ニュース｜2021.03.17

地元ではたらくひと
HideOut（hair）水上洋平さん

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この街を、地域を作るのは、この地域で「はたらくひと」。気になるあの人の仕事から、この街で暮らす人の生き方が見えてくる。

【プロフィール】
ヘアサロン HideOut（Hair）オーナー
水上洋平さん
北海道出身、平塚市在住の44歳。免許を取得後に上京し、昨年、現在のサロンを開業。趣味はラグビー。主食は“ササミ”。

ヘアサロンに行く＝特別なこと

　「隠れ家」「秘密基地」といった意味をもつ「HideOut（Hair）」は平塚市田村にあるヘアサロン。オーナーの水上さんは「サロンに行くのに疲れてしまう人を多く見てきました。理想の自分になりたい、気分転換したい、癒されたい……その希望をかなえる場所は、もっとスタイリストとお客さまの時間を大切にすべき」と考え、2020年４月に店をオープンした。だが、時はコロナ禍。オープン直後に緊急事態宣言が発出され、眠れぬ夜を過ごしてきたという。
　水上さんは専門学校を卒業後に上京。平塚に暮らしすでに四半世紀が経ち、今ではすっかり“平塚人”となった。もちろん、自らの腕は磨き続けた。水上さんの思う高い技術とは、いかに日常に戻ってからも美しさをキープできるか。「切った直後にきれいなのは当たり前。『いつまで経ってもうまくまとまるから伸びすぎちゃった』と言われるくらいがうれしいんです」という。「ヘアサロンに行くというのは、じつは年に何回もない“特別なこと”。そこに向き合うことに価値があると思います」

５年後のスタンダードを今

　水上さんがこだわるのは「くつろぎの場」を提供すること。そのためには多様化する顧客の望みを一つでも多くかなえていきたい。「アトピーなど肌トラブルを抱えたお客さまや、カラーやパーマができない方がいたりします。それらを改善できるサロンにしたい。いろいろな技術を取り入れ、５年後のスタンダードをいち早く提供したいんです」。経営者でありながら、一人のスタイリストとして熱く語る水上さん。そんな彼の技術や信念を求める人も着実に増えている。「昔、担当していたお客さまが何年ぶりかにネットで僕のことを検索して来てくれたのは本当にうれしかったです」。ほかにはない「くつろぎ」を求めて「隠れ家」のドアをノックしてみてはどうだろうか。