル100回いけるかなあ」と笑顔を見せていた。
 吉野さんも「毎週やってるから、ここに来ればみんなと顔を合わせて話ができるのが大きいね」と話す。走ること自体は1人でもできるが、仲間と共に目標を目指すことでより長く続けられるのだろう。もしかしたら自分も走れるようになるかも、そう思わせてくれる会員たちの表情である。

◇フル百回楽走会のHP
http://www1.vecceed.ne.jp/~ageo/fullhyak/fullhyak.htm

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