「湘南梨」が収穫最盛期迎える
産地ならではのコクの深い味わい
2017年にかながわブランドに登録された「湘南梨」の収穫が最盛期を迎えている。市内では大野地区に2戸、土沢地区に1戸の生産者がいるが、いずれも直売や近隣のスーパーマーケットなどでしか手に入れることができない貴重な地元の味だ。
湘南梨のおいしさの一番の鍵は朝どれであること。通常、梨は流通に乗せることを踏まえて完熟よりも少し手前の段階で収穫し、消費者の手元に届くころにちょうど食べ頃になるように調整されている。一方の湘南梨は遠方まで流通させることが少ないため、樹上でギリギリまで熟させることによって糖度を高めることができる。朝、収穫された梨は、直売所ですぐに購入できるのはもちろん、遅くとも翌朝には店頭に並ぶため、みずみずしさと甘さを存分に楽しむことができるというわけだ。
また、肥料にも工夫を凝らす。完熟堆肥やもみ殻、米ぬか、魚粉などの有機肥料を使用した土壌づくりに取り組むとともに、害虫防除には殺虫剤でなくフェロモン剤を使用するなど、減農薬栽培に努めている。
平塚市上吉沢の横山果樹園では、幸水や豊水など、10品種以上の梨を栽培している。果樹園の広さは1ヘクタールほどで、年間の出荷量は約20tにもなる。今年の出来栄えについて横山篤正さん(42)は「梅雨が長かったので収穫時期は遅れ気味ですが、その分、実が大きく成長してくれた。味もしっかりしていますし、大きさもいい」と自信をのぞかせる。実際に食べてみると、梨特有のみずみずしさはもちろん、香りの強さや甘さに驚く。
今後は、秋に向けて品種が変わりながら、9月中旬ごろまで出荷が続く。梨の生産量が多いのは千葉や茨城など関東近郊のため、手元に届くまでの時間が短く、比較的おいしい梨を食べられる機会も多いが、ぜひ地元の朝どれの味わいを楽しんでほしい。
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