平塚市成人式はオンラインで
二十歳が見た“コロナ禍”
平塚市は1月11日、オンライン配信での令和3年平塚市成人式を開催した。当初は新型コロナウイルス感染防止対策を十分に講じた上で、2部制で開催予定だったが、緊急事態宣言の発出や、12月からの市内感染の拡大を受け、直前の5日にオンライン配信での開催を決定していた。
当日は12時からトッケイセキュリティ平塚総合体育館を会場に生配信が行なわれた。今年、平塚市内で成人を迎えるのは2,635人。例年2,000人近くが会場を訪れて旧友とのしばしの再会を果たすが、今回現地に集まったのは10人の新成人による成人式実行委員会のメンバーだけだった。
式典自体は例年どおり粛々と進められ、落合克宏平塚市長、片倉章博平塚市議会議長らからは新成人へのお祝いの言葉と、社会の一員になることへのエールが送られた。また、市内の全15中学校、平塚中等教育学校、湘南養護学校、平塚ろう学校の恩師からのビデオメッセージも配信された。いずれもコロナ禍の社会に生きる新成人をねぎらいつつ、未来に向けた温かいメッセージが贈られた。
実行委員長を務めた原田昌尚さん(19)は「イレギュラーな形ではあったが、無事に式典が終わってほっとしている。開催できてなにより」と胸をなでおろした。昨年10月、第2波が過ぎ、コロナも落ち着きを見せていたころ、実行委らは予定どおり成人式の実施に向けて動いていた。ところが12月に入り、感染の第3波が到来するとともに、市内でも感染者が増加。「三が日のうちに、『緊急事態宣言発出を要請』といったニュースが流れ始め、覚悟した」と話すように、常に新型コロナの動向をうかがいながら開催を模索してきた。
コロナの拡大には20代、30代といった若者の行動が影響すると見る向きもある。現にこの日も会場外には新成人らが集まる姿も見られた。一方で、平塚よりも大きい規模でも成人式を決行した市もある。原田さんは、感染拡大の一因が若者の行動にあるという点について「そのとおりだと思う」としながらも「もちろん本音を言えば、会場で実施したかった。個人的には式典自体はリスクは低く、密集して会話したり、そのあとに飲みに行ったりということが本当にリスクが高いのではとも思う」と複雑な心境を吐露してくれた。
旅行業に従事する父をもつ原田さんは、自身も大学で観光を学んでいる。「今、業界は苦境に立たされているが、私が就職するころにはコロナも収まり、旅行需要が戻ってきてくれていれば。そんなとき、社会に貢献できるような人間になりたい」と明るく未来を語ってくれた。
なお、大磯町については感染防止対策に配慮した上で2部に分けて式典を実施。二宮町は式典を延期(時期・内容未定)した。
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