夏びらき すぐそこ
コロナ前のこと、忘れちゃっていませんか?
4年前は当たり前だった日常が少しずつ取り戻されつつあります。
新型コロナの5類移行に伴い、全国各地の大型イベントが再開の兆しを見せています。
ご当地・湘南の7月は大規模なおまつりが目白押し!
湘南ひらつか七夕まつり、茅ヶ崎の浜降祭、藤沢宿・遊行の盆が開催されます。
今年の見どころと、まつりに関わっている方に意気込みを聞きました。
色とりどりの吹き流しに目を奪われて……
第71回 湘南ひらつか七夕まつり 7月7日(金)〜9日(日)
湘南ひらつか七夕まつりの一番の見所は、意匠や工夫を凝らした飾りの数々。
多くの地元企業・有志市民団体らが製作に携わっています。企業の七夕飾り製作を手伝う「七夕飾り空いっぱいプロジェクト」(略・空プロ)の一人、
幼少期より飾りに魅せられ、一人コツコツ作り続けている櫻井 駿さんにお話を聞きました。
色鮮やかな非日常に
いざなう七夕飾り
約2時間半・電車で平塚に通い、飾りを作り続ける都内在住の櫻井駿さん(31歳)。数々の入賞を果たし、過去作品の写真が切手になり、今年はホテル雅叙園東京の企画に出展するなど高評価を得ています。
「私のような外部の人間も受け入れてくれた、あたたかいまちです」そう平塚を称します。
岡山県倉敷市水島地区出身。同地区は、平塚七夕を参考にした「水島港まつり」が行なわれています。
「普段は何もない商店街が、空いっぱい飾りで覆われてガラッと変わる。そんな飾りに興味津々で大学2年生から個人で飾りを作り始めました」。東京造形大卒業後、デザイナーとして働いています。「自分にとって平塚の七夕は華やかで特別なもの。そんな平塚の七夕を作ってみたい」と、6年前、平塚市役所へ問い合わせし、「空プロ」に仲間入りしました。
クライアントの注文に応じる本業。とことん自分の想いを込められる七夕飾り。互いに影響されデザイン力が磨かれています。
昼と夜とも美しく見せるのがこだわり。正月から半年かけて作成。「寝る場所はかろうじてあるけど」部屋中飾りの部材でいっぱい。
七夕前日の夜。約60㎏の飾りを竹についた滑車とロープを使いみんなで引き上げます。「てっぺん回って自分の作品が空に上がり、灯りがともる瞬間、達成感でいっぱい……。心を込めて作り続けていきます」
七夕・おさらい
戦後復興・再生を願って誕生した、今年で71回目を迎える歴史あるまつり。平塚駅北口商店街を彩る豪華絢爛な七夕飾りで有名です。今年は市内全域で363本の飾りを掲出予定。飲食店販売も再開されます。
【織り姫にはここで会える!】
7日(金)10:00 オープニングセレモニー(紅谷町まちかど広場)
10:30 七夕おどりパレード(湘南スターモール)
8日(土)12:30 市中訪問(崇善公民館・城島ふれあいの里・岡崎公民館・金目観音・平塚茅ヶ崎魚市場)
9日(日)18:00 閉会式(紅谷町まちかど広場)
【イベント情報】
7日(金)10:30〜 湘南スターモール
七夕おどりパレード
まつりの開幕を告げる華やかなパレード。織り姫はじめ市民の華麗な舞を楽しむもよし、最後尾に飛び入り参加するもよし。
7日(金)〜9日(日)ひらしん平塚文化芸術ホール多目的ホール
TANABATA LOVE & PEACE
「繋がりの再生」をテーマにしたプロジェクションマッピング。活力を取り戻すまつりを鮮やかに描き出します。予約制。
7日(金)〜9日(日)各日11:00〜 見附台公園ほか
シン・たからいち〜七夕で結ぶ地域の魅力〜
過去に実施していた「たからいち」をリニューアル! 飲食・体験・スタンプラリーなどさまざまな催しで七夕を楽しもう!
7日(金)〜9日(日)各日10:00〜 見附台公園ほか
Move to the new normal〜新しい時代、新しい七夕〜
昨年好評を博した「湘南ひらつかバーチャル七夕ストリート」をはじめ、さまざまな催しが盛りだくさん!
湘南ひらつか七夕まつりの詳細はコチラ
どっこいどっこい 茅ヶ崎の夏が来た
4年ぶりに開催 浜降祭 7月17日(月・祝)海の日
あの勇ましい掛け声が夜中、茅ヶ崎市内に響き渡ります!
コロナ禍で自粛されていた浜降祭が4年ぶりに再開。
茅ヶ崎・寒川地区の約40社近くの海岸で禊を行ないます。
茅ヶ崎で神輿といったらこの人、担ぎ手の今井健史さんに、お聞きしました。
浜降祭は海の同窓会!
「コロナ禍で担げなかった数年、おみこしなくても俺、生きていけた」。
そう笑いながら話してくれた、今井健史さん(57歳)。両肩に君臨するピンポン玉級の『みこしだこ』が、今まで担いだ神輿の数を思わせます。約60人が所属する有志の神輿担ぎ手集団「相州濱小僧」を立ち上げて早37年。中でも地元の浜降祭への思いはひとしお。
「盆も正月も会わない、『あいつ生きているかな?』って思っている同級生と波間や砂浜で会える、“海の同窓会”だな」。一番好きな時間は、海へ入る前、砂浜でずらりと神輿が並び祭典を行なう前だそう。担ぐだけではなく、袢纏や提灯などを整えたり、古い神輿の修繕にも情熱を注ぎます。「みこしは後世に伝えていきたい文化。楽しかったという思いを若い子たちにも感じてほしい」。
若手の担ぎ手が少なくなってきていますが、女性の担ぎ手はじわじわと増えているそう。茅ヶ崎市十間坂の神明宮は女神輿を出している事でも有名です。「担ぎたい女の人、来ちゃってよ」と教えてくれました。毎年、海の日の午前6時ごろ、西浜駐車場に集合し即席の女性メンバーで担ぎ、海へ向かいます。飛び入り歓迎とのこと!
「おみこしって、心出し(“しんだし”と呼ばれる神輿の前を持つ人)が大事なんですよ、声掛け一つでみこしの“気”は変わる」。担ぎ手たちの熱い“気”をもらいに、海の日は茅ヶ崎へ。
浜降祭・おさらい
歴史は古く江戸時代から行なわれていたとも言われる、海で「禊」の神事を行なう「浜降祭」。夜中、各神社から神輿が発ち、朝方までかけ、勇壮な「どっこいどっこい」という掛け声と共に海を目指します。
さあ一緒に輪の中へ
第16回 藤沢宿・遊行の盆 7月22日(土)・23日(日)
見ているだけじゃ物足りない、一緒に輪に入って踊りましょう!
7月23日 日曜夕刻から、歴史と風情漂う遊行寺境内で大盆踊り大会が行なわれます。
サンパール広場でのステージやミナパーク前での遊行ばやしコンテスト、日本三大盆踊りを疲労。
長年、踊りの創作・指導、イベント企画に関わっている、藤沢宿・遊行の盆、踊り部会 部会長の榊まいさんにお聞きしました。
盆踊りは大好きだった
亡くなった祖母に出会える場所
キリッとした紺色の浴衣姿で取材に応じてくれた榊まいさん。吉村流師範名取として指導する間を縫い、イベントの最終調整に大わらわ。
「一遍上人さまが見守る、遊行寺での盆踊りを大勢の方に楽しんでもらいたい」
盆踊り好きな榊さんに白羽の矢が立ったのが18年前。遊行かぶきで知られる演出家・白石征氏と共に6曲ある「遊行おどり」の指導にあたりました。
当初教え子だった小学生が今は社会人となり、今の子どもたちに踊りを教えてくれています。「とってもうれしい。部活で忙しくて抜けたけど、離れてもまた戻れるのが盆踊りのよさ。西馬音内や高円寺阿波おどり、郡上の方々とも仲良くなり〞藤沢を一緒に盛り上げよう〝と応援してくれています」
「深編み笠で顔を覆って踊る西馬音内盆踊り、どうして顔を隠しているかご存知ですか? 盆踊りはあの世とこの世がつながる場。生きている私たち、亡くなられた方、だれが踊っているのか分からないように顔を隠すのです。自分も踊っている時、大好きだった祖母が来ているなって感じたことがありました。残したい日本の文化ですね」
コロナ前は、大盆踊りの輪は四重にも広がっていました。ゆっくりと日没に向かう夕暮れ時、ぐるりと提灯に囲まれた遊行寺境内は幻想そのもの。7月23日(日)、17時45分から大盆踊り大会が始まります。さぁ、一緒に輪の中へ。
遊行の盆・おさらい
盆踊りのルーツではないかといわれている踊り念仏。そのゆかりの寺が藤沢にある時宗総本山遊行寺です。藤沢=盆踊りのまちをテーマに17年前、誕生したイベントが「藤沢宿・遊行の盆」。創作踊りの遊行ばやしコンテストや遊行寺でやぐらを囲み、市民が盆踊りに興じます。招致された日本三大盆踊り(西馬音内盆踊り、阿波踊り、郡上おどり)にも毎年固定ファンが多く集います。
藤沢宿・遊行の盆の詳細はコチラ
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