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ヘッドライン |2012.09.28

共に、感動をシーズン終盤、湘南ベルマーレ曺監督に聞く

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ピッチでは明確な指揮を執り、試合後の会見では様々な質問に対し明快な論述で即答するその姿は「知将」という表現がよく似合う。今季、自身初となる監督に就任し、現在J2リーグ2位に湘南ベルマーレを導いているのは曺 貴裁(チョウ・キジェ)監督(43)だ。シーズンも終盤を迎え、本紙今週号では、最終局面に臨む曺監督へのインタビューを掲載。閉幕まで残り7試合(ホームは4試合)。2012シーズン、最終章にベルマーレ神話は綴られるか―。

—まず、自身初の監督として指揮してきた今シーズンですが、現時点までの感想をお聞かせください。
「2009年から3年間(トップチームのヘッドコーチとして)、 Jリーグで戦ってきましたので、全く初めての世界に来たという感覚はありませんでした。とにかく我々は今年、J2の中でもスタジアムに来てくれたお客さんに『面白かった』と思ってもらえる試合をすることがまず大事で、その先にある勝ち点3というのが大きな意味があるのではないかと思ってやってきました。今の順位とか勝ち点とか、良く見れば良い位置にいるのかもしれませんが、僕の中では、次の試合、次の練習が常に一番大事で、『何をすれば選手たちが成長するのか』、その一点だけに集中して、チームを作ってきました。そういう意味ではまだまだ足りないところが多くて、もちろん良くなってきたところもありますが、『まだだ、まだだな』って気はしています」
—去年のチームと大きく変わったと思う点はありますか?
「湘南の『人数をかけて攻撃する姿勢』とか『速いカウンターアタック』というのは、元々ベルマーレ平塚の時代から培われてきたものだと思います。ただ僕は、サッカー関係者でなくても、おじいちゃんやおばあちゃん、子どもたち誰が見ても『湘南ってゴールへ向かう人数が多い』とか、『すごく走っているチーム』という分かり易いチームにしたかったというのはありました。そういう点では分かり易くなったのかな、という気はします」
—「曺ベルマーレ」は体現できていますか?
「もちろんシーズン当初よりも、攻撃の面でも守備の面でも、色々な意味で改善された面はあります。我々が目指すサッカーに終着点はありませんが、一歩ずつ積み上がってきているという感はあります。ただ先ほど言いましたようにまだまだ未完成で足りないところは沢山あり、それをどうすべきか考えるのが一番大事なことです。今はそういう状態かなと思っています」
—初志貫徹の「観客を楽しませるサッカー」と「結果」との共存は可能なのでしょうか?
「勝ち負けで言うと、『負けても楽しければいい』ということはプロとして決して言ってはいけないこと。僕が言う『楽しんでもらう』というのは勝利に向かって、勝ち点3に向かって、ひたむきに走る姿勢とか、プレーの本質的な部分で『楽しい』と感じてもらうこと。ですから要は『勝ち点3に向かって戦わなきゃいけない』ということなんですよね。戦ってこそ、来ている人は楽しんでくれる。『負けても良いから、パス繋ぎますよ』とか『ドリブルだけしますよ』とか、見ていて何も楽しくないし感動することはないと思うんです。我々は見ている人に感動を届けたいと思っています。たとえ結果が負けでも、心に響くものがあれば、サポーターの皆さん、お金を払って来てくれた方たちは『もう一度見たい』『今度は勝ってほしい』と感じてもらえると思う。そういうチームでない限り、プロ、湘南ベルマーレというチームである必要がないと思っています。そこはぶれずに、選手たちには言ってきているつもりです」
—これまで『昇格』という言葉を使ってこなかった曺監督ですが、今、『昇格』の2文字は?
「勝ち点3を積み上げ、山を越えた先には当然『J1』という景色があるわけですが、我々はまだ7合目にも行っていないと思っています。その景色はまだ見えないし、たとえ9合目にいても越えられる保証はありません。『ウサギとカメ』じゃないですが、今はもしかしたら、他チームより少し高い位置にいるかもしれませんが、当然抜かれる可能性もある。僕が『昇格』という言葉を使ってこなかったのは、昇格はみんな目指している訳で、『昇格する』ことよりも、その景色を見るためには、1つずつ上がっていくしかない訳です。そして、結果、見えた時に、『昇格できてみんなよく頑張ったな』という気持ちになってほしいなとは思います。
—残りの戦い方、見どころは?
「これから先、最後だからといって変わったことをやろうとは思っていません。いつも通りに、いつも以上に戦います。(見どころとしては)躍動する選手たちの姿、真剣にプレーする姿ほど感動を与えるものはないと思っていますので、是非スタジアムに来ていただき、その感動を共有してもらいたいと思います。また、選手たちに声援を送っていただき、感動的な空間を一緒に作っていただければ嬉しく思います。その空間作りという使命を果たすことが湘南ベルマーレの選手としての義務だと思っていますし、その点は僕も含め、1つ1つの勝利に向かって、ひたむきに戦っていこうと思います」
—最後にサポーターへ向け、メッセージをお願いします。
「ホームスタジアムはもちろん、アウェーにも足を運んでもらえるサポーターが沢山いることに本当に感謝しています。『応援の中で試合する』ということが、どれだけ幸せかということは選手達自身すごく感じていますし、もちろん僕も感じています。その想いは、1試合1試合の勝ち点にちゃんと繋がっていくと思います。残り試合少なくなってきましたが、今まで以上に湘南スタイルを貫いて、勝ち点3を取れるように頑張っていきますので、是非、一緒に戦っていただきたいと思います」

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