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ヘッドライン |2021.01.20

誇りを持ちたい地元生まれのパンツ!
“メイド・イン・ヒラツカ”デニムを知っていますか?

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デニムといえば、アメカジ好きな大人だけでなく、古着ブームも追い風に若者にも人気が再燃している。もし、ファッションが好きで、デニムに興味があるという人ならば、地元に素晴らしい企業があるということをぜひ知ってもらいたい。

 

写真/加藤 藍 取材・文/満山雅人

世界が認めた加工技術と品質の高さ!
工程の大部分が手作業のデニム!

 国産デニムといえば、岡山などが有名ではある。だが、地元平塚にもデニムの工場があるのはご存知だろうか。それが今回紹介するSAAB(サーブ)。同社の洗い加工や縫製は、あのリーバイスでおなじみのリーバイ・ストラウス社が認めるほど。手作業によるクラフト感など、デザイン性はもちろん、世界トップクラスの高い技術力を持っている。

SAAB サーブ
TEL/0463-23-9001
住所/平塚市東八幡5-3-1
saab-group.jp/

サーブ、関連企業のサルティを中心に、加工のみならず縫製の請負から一貫して行なう。自社縫製工場の大分工場、さらにはカンボジアなど海外にも工場がある

Point 1
いち早く環境への取り組みを行なっている!

 世界的にアパレル業界は環境汚染産業と指摘されている。今でこそ各ブランドも“サスティナブル(持続可能な)”意識が高まり、環境保全への取り組みが必須ムードとなっているが、サーブではいち早く取り組んでいた。たとえば、デニムのウォッシュ加工に必要な水。世界的に多くの地域で水不足が深刻化するなか、大量の水を使用するデニム生産は問題視されている。水資源は豊富な日本だが、サーブでは加工工程の見直しで水の削減に取り組み、排水においても対策をいち早く強化している。

オゾン加工

オゾンの酸化作用によってデニムの染料を分解・脱色。水の使用量も少なく、薬剤も使用しないためエコロジーである

水への取り組み

沈殿ろ過等で排出された汚泥に関しては、建築資材の骨材として再利用

排水は沈殿槽などさまざまな槽を通る

レーザー加工

作業で出る粉塵は少なく、資材削減や騒音問題にも配慮される

最先端技術のレーザーは柄やロゴなどにも対応

展示会

独自の展示会場ではサスティナブルな製品を提案するB to B向けの展開を行なうなど、積極的なアプローチをしている

Point 2
働く人の作業環境へも配慮!

 工場というと、厳しい作業環境というイメージがある。だがサーブではスタッフの健康管理を考え、働きやすい環境づくりにも取り組んでいる。自然環境だけでなく、労働環境も“サスティナブル化”を目指し、例えば、シェービング作業で出てしまうホコリなどを、空気中に飛散させないための独自のサイクロン集塵機を設置。薬品を使用しないオゾン加工や粉塵を出さないレーザー加工も、自然環境にだけでなく、働く人に対してもプラスの効果が期待できる。こうした取り組みにより、サーブは昨年、神奈川県労働局から奨励賞を授与されている。デニムに興味があれば、仕事として携わってみたいと思う人もいるだろう。クリエイティブな職人となり、自分でデニムを作り出すというやりがいはひとしおなはず。

ゴム板を削って作ったヒゲ馬の台を使用し、1本1本手作業のシェービング

2次加工、3次加工と呼ばれる塩素拭きや穴あけなどの特殊工程

ボール、軽石などとウォッシュしアタリを出す

さまざまな薬品を使いブリーチや染色

シワ付けやアイロン作業、ボタン付けなどが最終工程の仕上げ

製品にエラー等がないかを確認して出荷

副工場長 住友俊彦さん
約17年勤務。「レーザー加工のデザインなどで、自分のアイデアが採用されるのはやりがいがあります」

企画営業 碓井雄大さん
約7年勤務。「企画営業としてサンプルを作っていますが、お客さまが望んだものを作れたときはうれしいです」

ほかではできない独自の
加工技術で突き進む

代表取締役 澤上順二さん

――デニム工場を創業した経緯は?
澤上さん(以下S) 34年前、私の父が87年に創業したのですが、もともとジーンズ加工の会社にいて、独立する形で厚木で開業したのがはじまりです。

――平塚で工場を作った理由は?
S リーバイスの倉庫が大神にありまして、物件を探していた際、そこに近い場所をと考え選定していました。今のこの場所は以前捺染工場で、井戸水があったんです。デニム加工に水は欠かせませんので、その井戸水が使えたこともここを選んだ理由のひとつでした。今は従業員も平塚の方が多いですが、地元愛が強いと感じますし、そうした部分も含めてとてもいい環境だと思います。

――環境への取り組みも進んでいますね。
S 世界的にもアパレル業界は特にサスティナビリティに注目していますよね。水に関しては、日本では雨量も多いことから、豊富であまり意識されづらい面があります。しかし、ヨーロッパなどはどうやって水を使わず洗えるかなどかなり技術や考え方が進んでいます。リーバイスの製品を生産する際に、サスティナブルな意識をせざるを得なかったという点も正直ありますが、そういった取り組みは早くから行なっていました。もともと、やすりをかけてユーズド感を出していたものを、リーバイスの商品は100%レーザー加工で行なうようになりました。最新の制作方法を取ることで、粉塵なども減り、生産環境はとても良くなっていると思います。

――サーブの企業理念は?
S ほかにはできない加工技術などの開発には一番力を入れています。特にレーザーのプログラミングには力を入れていますね。デザインの仕方など企業秘密ですが、ほかとは違うやり方です。洗いでも、手間が掛かっても複雑な工程で特殊な色の出し方をするなどはやっています。企業理念と言えるかはわかりませんが、よそでできないものを作っていくというところはこだわっています。

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