Do you love your home town?〜この街のことは好きですか?〜
平塚の街はあなたにとってどんな場所だろうか。
街との距離感や付き合い方、理想は人それぞれ。
そんななか、平塚商工会議所が新たな試みを始めた。
「平塚が好きだから、ずっと平塚にいてほしい」。
彼らは本気で地元を、街を変えようとしている。
私たちの「まち」はどうあるべきかまちづくり総合政策会議を発足
平塚商工会議所(常盤卓嗣会頭)は今年2月、会頭直轄の特別委員会「まちづくり総合政策会議」を立ち上げた。「施設・観光」「教育・文化」「再開発・交通」の3分科会が、民間の意見を行政に届け、施策に反映させることを目標にしている。「今、新型コロナウイルスで大変な時ですが、今一度街を別の角度から見直して、盛り上げていきたい。それには暮らす人の思いが大切です。私たちは平塚が好きで、今住んでいる人にずっと住み続けてほしいと思っていますから」と常盤会頭。商工会議所が描く平塚の未来とは。
施設は言うなれば『平塚の財産』。どう発信していくかが大事
施設・観光担当副会頭
杉山昌行さん
施設といっても公共施設だけではなく「平塚の財産」として広く考えたいなと思っています。それらがただあるだけでなく、観光につなげるにはどうするか。発信力が重要です。まず考えるべきは既存の施設の魅力アップや有効利用。今後、課題になるのは文化ゾーンですね。見附台の開発と合わせていけたら合理的だったとは思いますが、次なる手を考えたいです。また、スタジアムの問題もあります。これも引き続き情報を発信していきたい。ベルマーレも広い意味で財産ですから、うまく連携して人を呼ぶコンテンツにしたいです。個人的にですが、平塚は富士山が美しく見える場所が多いと思いませんか? こういったものも「財産」。人を呼べるものを作っていくというのは大事だなと思います。
『勉強ができる子ども』とは、周りとではなく、昨日の自分と比べて
教育・文化担当副会頭
鳥海衡一さん
「全国学力・学習状況調査」の結果で平塚市は、全国平均を下回っています。教育にふさわしい環境が整っているというのは選ばれるまちたる理由になると思います。学校の第一義は勉強を教えてくれること。先生になる人たちは、そのために多くの勉強をしてきている。でも実際の現場はそれ以外の問題が多すぎる気がしています。勉強をする喜びとは、先週のテストより、今週のテストの方がいい点数が取れたということ。本質的にはできなかったことができるようになる喜びではないでしょうか。今、必要なのは、現状をしっかり把握すること。また、文化施設が平塚にはたくさんあります。これらは大きな財産。こういった文化的な活動に携わる仕事を目指す子がでてきてほしいですね。
絵に描いた餅で終わらせないためにどうするか。楽しみですね
再開発・交通担当副会頭
白石慎太郎さん
中心市街地の再開発は、これまでに歴代市長、商工会議所、青年会議所、個人、団体問わず多くの提言がでています。ですが提言されて終わり。今回は提言で終わらせないためにも、地域に向けて発信することが非常に重要だと考えています。批判でも、同調でも、意見が活発に交わされることが大事です。もちろん最終目標はプラン実現に向けて動き出すことです。他の地域を見ても、いろいろな意見があり、そこにディベロッパーや行政がついてくる。商店街は民地ですから、行政が主導するにも限度があります。でも本当に必要なことはその先のアクションなんです。今までにない、違う動きが生まれ、次のステップにつながることを期待しています。どんな答えがでてくるか、楽しみでもあります。
平塚ってどんな街ですか?
平塚商工会議所が独自に動き出した一方、多くの人が街には暮らしている。
この街で暮らし、仕事をしている人々は街の姿をどのように見ているのだろうか。
荒井商事株式会社
荒井亮三 代表取締役社長
仕事柄、全国に拠点がありますが、ある市のトップはいかに「お客さま」を連れてくるのかをすごく考えています。首長が自らトップセールスマンになってるんですね。話をもっていくと部長級を集めてその場で決めてくれる。このスピード感や決断力は素晴らしいと思いますね。そう考えると行政組織は市民サービスではなくてビジネスマン的な発想をもっともつべきです。物事を変えるためには、外からの視点が必要になると思います。自分の仕事として、平塚で新たに何かをやろうとは思わない。でもここで始まった会社が、今年100周年を迎えた。そう考えると名前は残したいかなと思います。名前を残す以上は、見合った街であってほしいですね。
株式会社L-CLASS
相原美紀 代表取締役
仕事柄、いろいろな土地に行く機会は多いんですが、どんな地方都市でも人口が25万人の街で駅が1つしかないということはない。発展の中心は駅前に集中していきますから、平塚の中心商店街はかなり広いエリアに伸びています。でも店舗数は減っていますよね。今はコンテンツが複数ないと人を呼べない時代なのでは、と思っています。個店で言えば、外のネームバリューがあるブランドも扱いつつ、オリジナルブランドもある、みたいな感じでしょうか。先日、物品販売店を開業した方がいて。よくよく話を聞くと、店舗よりもWEBでの販売がメインなんです。収益の核を担う部分と、実店舗ではターゲットも、マーケットも違う。これもコンテンツ複合化の形の1つだと思います。
平塚市中心街イベント実行委員会
田中大輔 委員長
職業や役職に関わらず、時流にフィットした良いアイデアや意見を取り入れて実現、チャレンジできる環境づくりをさらにさらに加速させていく必要があります。平塚が大好きな方が大勢いらっしゃるので協力連携が進めば必ず良い結果が出ると信じています。私達は平塚を諦めません。
平塚市商店街連合会傘下の弊会では、新型コロナウイルス緊急対策としてスピードを最重視し、3月から市内商店街店舗を対象に、ウイルス不活性化の効果が高いとされる次亜塩素酸水の配布を行なっています。普段の活動とはかけ離れた動きですが、しばらくはこの配布活動に注力して、今は少しでも皆さまの心配事を減らす事ができればと思います。
添田土地
添田 直 代表取締役
平塚は都市間競争で他市に遅れを取っています。大手の開発担当者からの話は、ほぼありません。平塚は「選ばれない」んですね。かといって、茅ヶ崎などが順調というわけでもなく、都心からの流れは藤沢で止まっているように感じます。再開発するにしても、結果として差別化できていないところはたくさんあります。大事なのは「核となる何か」があることではないでしょうか。それは誰もが便利に使える1つの施設でもいいし、昔ながらの商店がたくさんあるでもいい、施設や企業、場所、空間など目的があり、それを応援する形が理想かなと感じます。
花秀
岡田すみれさん
市内では地域の学習支援が活発に行なわれています。地域の小・中学生がかなり集まってくるんです。支援者の中には元教職員という人も多く、みなさんボランティアで参加してくださっています。子どもたちのそばにいる大人が、地域の人であるというのは素晴らしいことですよね。教育や文化のことをまちづくりに反映させていくのはとても難しいことです。建物を建てるみたいにイメージ図があったり、完成後に物があるなどではないですから。でも、平塚の人のことをもっと知ってもらう機会を作りたい。平塚で生まれ育って生活をしている人が、どんな未来を思い描き、今何を思うのか。それを知る機会が作れたらいいなと思います。
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